プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥2,000以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
新品:
¥550¥550 税込
ポイント: 17pt
(3%)
無料お届け日:
3月21日 木曜日
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
新品:
¥550¥550 税込
ポイント: 17pt
(3%)
無料お届け日:
3月21日 木曜日
発送元: Amazon.co.jp
販売者: Amazon.co.jp
中古品: ¥1
中古品:
¥1

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
Q&Aこころの子育て: 誕生から思春期までの48章 (朝日文庫 か 23-4) 文庫 – 2001/10/1
河合 隼雄
(著)
{"desktop_buybox_group_1":[{"displayPrice":"¥550","priceAmount":550.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"550","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"9IdhECjNRX65F3agpMbo0zg7XSHW%2BVcQmMZKXtU2L6EyIgqqafPaRlsBwYf4jb1GUfWdDfXudwm0Gu7GATv6o%2BYpsmMu3LnFuYmkbJBc%2Bcsi3Q%2F84LJr0qoIJPYSWwRg","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"NEW","aapiBuyingOptionIndex":0}, {"displayPrice":"¥1","priceAmount":1.00,"currencySymbol":"¥","integerValue":"1","decimalSeparator":null,"fractionalValue":null,"symbolPosition":"left","hasSpace":false,"showFractionalPartIfEmpty":true,"offerListingId":"9IdhECjNRX65F3agpMbo0zg7XSHW%2BVcQnstee60yFlHGCfARz8Urg9brr3FINIIDbtWx%2FzxBT8Wo6UqBquNqnrARtHYslRcF6P70SxNr4a%2Bi8ITIJRHvFf0PRbdI6n42Yis4SVh3w3el9aOB2gL6shlFlcUJLWyBCLNKL78D6hWqwMjSniC8Sg%3D%3D","locale":"ja-JP","buyingOptionType":"USED","aapiBuyingOptionIndex":1}]}
購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ228ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日新聞出版
- 発売日2001/10/1
- ISBN-104022642777
- ISBN-13978-4022642776
よく一緒に購入されている商品

対象商品: Q&Aこころの子育て: 誕生から思春期までの48章 (朝日文庫 か 23-4)
¥550¥550
最短で3月21日 木曜日のお届け予定です
残り17点(入荷予定あり)
総額:
当社の価格を見るには、これら商品をカートに追加してください。
ポイントの合計:
pt
もう一度お試しください
追加されました
一緒に購入する商品を選択してください。
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
子育てが「キ」ラクになるキーワードは「こころ」。誕生から思春期に至る発達的な流れに沿って話を進めながら、多くの親たちの悩む問題について、臨床心理学の第一人者がQ&A方式でやさしく答えた1999年刊の文庫版。
登録情報
