川上量生氏の名前が前面に押し出されているインターネットの歴史本。
同氏が今のネット文化をどう見ているのか、というのは一読の価値がある。
ネット大陸の原住民と新住民に分類して、今のネット文化を整理してみせる考察は分かりやすいし、本質を突いている。
しかし、川上氏の執筆担当部は最初の2割ほど。その後は、数人の著者の共著担っている。
自分的には半分くらいは、単なる歴史物としても面白く読めたが、後半の半分くらいは、考察も浅く、退屈で、読む価値が感じられなかった。
ここが★4つになった減点ポイント。
Kindleとしては決して安くはない本だけに、そのあたりはあらかじめ知った上で購入することをお勧めします。

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角川インターネット講座 (4) ネットが生んだ文化誰もが表現者の時代 単行本 – 2014/10/24
川上 量生
(監修)
インターネット時代の新たなカルチャーとは。非リア、炎上、嫌儲、コピーの4つのキーワードでネットの精神風土を解説。日本最大の動画共有サービス「ニコニコ動画」の川上量生が語るネットカルチャーの本質。
- 本の長さ256ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA/角川学芸出版
- 発売日2014/10/24
- ISBN-104046538848
- ISBN-13978-4046538840
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商品の説明
著者について
1968年生まれ。京都大学工学部を卒業後、コンピューターの知識を生かしてソフトウェア専門商社に入社。同社倒産後、1997年、PC通信対戦ゲームのシステム開発会社として株式会社ドワンゴを設立。2000年から代表取締役会長。携帯ゲームアプリや着メロなどのサービスを次々と手がける。2004年東証一部上場。2006年には子会社ニワンゴにて動画共有サービス「ニコニコ動画」を開始。2014年株式会社KADOKAWA・DWANGO会長に就任。著書に『ルールを変える思考法』(EPUB選書)ほか。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA/角川学芸出版 (2014/10/24)
- 発売日 : 2014/10/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 256ページ
- ISBN-10 : 4046538848
- ISBN-13 : 978-4046538840
- Amazon 売れ筋ランキング: - 48,510位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,551位コンピュータ・IT (本)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年12月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年12月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
角川インターネット講座・全15巻のうち第3巻です。
「ネットが生んだ文化」とはタイトルが大げさです。
読んだ限りでは「ネット・ユーザーが生んだ現象」がせいぜいです。
インターネットの普及により経済、金融、学問、行政、社会への影響はアッという間に拡がりました。
大衆も自分の意見、気持ちを器楽手軽にネットで発表し、その数が増えています。
Windows95以来、身近になったネットでのコミュニケは時代とともに変遷し増大しています。
ネット空間では誰もが表現者になりました。
パソコン通信に始まり、2ちゃんねる、ブログのブーム、今はSNSが中心です。
それぞれの時代で中心となった人たちも年を重ね、かってのパソコンおたくの若者も今は中年です。
炎上、リア充を中心に、ネットでコミュニケの特徴、現象、意義が語られます。
2ちゃんねるの参加者は主に、ニート・ひきこもり、親のスネかじり、金なく、暇を持てあましている若者が中心でした。
実社会の存在感が薄く、劣等感、不満、ストレス多い彼らの逃避先、居場所としてネットがあり、投稿に熱中しました。
匿名性をいいことにアラ探し、揚げ足取りで憂さを晴らして仲間意識を感じ存在意義を見出していました。
彼らの自慢はパソコン、ネット知識に強いことくらいでした。
アラブの春はFacebookでデモ参加者が集まり、政権を倒し驚かされましたが、リスク回避性向の日本のネットユーザーは、そこまではしません。
所詮、便利なツール、楽しいおもちゃです。
