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ゲーム的リアリズムの誕生~動物化するポストモダン2 (講談社現代新書) 新書 – 2007/3/16

4.3 5つ星のうち4.3 87個の評価

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現代日本の物語的想像力の行方とは? オタクを中心として大量に消費されているライトノベル、ゲーム等の作品分析を通じて、ポストモダン社会の生をも見通す。文芸批評に新たな地平を切り拓いた快著。


前著より5年半! 物語の行方がここにある!!

話題を呼んだ前作『動物化するポストモダン』より5年半の待望の続編です。本書では、前作の問題意識(オタクの消費行動を分析することで現代社会を読み解く)を引き継ぎつつ、さらに「涼宮ハルヒ」シリーズなどのライトノベル、「ひぐらしのなく頃に」などのゲーム、舞城王太郎の小説などを読解することを通じて、日本の物語(文学)の行方について解いていきます。明治以降の「自然主義的リアリズム」、大塚英志の「まんが・アニメ的リアリズム」に対して「ゲーム的リアリズム」とは何か? まさに文芸批評の枠を超えた快著です。
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商品の説明

著者からのコメント

こんにちは。  
 こちらでははじめまして。著者の東浩紀です。  
さて、この『ゲーム的リアリズムの誕生』は、『動物化するポストモダン』の続
編ですが、それを読んでいないひとでも読めるように書かれた書物です。とりあ
えずは、ライトノベルやノベル系のアドベンチャーゲームに関心のあるひとに読
んでいただきたいと思っていますが、それらの作品に触れたことがなくても、
現代のエンターテインメントに興味がある読者一般に広く読まれる内容になって
いると思います。  
 本書の主題は、ひとことで言えば、「ポストモダン、すなわち物語の力が衰え
た世界において、それでも物語を語ろうとすればどうなるか」というものです。
この課題は、現代の多くの作家が直面するはずのものですが、僕はこの本では、
いくつかの理由からライトノベルと美少女ゲームを分析対象として選びまし
た。状況や作品については解説が入るので、特別の予備知識は必要ありません。
 
 議論は2章に分かれており、第1章では、新城カズマの入門書を用いてライトノ
ベルについて最低限の知識を確認したうえで、評論家の大塚英志の議論、とりわ
け『キャラクター小説の作り方』を批判的に読みながら、「まんが・アニメ的リ
アリズム」「ゲーム的リアリズム」の理論が探究されます。第2章では、その結
果を受けて、『All You Need Is Kill』『ONE』『Ever17』『ひぐらしのな
く頃に』『九十九十九』が分析されます。参照対象の中心はライトノベルと美
少女ゲームですが、『九十九十九』が挙がっていることからわかるように、一般
小説へも言及しています。とくに第2章の冒頭では、伝統的な文芸評論への批
判も記されています。付録として、清涼院流水論と『AIR』論を収録していま
す。『ファウスト』連載時の原稿は完全に書きかえられており、書き下ろしと
言って差し支えありません。  
 僕は1993年に批評家としてデビューしており、振り返るとすでに15年近いキャ
リアをもっています。この『ゲーム的リアリズムの誕生』には、その長さを受け
て、さまざまな文脈が流れ込んでいます。この本は、ある見方で見れば、僕がは
じめて記した本格的な作品批評であり、他方では、僕がここ数年、あまり書籍に
ならないかたちで行ってきたライトノベル・ブームへの関与の総決算でもありま
す。またそれは、前著と同じく、社会学的な文脈でも読めるでしょう。むろ
ん、近年のオタクブーム、コンテンツブームの流れのなかにもあります。  
 けれども、僕個人の文脈を言えば、これは、僕がはじめて、最初から最後まで
を体系的に構成し、その意図がなんとか実現できた本です。  
 僕のむかしからの読者は知っているかもしれませんが、僕は学生のころ、
ジャック・デリダという哲学者の研究をしていました。デリダの思想には「脱構
築」というキーワードがあり、それは要は、真の思想は体系化できないという教
えです。そのせいもあって、僕はいわば、体系的な書籍を書くことができない体
質になっていました。本書は、その体質を改善するために記した本でもありま
す。したがって、本書は、内容に読者のみなさんが同意されるかどうかは横に措
いて、とりあえずは僕のいままでの本のなかで、もっとも読みやすく、ま
た論理的な著作になっていると思います。  
 「批評」というと、聞き慣れないタームを並べ立て、単なる印象論を難し
く理論武装するだけの困った言説というイメージがあるかもしれません。実際
に、世の中には、そのように非難されても仕方がない「批評」が数多くありま
す。批評家のひとりとして、そのような状況を恥じるとともに、なんとかオルタ
ナティブを差し出すことができないか、と考えて記したのがこの本です。
 