- 出版社 : 朝日新聞出版 (2001/10/1)
- 発売日 : 2001/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 228ページ
- ISBN-10 : 4022642777
- ISBN-13 : 978-4022642776
- Amazon 売れ筋ランキング: - 26,283位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。

(1928-2007)兵庫県生れ。京大理学部卒。京大教授。
日本のユング派心理学の第一人者であり、臨床心理学者。文化功労者。文化庁長官を務める。独自の視点から日本の文化や社会、日本人の精神構造を考察し続け、物語世界にも造詣が深かった。著書は『昔話と日本人の心』(大佛次郎賞)『明恵 夢を生きる』(新潮学芸賞)『こころの処方箋』『猫だましい』『大人の友情』『心の扉を開く』『縦糸横糸』『泣き虫ハァちゃん』など多数。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2023年4月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
中古で本体の状態は良いはずでしたか、全体的に黄ばんでおり表紙もしわが多く残念でした。しかし、内容はとても読みやすく考えさせられることがたくさんあり、読み終わる頃には本の状態のことは気にならなくなっていました。笑 買ってよかったです。
2014年6月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔は、こころを使うことをそれほど意識しなくても、物がなかったし、食べていくので精一杯だったから、知らず知らずにこころを使ってたんです。親はなんとかして買ってやろうと努力するし、子供は買ってもらいたいけれど、欲しいと言うのを我慢するしね。 だから豊かな時代には、子供に楽しみを与えるにも、それぞれ家でコントロールしていかなければならない。工夫が要るんです。21
たとえば、ぼくが「自分がダメなのは、どうも朝起きるのが遅すぎるからだ。もう少し早く起きたほうがいい」と気付いたとしても、それだけでは絶対に早起きできないですよ。仮に早起きしたとしても、不機嫌になって八つ当たりしてまわったり、昼寝するとかして、結局全体としての状態は、ほとんど変わらない。23
でもそういうことがない場合には、三代目ぐらいの子供はすごく苦労するんです。そして不思議なことに、子供が三人いたとして、だれかが引き受け手になるとあとの2人は助かるんです。27
☆個人主義というのは、西洋でキリスト教があって生まれたものなんです。神様が見ていてくれるから、個人といってもひとりぼっちではないんです。30
子育てに限らず、いまみんなが不安なのはある程度当たり前じゃないですか。本家の西洋だって、これだけ科学技術が進歩してきたら、キリスト教も昔みたいな強い支えではなくなっていますから。31
けれども、お父さんとお母さんが両方いるのに役割は入れ替わっているというのは、やっぱり本来的なものではありません。たとえば男が「もうちょっと」「まあまあ」と言っても、お母さんみたいにピタッとはいかない。そう言って抱いてやれるわけでもないし、抱いてやっても、身体がかたくて「さまにならない」んです。35
●うちの息子も「ママやらかい、パパかたい」て言うてました。
学校の先生から聞いた話ですが、子どもに「お母さん」という題で作文を書かせると、みんなほとんど同じことを書くんだそうです。「お母さんはやさしい」とかなんとか、同じになる。略。そんなふうに、女性はいままで「お母さん」という役割をあまりに決められてしまっていた。子どもの作文の話でも分かるように、母性はもう絶対的と言ってもいいくらいに決まったひとつのイメージがあるんです。それはあんまりすごいから、女性の個性を壊すんです。36
だから母性の伝統でない方向を目指す人は、「母性」に対してひどく腹が立ってくる。よいところは見えなくて、「自分を壊しにかかってくる」ということばかり感じられるわけです。37