炎上は、5名位で作り出され、中には的を得た批判、暴露もありましたが、今はアフェリエイトで稼ぐ手段として炎上ネタをでっち上げる輩が多いとのことです。
内部事情に精通している関係者の暴露記事は、マスコミに比べ即効性で強みを持っています。
リア充も、アナログ時代の「文通」でもあった現象です。
見たこともあったこともない本名かどうかも判らない相手と文通で知り合い、恋愛感情まで高まり、結婚ゴールインは珍しいことではありませんでした。
逆の結婚詐欺もあったことは、今日のネット社会でも同じです。
フォードは、人間のもつ「自分の行きたい場所に自由に行く」という潜在欲求を自動車の低価格化で実現して、自動車を現代生活を送る上での不可欠なものにしました。
Facebookは、人間のもつ「自己承認欲求」という潜在欲求を手軽、安全に実現する場所をネットで提供し、成功しています。
後世においてネット文化と呼べるものが、今、あるのかどうか、私にはわかりません。
「ネットが生んだ文化」とはタイトルが大げさです。
読んだ限りでは「ネット・ユーザーが生んだ現象」がせいぜいです。
インターネットの普及により経済、金融、学問、行政、社会への影響はアッという間に拡がりました。
大衆も自分の意見、気持ちを器楽手軽にネットで発表し、その数が増えています。
Windows95以来、身近になったネットでのコミュニケは時代とともに変遷し増大しています。
ネット空間では誰もが表現者になりました。
パソコン通信に始まり、2ちゃんねる、ブログのブーム、今はSNSが中心です。
それぞれの時代で中心となった人たちも年を重ね、かってのパソコンおたくの若者も今は中年です。
炎上、リア充を中心に、ネットでコミュニケの特徴、現象、意義が語られます。
2ちゃんねるの参加者は主に、ニート・ひきこもり、親のスネかじり、金なく、暇を持てあましている若者が中心でした。
実社会の存在感が薄く、劣等感、不満、ストレス多い彼らの逃避先、居場所としてネットがあり、投稿に熱中しました。
匿名性をいいことにアラ探し、揚げ足取りで憂さを晴らして仲間意識を感じ存在意義を見出していました。
彼らの自慢はパソコン、ネット知識に強いことくらいでした。
アラブの春はFacebookでデモ参加者が集まり、政権を倒し驚かされましたが、リスク回避性向の日本のネットユーザーは、そこまではしません。
所詮、便利なツール、楽しいおもちゃです。
炎上は、5名位で作り出され、中には的を得た批判、暴露もありましたが、今はアフェリエイトで稼ぐ手段として炎上ネタをでっち上げる輩が多いとのことです。
内部事情に精通している関係者の暴露記事は、マスコミに比べ即効性で強みを持っています。
リア充も、アナログ時代の「文通」でもあった現象です。
見たこともあったこともない本名かどうかも判らない相手と文通で知り合い、恋愛感情まで高まり、結婚ゴールインは珍しいことではありませんでした。
逆の結婚詐欺もあったことは、今日のネット社会でも同じです。
フォードは、人間のもつ「自分の行きたい場所に自由に行く」という潜在欲求を自動車の低価格化で実現して、自動車を現代生活を送る上での不可欠なものにしました。
Facebookは、人間のもつ「自己承認欲求」という潜在欲求を手軽、安全に実現する場所をネットで提供し、成功しています。
後世においてネット文化と呼べるものが、今、あるのかどうか、私にはわかりません。
2016年5月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本独自の進化を遂げてきたネットカルチャーの歩みが、8人の著者によって書かれています。
文中で取り上げられているネット上の過去の出来事に懐かしさを感じつつも、
その当時自分が思ってもいなかった視点から書かれている内容もあり、
面白く読むことができました。
文中で取り上げられているネット上の過去の出来事に懐かしさを感じつつも、
その当時自分が思ってもいなかった視点から書かれている内容もあり、
面白く読むことができました。
2015年1月27日に日本でレビュー済み
日本には親に寄生しているニートがネット住民化しているので、大した社会問題にならず、ネット住民は増えている。川上はそのネット住民を利用して金儲けを考えた。そして今やネット住民ではなく、ネット新住民をターゲットにしているではないか。ネット原住民によるネット文化を滅ぼしているのは川上自身ではないだろうか。現実世界の延長でネットをやっている人をターゲットにしたコンテンツをニコニコ動画でリリースしている。いや、しかし彼は今や経営者だからそれは仕方ないのかもしれない。
技術やビジネス的側面ではなく文化的側面について書くと言っておきながらも、経営者としてきちんとビジネス的側面からも見ている。川上氏は本当に頭のいい人だ。だからこそ彼は経営者になるべきではなかった。