 多くの読者に読んでもらいたいと思います。よろしくお願いします。

著者について

東 浩紀(あずま ひろき)
1971年生まれ。哲学者・批評家。専門は現代思想、表象文化論、情報社会論。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。
2006年10月より、東京工業大学世界文明センター特任教授。
単著に『存在論的、郵便的』(新潮社、第21回サントリー学芸賞)、『郵便的不安
たち』(朝日新聞社)、『動物化するポストモダン』(講談社現代新書)、共著
に『自由を考える』『東京から考える』(以上、NHKブックス)、編著に
『網状言論F改 ポストモダン・オタク・セクシュアリティ』『波状言論S改
社会学・メタゲーム・自由』(以上、青土社)など。
2007年4月より講談社BOXから評論集三巻を刊行。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2007/3/16)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2007/3/16
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 新書 ‏ : ‎ 352ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4061498835
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4061498839
  • 寸法 ‏ : ‎ 10.6 x 1.6 x 17.4 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 87個の評価

著者について

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東 浩紀
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1971年東京生まれ。批評家・作家。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。株式会社ゲンロン創業者。専門は哲学、表象文化論、情報社会論。著書に『存在論的、郵便的』(新潮社、第21回サントリー学芸賞 思想・歴史部門)、『動物化するポストモダン』(講談社現代新書)、『クォンタム・ファミリーズ』(新潮社、第23回三島由紀夫賞)、『一般意志2.0』(講談社)、『ゲンロン0 観光客の哲学』(ゲンロン、第71回毎日出版文化賞 人文・社会部門)、『ゆるく考える』(河出書房新社)、『ゲンロン戦記』(中公新書ラクレ)ほか多数。

カスタマーレビュー

星5つ中4.3つ
5つのうち4.3つ
87グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2014年4月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本当なら学術的な専門用語で説明することを
オタク文化の言葉や実情をもって説明する。
アカデミックな人とサブカルな人との逆転現象が面白い。

その辺に詳しいサブカルな人がアカデミックな
内容についてかなりピンとくるような説明になっている。
サブカルチャーを分け隔てなく分析していて面白い。

同世代の人にとっては自分の通ってきた感覚を
理解するのに役立つのではないだろうか。
サブカルを知らなくても読めるように書かれてあり親切だと思う。

これからの文化を考える上でいい羅針盤になる一冊だと思う。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年3月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この『ゲーム的リアリズムの誕生』は、ヲタクの間でセカイ系・日常系が下火になって異世界転生が主流になった令和の時代に読むと、「内容が古い」と感じられました。
東浩紀の『動物化するポストモダン』は大塚英志の『物語消費論』よりも先に進んでいると思いましたが、この『ゲーム的リアリズムの誕生』は大塚の『キャラクター小説の作り方』よりも今では遅れている……と、令和の私は思いました。

『ゲーム的リアリズムの誕生』は『涼宮ハルヒの憂鬱』『ひぐらしのなく頃に』がブレイクした時節に発売された本で、日常と非日常を行き来するような作品がよく引き合いに出されている所に時代を感じました。令和の現在では日常世界から異世界に転生し、そのまま異世界の出来事がずっと描かれるような作品がヲタクの間で主流になっていると思います。現在のヲタクシーンでは日常よりも非日常に大幅にウェイトが占められていると思うのですが、この本からは日常にわりかしウェイトが割かれていた時代の懐かしい香りを感じました。
令和の現代っ子はRPGのような異世界が生々しく描かれたヲタクコンテンツに親しんでいますから、この本の題名になっている「ゲーム的」「リアリズム」という言葉の意味も、ゼロ年代当時とだいぶ変わっていると思います。

この本では大塚英志の先行研究とも言うべき『キャラクター小説の作り方』がよく引用され批判されていますが、異世界転生が主流の令和では『キャラクター小説の作り方』のほうが皮肉にも良い線行ってるなと思います。
『キャラクター小説の作り方』では「アニメやコミックの虚構を写生して小説を書く」「TRPGをプレイするのはキャラクター小説執筆の練習になる」と言ったメソッドが提示されているのですが、大塚の説のほうが明快だし令和でも一周回って参考になると思います。「RPGのような異世界が描かれた小説」が多い現在では『ゲーム的リアリズムの誕生』の内容は過去のものであり、『キャラクター小説の作り方』が再評価されて欲しいと私は思っていますw。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年1月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
専門的なことはここで書いても仕方ないし、自分自身知識が無いので書きません。

ただこの本は私としては衝撃的でした。
1冊の本としてのまとまりがしっかりしていますし、内容も非常に興味深く、面白いものでした。

普段読書をしない人にも勧められる本だと思います。実際私は勧めまくって好評を得ていますし。

とにかく普通の人は読んでみて損はないし、オタクの人なら必読といっても差し支えないくらい面白い内容です。
ぜひ読んでみることをお勧めします。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2013年5月15日に日本でレビュー済み
 東浩紀が「動物化するポストモダン」の続編として書いた一冊。

 大きな物語を失い、キャラクター、データベースを消費するようになった現代。それは純愛でありながら、何度もプレイすることによって多くの女性を攻略できる美少女ゲームの矛盾に代表される。しかし、2000年代に入り、メタなストーリーにより大ヒットしたライトノベルや美少女ゲームなどのサブカルチャー作品は、メタ化によってそういった点を指摘し、データベース消費的な現代を反映している。多くのサブカルチャー作品を挙げながらの説明は説得力がある。
 2010年代の現在から見ると、推しメンを選ぶAKB48の大ヒットもこの流れに沿ったものかもしれない。