お母さんに土とのつながりがあまりになさすぎると、子どもがお母さんとの一体感を十分に味わえないということも起こってきます。子どもにとって、母親との結びつきというのは、一番大事なことですから。動物的なものだといっていいくらいに、意識以前の深い次元のものです。だからこの体験が十分でなかったりすると、あとからいろいろ問題が起こってくる。女の子なら思春期になって、拒食症のような形で出てくることもあります。38
それは実母とは限らなくて、親代わりがいればいいんです。生まれてからお母さんが亡くなることもある、だから産んだお母さんとは限らない。つまり、叔母さんとは昔だったら乳母とか、そういう意味での一体感を味わわせてくれる人がいればいいわけです。でも、それは男には、なかなか難しい。47
人間のこころは不思議なもので、案外相反する傾向を持っているのです。赤ちゃんを愛すると言っても、逆ににくいという気持ちはある程度あって当たり前とも言えます。そこで、思い切ってマイナスの気持ちがあるのを肯定すると、プラスのほうが動き出すということがあるのです。マイナスはいけないと思い、抑え込みすぎていると、プラスも動かないというところがあります。52
「泣くんじゃないの」とか「怒るのやめなさい」とか言ってしまわずに、「そうやね」と受け入れてやるんです。そうしたら子供は、その気持ちから抜けていけるんです。53
「選んでる」というのはものすごく意味があるんですよ。「見合い結婚でしたから」とか「そんなこと知らなかった」というのはまったくの言い訳で、「選んでる」というのはお互いの間にすごい何かが働いているんです。そういう不安を解消する夫婦関係をしっかり作ることにその人の人生の意味があるから、そういう人を選んでいる。自分の人生の課題にふさわしい人が、ちゃんと伴侶になっているものです。61
日本的付き合いは、始めたら切れないんです。欧米流の付き合いは、個人と個人だから、アメリカ人がいちばん典型的だけれど、だれとでも平気ですぐ話をするでしょう。その代わりいつでも切れる。次に会ったとき変なことを頼まれたら「ノー」と切ったって構わない。71
★友人関係が排他的な人ほど日本的といえるのかもですね。
幼稚園なんかのお母さん同士も、どこまで親しくなっていいか分からない。日本的つきあいでこられたら、幼稚園に子どもを送っていった帰りに「喫茶店に行きましょう」と誰かが言ったら、いやでも一緒に行って、おしゃべりしなくちゃならない。だからなるべく付き合わないでおこうとなる。そうすると、親子だけの閉じた関係になってしまう。そして子育ての悩みは、遠くに住んでいる大学の同級生に電話をかけて相談している。72
たとえばもし母子一体感が大事な時期に手抜きしてたら、その手抜きの分を取り戻そうとする動きとして、いつかストレス信号が出てきます。そのときは、これは手抜きの分が出たなと、覚悟して対応すればいいんですよ。80
そして、それまでの不足分を取り返そうとする動きが一番起こりやすいのが、思春期です。81
ぼくはよく「人間は、自然に反することをする性質を、自然に持っている」と言う 84
入学までに、計算や読み書きができるようにと、早くから子どもに教えている親が随分いるけれど、早くからやらせたからといって、そんなに得なことはないんですよ。もちろん早くからやっていれば、学校に入ったときにカッコがいいけれど、その差は一年のうちに埋まるくらいのもので、一生の目から見ると、ほとんど意味がないことです。95
日本は追いつけ追い越せでここ100年くらいやってきたから無理もないんですが、西洋の人たちは、長い歴史の中でそういうバカなことをしても仕方ないことを知っているから、子どもはのびのびと遊んでいます。 95
子どもはお父さんのことを知りたいんですよ。おもしろいもので、人間というのは、相手がまるごと見えていれば、その人がちょっと失敗しても「まあ、ええか」と思えるわけです。略。「お父さんはどう思う?」と言われて「うーん、そうだなあ、みんなはどう思ってる?」とか言うから、ガーンと殴られたりする。121
こういうとき、それを聞いたらいっぺんで生きる気になったなんてこと、だれにも言えないですよ。「なんで生きなければならないか」っていう話になったら、まあ普通のことしか言えない。139
思春期でうまくいってる場合は、それまでの貯金なんです。「小さいとき、まあまあ一緒に遊んでくれたし、ええか」と思って、子どものほうでこらえてくれてるわけです。139