川上氏のパートは分かりやすく、基本的なことが書いてあるが、他の人は分かりづらい上に内容的には大したことがないので注意が必要。
新書約3冊分の値段であるが、それだけの価値は感じられなかった。
技術やビジネス的側面ではなく文化的側面について書くと言っておきながらも、経営者としてきちんとビジネス的側面からも見ている。川上氏は本当に頭のいい人だ。だからこそ彼は経営者になるべきではなかった。
川上氏のパートは分かりやすく、基本的なことが書いてあるが、他の人は分かりづらい上に内容的には大したことがないので注意が必要。
新書約3冊分の値段であるが、それだけの価値は感じられなかった。
2017年1月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
買うのに躊躇する値段でしたが、ネットの歴史をサクッと学べる1冊でした。
利用者の心理、炎上の歴史等。
WEBコラムを書く方には必読の一冊かと思います。
利用者の心理、炎上の歴史等。
WEBコラムを書く方には必読の一冊かと思います。
2015年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本のネット文化・歴史とその特徴的な現象(炎上、リア充など)について考察している本です。
8人の著者による、全8章(序章も含めて)だての内容です。
それぞれ、異なった角度から同じ現象を見ているので、立体的に理解は深まるような気がしますが、
多くないトピックなので、内容の重複は多いです。
ちなみに表紙に出ている川上氏が書いているのは、序章だけです。
8人の著者による、全8章(序章も含めて)だての内容です。
それぞれ、異なった角度から同じ現象を見ているので、立体的に理解は深まるような気がしますが、
多くないトピックなので、内容の重複は多いです。
ちなみに表紙に出ている川上氏が書いているのは、序章だけです。
2018年10月4日に日本でレビュー済み
シリーズものの4巻。佐々木俊尚の歴史解説ー2ちゃんねるのユーザーは団塊ジュニアの技術系会社員が中心だった、
という指摘が面白かった。(断言はしていないが)
他は今ひとつ。はっきり言うが、この内容で中川淳一郎が執筆してないのはダメだろう。氏の本を読んだほうがよほどわかる部分がある。
また、編集方針だから仕方ないのかもしれないが、iモードなどのガラケーのネット文化はないことになっているのも気になる。ケータイ小説とか、あれも一種のネットが生んだ文化だろう。
あとは、ネット右翼、パヨクとかそのへんもなんか欠けているような気もするが、それは別の本なのか。15巻のうちどれだけ読むことになるのだか。
という指摘が面白かった。(断言はしていないが)
他は今ひとつ。はっきり言うが、この内容で中川淳一郎が執筆してないのはダメだろう。氏の本を読んだほうがよほどわかる部分がある。
また、編集方針だから仕方ないのかもしれないが、iモードなどのガラケーのネット文化はないことになっているのも気になる。ケータイ小説とか、あれも一種のネットが生んだ文化だろう。
あとは、ネット右翼、パヨクとかそのへんもなんか欠けているような気もするが、それは別の本なのか。15巻のうちどれだけ読むことになるのだか。
2015年1月12日に日本でレビュー済み
2チャンネルから始まり、電車男、非リア、炎上などネットが生んだ現象が社会に
及ぼす影響は、この十数年急速に拡大してきた。
本書はその拡大の歩みやネットの風土について書かれた、8人の識者による
アンソロジーだ。
本論とは少し離れるが、
『子供の時に、ちゃんと子供をやっていることは大事で、この過程を奪われた
大人は一生子供を抱えたまま生きていくのである。(P.133)』
『炎上はしばしば過剰なペナルティを下すことになる。その裁きの程度は法の
下において平等でなく、情の下に差別されながら偶発的に決定される。(P.157)』
などは、奥が深い。
前者は、個性尊重ばかり煽る情緒的な教育への警鐘であり、後者は情緒に流され
やすい日本人の未来への不安を抱かせる。
及ぼす影響は、この十数年急速に拡大してきた。
本書はその拡大の歩みやネットの風土について書かれた、8人の識者による
アンソロジーだ。
本論とは少し離れるが、
『子供の時に、ちゃんと子供をやっていることは大事で、この過程を奪われた
大人は一生子供を抱えたまま生きていくのである。(P.133)』
『炎上はしばしば過剰なペナルティを下すことになる。その裁きの程度は法の
下において平等でなく、情の下に差別されながら偶発的に決定される。(P.157)』
などは、奥が深い。
前者は、個性尊重ばかり煽る情緒的な教育への警鐘であり、後者は情緒に流され
やすい日本人の未来への不安を抱かせる。