 非常に重要で現代を考える上での一つの羅針盤になる様な論説であると思うが、私の頭が悪くてよく分からなかった部分も多い。
 大きな物語を失った私達はどうあるべきか。その答えはこの本には書かれておらず、自分で考えていくしかないのだと思う。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年12月1日に日本でレビュー済み
 一冊目の『動物化するポストモダン』で語られなかったことについても言及されていて、非常によかった。
本書は、非常に重要な本だと私は考えた。
確かに、作品論がどこまでアカデミックなものであるのか、
文学との兼ね合いや、ゲームとの関係性など、
アマゾンのレビューでも議論が行われ、それぞれに意見が対立している。

東氏の功績はまさにそこであるように思える。

確かに時代的なタイミングはあったが、
オタク系文化の研究や議論を、一般の人間にまで行き渡らせた功績がる。

ある意味、東氏が出版して以降と以前では、オタク研究が広まっているのではなかろうか?

単純に、オタクがオタクについてオタク同士で語るのではなく、外部を交えて積極的
な議論ができるようになった。

その功績がこの本にはあると考える。

東氏の意見に反対なものは、反対で、論文を書いて発表すればいい。
しかし、東氏は自分の考えた理論の絶対性よりも、そのあとにくる、
批判などが高まることを望んでいたかのように思える。

一読の価値は十分にあります。
24人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年3月20日に日本でレビュー済み
 「動物化するポストモダン」の続編。読み始めてすぐ気がついたのだが、私は「動物化するポストモダン」を著者が序章で言うとおり誤解してレビューを書いた。若さ故の過ちなので許してもらいたい。

 著者は大きな物語、すなわち近代国家のイデオロギーや構造主義が衰退した現状を、物語が無い世界ではなく、小さな物語が乱立する情報過多の時代と認識している。そこには、他者を排除せず、従って自分も排除されない、居心地の良い世界を創り出せる可能性がある。・・・また誤解してないかな。大丈夫かな。

 本書の前半では、前著で確立した、まんが・アニメ的リアリズムに対するゲーム的リアリズムの反論について考察する。結局両者は鏡像であり、実際の市場においては両者がキメラ的に共存しているようなことを言っている。まあ、ゲームはリセットできるから違うと言う反論にそこまでムキにならなくてもと思うのだが。結局、なんだかんだ言っているうちに、ゲーム的リアリズムはあるという結論に達する。

 後半では、自然主義的な純文学に対するラノベの立ち位置を踏まえながら、まんが・アニメ的とゲーム的リアリズムの実例を挙げつつ批評していく。登場人物に感情移入して自分のことと捉える自然主義的意味だけでは捉えきれないメタ物語が重要なポイントになる。しかし、オタク文学にゲーム的小説のゲームということで「ひぐらし」や「AIR」まで取り上げているので、理解に役立った。
 ゲーム的小説にメタプレーヤー的視点を持ち込んだ「All You Need Is Kill」と「九十九十九」は読んだことが無いので、ネタバレに感心するばかりだった。

 面白い人だ。しかし、これで私が九十九十九とやらにハマったらどーするつもりだ。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年7月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 サブカル的興味を持って読みましたが、これからの文学がどういうものを描写していくのかという視点が持てて、文学論として非常に面白かったです。NHKの「戦後サブカルチャー史」や、大塚英志『キャラクター小説の作り方』などで言及されているように、「J文学」「ライトノベル」と呼ばれているようなジャンルがすでに文学の主流であるという、ある種の「焦り」を感じました。
 また、おたくと言われる人種の一部が、以前なら文学青年にカテゴライズされていたタイプの若者であるというのも納得です。「選択肢のないギャルゲー」を好んでプレイする我々は、ゲーマーというより、繊細な内面を持ってしまった(女性的な)男としてとらえたほうがしっくりきます。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年3月19日に日本でレビュー済み
本書は『動物化するポストモダン』の続編であり、「ライトノベル」や「美少女ゲーム」の作品批評という形をとっていますが、
ただの作品批評としてしか読まないのであれば、それはあまりにも勿体ないと思います。
なぜなら本書には、
大きな物語の喪失、すなわち自分が手放さないできた価値観や生き方が当たり前でもなんでもなくなったこのポストモダンにおいて、
自分自身がひとつの物語(それこそ価値観や生き方)を実際に選ぶとはどういうことなのか、
その本質を掴もうとする著者の姿があるからです。
なんでも選べそうなメタ的立場と、実際に選んで着地することの不透明さと怖れ。その往復運動に囚われた私たちが、そんな自らの姿をちょっとでも理解できれば、もう少し自由になれるのではないか。
そんな問題意識が聞こえてきそうな本です。
なんだかんだ難しそうなことやってるように見えても、日々の実感からスタートした論考ということでしょうか。

オビイラストの女の子もかわいくてグーです。
51人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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