それは親子でも同じです。親が気がつけなければ、子どもはどんどん激しいことをやってきます。大きい声で言わないと親に届かないからです。そういうときは、親は自分自身についてよく考えないといけない。実際、盗みをした子が言ったことがありますよ。「せっかく盗みまでしたのに、親はまだ分かってない」って。149
怒鳴りあいは対決になっていない。命がかかってないです。ワアワア言って、一方的にワーッと発散しているだけで、お互いに相手の言うことを全然聞いていない。164
基本的に、日本人は対決をしない文化なんです。対決を避ける文化で、それでずっとうまくやってきた。その方法は世界に冠たるほどうまい。それは悪いばっかりではなくて、誇っていい面もあります。だって、対決したら必ず正しい答えが出るとは限らないわけでしょう。対決して答えが出る場合、ともすると正しい者というより強い者が勝つんです。アメリカで貧富の差がものすごくあるのは、金持ちがどんどん得をしていくからです。164
思春期の女性の心身症としてよく知られているのに、拒食症があります。女性としての自分の身体を受け入れられないんです。女性という性に対する嫌悪が、はっきり示されることもあります。女性の場合、略、自分の身体をどう受け止めるかというのと、自分自身をどう受け止めるかということを、分けて考えられないくらい関連が強いです。192
拒食症の場合は(略)お母さんの生き方をなかなか受け入れられないということがまず考えられます。192
子供の動きに乗るのがわりと自然にできてる人は、子どもが来たときはちゃんと「ふんふん」と聞いていて、あとは適当にしている。横から見ていると、「なんや、あのお母さん、勝手なことしてはる」と思うけど、肝心なところを外してないんです。ところが親が主導権をとった場合は「対話しなければならない」などと、どうしても頭でやっているから、子どもとはズレてくるんです。196
子育てを本気でやっていたら、いろいろ問題が起きてくるし悩んだり迷ったりすることはよくあると思います。だからみんな悩みや迷いがあるのが問題なのではなくて、問題があるのにちゃんと悩んだり迷ったりしないことが問題なんです。僕らの仕事なんかも、こころがずっと迷ってなかったらできないと思いますよ。迷いを持ちこたえられる力は大事です。僕はそれを「葛藤保持力」と言っているんです。200
みんなまるで自分の意思で、相手を選んでるように思ってるけど、そんなの大間違いでね。そこには当人たちが気付いてない力が働いているんです。207
あまりにも密着した関係というのは、裏切りによってしか離れられないところがあるんです。これは人生のものすごい悲壮なところです。恋人とか、友人とか、親子とか、すごい裏切りによって離れていくことがあります。略。しかし悲しいことに、その最低のことをするより仕方ないときがあるんですね。そのことがわかったら、あとで関係は回復しますけど。213
子育ては、自分のような自分でないような人間をいかに育てるかという、すごい体験なわけです。自分の力ではいかんともしがたい、しかも自分が責任を負わなければならない。子どもは「他にない」「これこそ私の」という存在で、似たものはひとつもないし、歴史始まって以来たったひとり。だれとも比較できない。それは、ユング心理学でいう「自己」という概念とピッタリ重なっています。だからぼくが考えている「自己実現」のイメージにいちばんピッタリするのが、子育てなんです。219
人は「その人になる」という過程を一生ずっと歩み続けていくんです(=自己実現の過程)p228
たとえば、ぼくが「自分がダメなのは、どうも朝起きるのが遅すぎるからだ。もう少し早く起きたほうがいい」と気付いたとしても、それだけでは絶対に早起きできないですよ。仮に早起きしたとしても、不機嫌になって八つ当たりしてまわったり、昼寝するとかして、結局全体としての状態は、ほとんど変わらない。23
でもそういうことがない場合には、三代目ぐらいの子供はすごく苦労するんです。そして不思議なことに、子供が三人いたとして、だれかが引き受け手になるとあとの2人は助かるんです。27
☆個人主義というのは、西洋でキリスト教があって生まれたものなんです。神様が見ていてくれるから、個人といってもひとりぼっちではないんです。30
子育てに限らず、いまみんなが不安なのはある程度当たり前じゃないですか。本家の西洋だって、これだけ科学技術が進歩してきたら、キリスト教も昔みたいな強い支えではなくなっていますから。31
