イースター島の悲しい歴史が第1章に配置される所に本書の主題が明らかにされています。
人類5万年の世界史を語るときに、ちっぽけなイースター島が第1章を占める。
それほど、この島の歴史は重要なのです。
続いて、シュメール、インダス、ギリシャ、ローマ、マヤ等の古代文明の姿が冷静に描かれています。人類がそこにある植物、動物を利用して繁栄を築き、そして資源枯渇により衰亡した姿を、作物と家畜の性質や収穫量を挙げて丁寧に説明しています。
最後に現在が人類史のクライマックスであることを人口、燃料消費量等のグラフを用いて丁寧に説明しています。
著者は細かい史実にも造詣が深く、うならせるものがあります。
名著であります。
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緑の世界史 上 (朝日選書 503) 単行本 – 1994/6/1
- 本の長さ360ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日1994/6/1
- ISBN-104022596031
- ISBN-13978-4022596031
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
環境問題は単に自然環境だけの問題でなく、資源やエネルギー利用、貧富の差、民族問題、世界観など社会的な問題にも深く関係している。グリーン(環境)の視点から世界史を概観したユニークな書。
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (1994/6/1)
- 発売日 : 1994/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 360ページ
- ISBN-10 : 4022596031
- ISBN-13 : 978-4022596031
- Amazon 売れ筋ランキング: - 417,711位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 609位世界史一般の本
- - 646位都市開発・都市問題 (本)
- カスタマーレビュー:
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2021年1月10日に日本でレビュー済み
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要約すると、人類による「環境破壊の世界史」ということになる。ジャレド・ダイアモンドは、「
文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの(上)
」、「
文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの(下)
」でこの本を参考文献にしているが、この本はもっとラディカルかつ世界中の国策や大企業を敵に回すことを厭わないほど圧倒的なデータで論じている。引用文献や参考文献が掲載されていないのは、恐らくかなり意図的なものと思われる。もしかしたら出版する条件として引用や参考文献の削除すら求められたかもしれない(理由は下巻で述べる)。
経済学の多くには重大な欠陥があると著者は述べる。資源枯渇の問題が無視されて資源の分配という二次的な問題のみ議論が終始していることだ。
確かに石油や石炭も埋蔵量が豊富にあったとはいっても、その採掘にも膨大な環境破壊があり、さらには生態系の崩壊、動植物の絶滅、豊富な土壌の壊滅的被害、短絡的な行為が人類の増加とともに地球の生態そのものまで「悪」影響を及ぼしたと彼は言う。
人類は全く長期的な展望に立てない存在であり、それはビジネスの世界を見ても明らかであり、すぐに成果を出さなければと掻き立てる会社の多いことでもわかる。人類は「視覚」が進化したことで、視界に入るものを優先してしまう傾向があり、目に見えない存在を無視するか、無かったかの如く扱おうとする。
例えば微生物やウイルス、土壌や海洋に住む微生物などがそうだ。とことん無視した農法が、過去の文明の衰退、崩壊に繋がったと述べたのはデイビッド・モントゴメリーの「 土の文明史 」であるが、著者はその専門ではないのだが、塩化による土壌破壊に関しては良く知っている様だ。
この本は良く調べていることがすぐにわかるが、参考文献リストが掲載されていないのが気になる。非常にデータが豊富で説得力があるのは何故かと気になっていた。その理由は著者が元イギリスの公務員だったからだと思われ、各国の経済や政治データが手に入りやすい環境にあったことと、イギリスの大英図書館は世界古今東西の資料を豊富に揃えているからこそ資料に事欠かないのも大きい。(下巻に続く)
経済学の多くには重大な欠陥があると著者は述べる。資源枯渇の問題が無視されて資源の分配という二次的な問題のみ議論が終始していることだ。
確かに石油や石炭も埋蔵量が豊富にあったとはいっても、その採掘にも膨大な環境破壊があり、さらには生態系の崩壊、動植物の絶滅、豊富な土壌の壊滅的被害、短絡的な行為が人類の増加とともに地球の生態そのものまで「悪」影響を及ぼしたと彼は言う。
人類は全く長期的な展望に立てない存在であり、それはビジネスの世界を見ても明らかであり、すぐに成果を出さなければと掻き立てる会社の多いことでもわかる。人類は「視覚」が進化したことで、視界に入るものを優先してしまう傾向があり、目に見えない存在を無視するか、無かったかの如く扱おうとする。
例えば微生物やウイルス、土壌や海洋に住む微生物などがそうだ。とことん無視した農法が、過去の文明の衰退、崩壊に繋がったと述べたのはデイビッド・モントゴメリーの「 土の文明史 」であるが、著者はその専門ではないのだが、塩化による土壌破壊に関しては良く知っている様だ。
この本は良く調べていることがすぐにわかるが、参考文献リストが掲載されていないのが気になる。非常にデータが豊富で説得力があるのは何故かと気になっていた。その理由は著者が元イギリスの公務員だったからだと思われ、各国の経済や政治データが手に入りやすい環境にあったことと、イギリスの大英図書館は世界古今東西の資料を豊富に揃えているからこそ資料に事欠かないのも大きい。(下巻に続く)