『誰が殺した? 日本国憲法!』を読んで印象に残ったところ
憲政を蚕食する政友会。
明治37年の日露戦争前後12年間は山形配下の桂太郎と伊藤後継の西園寺公望の二人が交代で政権を担当。
憲法運用においての代償も小さくありません。
元老は政友会に二度も政権を明け渡し、原敬の利権漁りを容認(我田引鉄)
幕末維新は確かに志士たちが行ったので、元老となる特権は認める。しかし、日清・日露戦争は日本人全員が協力して戦った国民戦争である。だから民意の代表である衆議院を尊重し、男子普通選挙を認めよ。何の理由があって、軍人や官僚だけが内閣を組織する特権を有するのか。
大正元年(1912年)の第一次憲政擁護運動と、その後の大正デモクラシーの論理。
総選挙に勝利した内閣は倒せない。
大正13年(1924年)、貴族院を基盤とする清浦奎吾内閣が衆議院を解散したのに対し、加藤高明憲政会総裁は野党を結集させて国民運動を起こし、総選挙に勝利。
第二次護憲運動=「憲政の常道」の実現です。
唯一のの元老となっていた西園寺公望は「憲政の常道」の守護神となる。
「単純な数合わせはデモクラシーでも何でもない。総選挙で選ばれた総理を姑息な手段で引きずり下ろすことは認めない」
「憲政の常道」の特徴3点
①憲法の実質的改善を求めた運動の成果。
「国政の最高権力者である大臣は、衆議院の意思で選べ」
総理大臣などの文武官の任免は帝国憲法第10条で天皇大権とされていましたが、条文をいじる話など誰もしません。
大正期の日本人は、「条文より運用」という本質を衝いていました。
②総選挙による政権交代を通じて「憲政の常道」が実現。
③「憲政の常道」に基づく政党内閣が実は強固だった。
一見すると、大正13年から昭和7年まで短命政権が続くように見えます。しかし、個々の内閣は強力に政策を推進。
昭和の二大政党は強く、政権担当能力もあったので、逆に尋常ならざる政争になった。
常套手段が汚職の暴露と官僚機構との提携。
※二大政党は実現できていない現在も手法は酷似?
英国憲法の真髄は国家安全保障と不離一体であること。
「政争は水際まで」
苛烈すぎる政争と、国家基本政策に関する合意の欠如のため、自らの基盤となる民心が離反し、政党が自滅。
昭和7年、五・一五事件で「憲政の常道」は破棄。
帝国憲法から 「憲政の常道 」という筋肉は失われましたが 、最後まで条文という骨は残りました 。
※憲法にとって運用は筋肉、条文は骨。運用だけでは駄目?
「憲政の常道」が放棄されても独裁は生まれず。

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誰が殺した? 日本国憲法! 単行本(ソフトカバー) – 2011/6/1
倉山 満
(著)
「そもそもこの本を書こうと思いたったのは、日本の未来を考えるには、やはり憲法から考えるべきだろうとの想いからでした。日本国憲法の条文を守るか変えるかという次元の、使い古された話をするつもりはありません。本当の意味での憲法を考えてみたいのです」――<本書より>
人権尊重は完全なる建て前! 東大教授の好みで解釈も歴史も改変! そのうえ制定直後から違反の連鎖!
「国を滅ぼす日本国憲法」の真実
「そもそもこの本を書こうと思いたったのは、日本の未来を考えるには、やはり憲法から考えるべきだろうとの想いからでした。日本国憲法の条文を守るか変えるかという次元の、使い古された話をするつもりはありません。本当の意味での憲法を考えてみたいのです」――<本書より>
人権尊重は完全なる建て前! 東大教授の好みで解釈も歴史も改変! そのうえ制定直後から違反の連鎖!