けれども、お父さんとお母さんが両方いるのに役割は入れ替わっているというのは、やっぱり本来的なものではありません。たとえば男が「もうちょっと」「まあまあ」と言っても、お母さんみたいにピタッとはいかない。そう言って抱いてやれるわけでもないし、抱いてやっても、身体がかたくて「さまにならない」んです。35
●うちの息子も「ママやらかい、パパかたい」て言うてました。
学校の先生から聞いた話ですが、子どもに「お母さん」という題で作文を書かせると、みんなほとんど同じことを書くんだそうです。「お母さんはやさしい」とかなんとか、同じになる。略。そんなふうに、女性はいままで「お母さん」という役割をあまりに決められてしまっていた。子どもの作文の話でも分かるように、母性はもう絶対的と言ってもいいくらいに決まったひとつのイメージがあるんです。それはあんまりすごいから、女性の個性を壊すんです。36
だから母性の伝統でない方向を目指す人は、「母性」に対してひどく腹が立ってくる。よいところは見えなくて、「自分を壊しにかかってくる」ということばかり感じられるわけです。37
お母さんに土とのつながりがあまりになさすぎると、子どもがお母さんとの一体感を十分に味わえないということも起こってきます。子どもにとって、母親との結びつきというのは、一番大事なことですから。動物的なものだといっていいくらいに、意識以前の深い次元のものです。だからこの体験が十分でなかったりすると、あとからいろいろ問題が起こってくる。女の子なら思春期になって、拒食症のような形で出てくることもあります。38
それは実母とは限らなくて、親代わりがいればいいんです。生まれてからお母さんが亡くなることもある、だから産んだお母さんとは限らない。つまり、叔母さんとは昔だったら乳母とか、そういう意味での一体感を味わわせてくれる人がいればいいわけです。でも、それは男には、なかなか難しい。47
人間のこころは不思議なもので、案外相反する傾向を持っているのです。赤ちゃんを愛すると言っても、逆ににくいという気持ちはある程度あって当たり前とも言えます。そこで、思い切ってマイナスの気持ちがあるのを肯定すると、プラスのほうが動き出すということがあるのです。マイナスはいけないと思い、抑え込みすぎていると、プラスも動かないというところがあります。52
「泣くんじゃないの」とか「怒るのやめなさい」とか言ってしまわずに、「そうやね」と受け入れてやるんです。そうしたら子供は、その気持ちから抜けていけるんです。53
「選んでる」というのはものすごく意味があるんですよ。「見合い結婚でしたから」とか「そんなこと知らなかった」というのはまったくの言い訳で、「選んでる」というのはお互いの間にすごい何かが働いているんです。そういう不安を解消する夫婦関係をしっかり作ることにその人の人生の意味があるから、そういう人を選んでいる。自分の人生の課題にふさわしい人が、ちゃんと伴侶になっているものです。61
日本的付き合いは、始めたら切れないんです。欧米流の付き合いは、個人と個人だから、アメリカ人がいちばん典型的だけれど、だれとでも平気ですぐ話をするでしょう。その代わりいつでも切れる。次に会ったとき変なことを頼まれたら「ノー」と切ったって構わない。71
★友人関係が排他的な人ほど日本的といえるのかもですね。
幼稚園なんかのお母さん同士も、どこまで親しくなっていいか分からない。日本的つきあいでこられたら、幼稚園に子どもを送っていった帰りに「喫茶店に行きましょう」と誰かが言ったら、いやでも一緒に行って、おしゃべりしなくちゃならない。だからなるべく付き合わないでおこうとなる。そうすると、親子だけの閉じた関係になってしまう。そして子育ての悩みは、遠くに住んでいる大学の同級生に電話をかけて相談している。72
たとえばもし母子一体感が大事な時期に手抜きしてたら、その手抜きの分を取り戻そうとする動きとして、いつかストレス信号が出てきます。そのときは、これは手抜きの分が出たなと、覚悟して対応すればいいんですよ。80
そして、それまでの不足分を取り返そうとする動きが一番起こりやすいのが、思春期です。81
ぼくはよく「人間は、自然に反することをする性質を、自然に持っている」と言う 84
入学までに、計算や読み書きができるようにと、早くから子どもに教えている親が随分いるけれど、早くからやらせたからといって、そんなに得なことはないんですよ。もちろん早くからやっていれば、学校に入ったときにカッコがいいけれど、その差は一年のうちに埋まるくらいのもので、一生の目から見ると、ほとんど意味がないことです。95
日本は追いつけ追い越せでここ100年くらいやってきたから無理もないんですが、西洋の人たちは、長い歴史の中でそういうバカなことをしても仕方ないことを知っているから、子どもはのびのびと遊んでいます。 95
子どもはお父さんのことを知りたいんですよ。おもしろいもので、人間というのは、相手がまるごと見えていれば、その人がちょっと失敗しても「まあ、ええか」と思えるわけです。略。「お父さんはどう思う?」と言われて「うーん、そうだなあ、みんなはどう思ってる?」とか言うから、ガーンと殴られたりする。121
こういうとき、それを聞いたらいっぺんで生きる気になったなんてこと、だれにも言えないですよ。「なんで生きなければならないか」っていう話になったら、まあ普通のことしか言えない。139
思春期でうまくいってる場合は、それまでの貯金なんです。「小さいとき、まあまあ一緒に遊んでくれたし、ええか」と思って、子どものほうでこらえてくれてるわけです。139
それは親子でも同じです。親が気がつけなければ、子どもはどんどん激しいことをやってきます。大きい声で言わないと親に届かないからです。そういうときは、親は自分自身についてよく考えないといけない。実際、盗みをした子が言ったことがありますよ。「せっかく盗みまでしたのに、親はまだ分かってない」って。149
怒鳴りあいは対決になっていない。命がかかってないです。ワアワア言って、一方的にワーッと発散しているだけで、お互いに相手の言うことを全然聞いていない。164
基本的に、日本人は対決をしない文化なんです。対決を避ける文化で、それでずっとうまくやってきた。その方法は世界に冠たるほどうまい。それは悪いばっかりではなくて、誇っていい面もあります。だって、対決したら必ず正しい答えが出るとは限らないわけでしょう。対決して答えが出る場合、ともすると正しい者というより強い者が勝つんです。アメリカで貧富の差がものすごくあるのは、金持ちがどんどん得をしていくからです。164
思春期の女性の心身症としてよく知られているのに、拒食症があります。女性としての自分の身体を受け入れられないんです。女性という性に対する嫌悪が、はっきり示されることもあります。女性の場合、略、自分の身体をどう受け止めるかというのと、自分自身をどう受け止めるかということを、分けて考えられないくらい関連が強いです。192
拒食症の場合は(略)お母さんの生き方をなかなか受け入れられないということがまず考えられます。192
子供の動きに乗るのがわりと自然にできてる人は、子どもが来たときはちゃんと「ふんふん」と聞いていて、あとは適当にしている。横から見ていると、「なんや、あのお母さん、勝手なことしてはる」と思うけど、肝心なところを外してないんです。ところが親が主導権をとった場合は「対話しなければならない」などと、どうしても頭でやっているから、子どもとはズレてくるんです。196
子育てを本気でやっていたら、いろいろ問題が起きてくるし悩んだり迷ったりすることはよくあると思います。だからみんな悩みや迷いがあるのが問題なのではなくて、問題があるのにちゃんと悩んだり迷ったりしないことが問題なんです。僕らの仕事なんかも、こころがずっと迷ってなかったらできないと思いますよ。迷いを持ちこたえられる力は大事です。僕はそれを「葛藤保持力」と言っているんです。200
みんなまるで自分の意思で、相手を選んでるように思ってるけど、そんなの大間違いでね。そこには当人たちが気付いてない力が働いているんです。207
あまりにも密着した関係というのは、裏切りによってしか離れられないところがあるんです。これは人生のものすごい悲壮なところです。恋人とか、友人とか、親子とか、すごい裏切りによって離れていくことがあります。略。しかし悲しいことに、その最低のことをするより仕方ないときがあるんですね。そのことがわかったら、あとで関係は回復しますけど。213
子育ては、自分のような自分でないような人間をいかに育てるかという、すごい体験なわけです。自分の力ではいかんともしがたい、しかも自分が責任を負わなければならない。子どもは「他にない」「これこそ私の」という存在で、似たものはひとつもないし、歴史始まって以来たったひとり。だれとも比較できない。それは、ユング心理学でいう「自己」という概念とピッタリ重なっています。だからぼくが考えている「自己実現」のイメージにいちばんピッタリするのが、子育てなんです。219
人は「その人になる」という過程を一生ずっと歩み続けていくんです(=自己実現の過程)p228
2017年10月21日に日本でレビュー済み
Q&Aという形だが、具体的にああしなさいこうしなさいという本ではない。
子育てに関する悩み、子を疎ましく思う時等の思いは変わったものではないとやさしくあたたかく受け止めてくれる感じで、こころが楽になるね。
子育てで1人思い悩まないで。
子育てに関する悩み、子を疎ましく思う時等の思いは変わったものではないとやさしくあたたかく受け止めてくれる感じで、こころが楽になるね。
子育てで1人思い悩まないで。
2021年3月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
我が子は中学生ですが、もっと早くこの本に出会いたかった。
育児書はたくさんありますし、専門家によって考えや意見が真逆だったりしますが、河合先生の本は、そのような視点ではないですね。
買って良かった本です。
暫くしてから、もう一度読み返そうと思います。
育児書はたくさんありますし、専門家によって考えや意見が真逆だったりしますが、河合先生の本は、そのような視点ではないですね。
買って良かった本です。
暫くしてから、もう一度読み返そうと思います。
2021年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
河合先生の話はいつでもわかりやすいです
2021年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色々買った育児本は、読むとすごく納得するけど実践できない。これは現実的に書いてくれてる良書だとおもいます。救わられます。
2013年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
河合隼雄さんの著書。本当に久しぶりだ。
かれこれ10年ほど前に読んだ「心の処方箋」あたりが最後かしら…。
あの頃はまだ、結婚もしていなかったし、子どもももちろんいなかった。
子どもの誕生は私にとって本当に大きなインパクトで、この数年間は葛藤の日々。
私にとってこの内面的葛藤は「第2の思春期」だよな、と少し客観的に現状を把握できるようになったのは子どもが少し成長し、自分なりの子育ペースがつかめるようになったここ最近。
そんな折り手にしたのが、河合隼雄さんのこの著書。
この方の根底にある人への信頼と愛情が読む人を安心させてくれます。
個人的に、本当に心に沁みたのは巻末の「おわりに」。
もう、本当に涙がでそうになりました。
私は今まで、何にそんなに拘っていたんだろう。
小さな、小さな「自分」が認めれれることに。
どんどん毎日変化していく子どもの笑顔、寝顔、お話、…。
その成長にお付き合いしていくことのかけがえのなさこそ、ああ「自己実現」なんだ。
お母さんもお父さんも日々の育児で疲れてしまった時、読んでみてください。
きっと心が少し開放されると思いますよ。
かれこれ10年ほど前に読んだ「心の処方箋」あたりが最後かしら…。
あの頃はまだ、結婚もしていなかったし、子どもももちろんいなかった。
子どもの誕生は私にとって本当に大きなインパクトで、この数年間は葛藤の日々。
私にとってこの内面的葛藤は「第2の思春期」だよな、と少し客観的に現状を把握できるようになったのは子どもが少し成長し、自分なりの子育ペースがつかめるようになったここ最近。
そんな折り手にしたのが、河合隼雄さんのこの著書。
この方の根底にある人への信頼と愛情が読む人を安心させてくれます。
個人的に、本当に心に沁みたのは巻末の「おわりに」。
もう、本当に涙がでそうになりました。
私は今まで、何にそんなに拘っていたんだろう。
小さな、小さな「自分」が認めれれることに。
どんどん毎日変化していく子どもの笑顔、寝顔、お話、…。
その成長にお付き合いしていくことのかけがえのなさこそ、ああ「自己実現」なんだ。
お母さんもお父さんも日々の育児で疲れてしまった時、読んでみてください。
きっと心が少し開放されると思いますよ。