「国を滅ぼす日本国憲法」の真実
「そもそもこの本を書こうと思いたったのは、日本の未来を考えるには、やはり憲法から考えるべきだろうとの想いからでした。日本国憲法の条文を守るか変えるかという次元の、使い古された話をするつもりはありません。本当の意味での憲法を考えてみたいのです」――<本書より>
- ISBN-104062169967
- ISBN-13978-4062169967
- 出版社講談社
- 発売日2011/6/1
- 言語日本語
- 寸法13 x 2 x 18.9 cm
- 本の長さ296ページ
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2011/6/1)
- 発売日 : 2011/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 296ページ
- ISBN-10 : 4062169967
- ISBN-13 : 978-4062169967
- 寸法 : 13 x 2 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 396,523位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,259位思想・社会の法律
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
憲政史・憲法史ご専門の学者倉山満さんの日本国憲法解説本。タイトルはおなじみ英国童謡マザーグースの「誰が殺したクックロビン」のもじりですね。
さきに樋口陽一さん・小林節さん共著の「『憲法改正』の真実」(集英社新書)を読んでいたのですが、本書で倉山さんが日本国憲法と帝国憲法を比較して書かれていることは、樋口さんが話されていた内容と多くの部分で共鳴していました。憲政にお詳しいお二人の意見が一致しているのだから、これは信用できる観方なのではないかと思いました。
●敗戦後、その歴史文脈上、帝国憲法は強く否定されてしまったが、明治人たちが日本を海外に<一等国>と認めさせるために苦心に苦心を重ねて作った当時の国際水準から見ても恥ずかしくない立派な憲法だった(自民党の改憲草案とは質的に比べ物にならない)
●当時の政治家たちは、もちろん問題もあったがそれでも<憲政の常道>は皆が遵守しており、常に民意を問う真摯さがあった。今の政治家よりも遥かに真面目だった。政治行動が<立憲>の精神に基づいているかどうか、慣習や民意の信頼ということを重視し、「憲法の条文に書いていないからやってもいい」などとは言わなかった
●民主主義は敗戦の占領時にアメリカから教えられたものと一般に習うけれども、大正デモクラシーなどの経験を通して日本には民主主義の精神がある程度根付いていた
また、本書で去年の集団的自衛権の違憲合憲問題で悪名高くなった「砂川事件判決」(「統治行為論」-高度な政治問題に対して、司法は判断する立場にないとした最高裁の判決。実はこの判決に対してはアメリカからの介入があったことが後に判明した。アメリカに証拠資料が残っていた)などをひきながら倉山さんは日本の司法、特に最高裁は「わたしたち日本人は、(憲法の)人権尊重がまったく建前にすぎない」という事実をもっと認識すべきです」と書かれているけれど、憲法の権力寄りの恣意的な解釈と運用(倉山さんは「裁判所は強きを助け、弱きを挫く」と表現)、検察の権力にものを言わせた日常的な虚偽自白の強要や否認を続けると拘束が続く「人質司法」、魚住昭さんの『官僚とメディア』で書かれているような広告会社電通・地方紙連合と最高裁の癒着などを見ていると残念ながらその通りだなと思いました。原発裁判も、地方裁判所では国民目線の判決を出してくれる裁判官さんがおられるけれど、これが高裁や最高裁にまでもっていかれたら、今の体質のままでは裁判所は上に行けばいくほど国民のためになりような判決をくだしてくれる希望は薄いのではと感じてしまいます。本当に行政にも検察にも真っ向から逆らう勇気も矜持もない、保身第一主義の小役人根性といわれても仕方のない体たらくだと思います。国民もとりあえず上級公務員だからと彼らをいたずらに信用したり有難がるのをやめればいいのに。
昨日、取り調べの可視化をうたった改正刑事法が成立しましたが、要は「お上」がやりたかったのは司法取引の合法化なんだろうなという感じで、裁判の可視化といってもごく僅かな範囲に限定されていて-裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査のみ-できたら可視化なんてしたくないという司法社会の本音が透けて見えます。刺身のつまのような扱い。
本書では戦力の保持などに関しても書かれていますが、考えさせられました。武器商人と権力欲の強い頭のおかしい政治家以外は誰でも戦争なんてしたくはないと思うのですが、では現実に脅威がないのかというとありますし、自分の国を守らなくてもいいのかというと守らなくてはいけないですし、外交努力を続けること、軍備に過度な予算を使わないようにするのは勿論としても、丸腰というのは非現実的だと思わざるを得ません。いくら自衛隊の設置が、アメリカの防共政策の一環でありあからさまな日本国憲法の恣意的運用がきっかけであったとしても・・。わが国はこのあたりに敗戦国のトラウマを抱えている国ではあるのです。戦争に負けて、国の在り方を占領者の都合で変えられ、彼らの都合で運用されてきた過去が実際にあるのです。
そうするとどの程度の武力を持つのが適切なのか、どのような守り方が効果的なのか、考えねばなりません。沖縄の基地問題・日米地位協定・安保条約などもどのようにすればいいのか。せめて沖縄でのアメリカ兵の犯罪行為をこちらの法律で裁けるようにできないのか・・。
他にも、東大憲法学の影響であるとか、労働法、皇室問題など、幅広く日本の在り方について考えさせてくれる良書だと思うので、自分自身で考えていくための参考書としてぜひご一読ください。
さきに樋口陽一さん・小林節さん共著の「『憲法改正』の真実」(集英社新書)を読んでいたのですが、本書で倉山さんが日本国憲法と帝国憲法を比較して書かれていることは、樋口さんが話されていた内容と多くの部分で共鳴していました。憲政にお詳しいお二人の意見が一致しているのだから、これは信用できる観方なのではないかと思いました。
●敗戦後、その歴史文脈上、帝国憲法は強く否定されてしまったが、明治人たちが日本を海外に<一等国>と認めさせるために苦心に苦心を重ねて作った当時の国際水準から見ても恥ずかしくない立派な憲法だった(自民党の改憲草案とは質的に比べ物にならない)
●当時の政治家たちは、もちろん問題もあったがそれでも<憲政の常道>は皆が遵守しており、常に民意を問う真摯さがあった。今の政治家よりも遥かに真面目だった。政治行動が<立憲>の精神に基づいているかどうか、慣習や民意の信頼ということを重視し、「憲法の条文に書いていないからやってもいい」などとは言わなかった
●民主主義は敗戦の占領時にアメリカから教えられたものと一般に習うけれども、大正デモクラシーなどの経験を通して日本には民主主義の精神がある程度根付いていた
また、本書で去年の集団的自衛権の違憲合憲問題で悪名高くなった「砂川事件判決」(「統治行為論」-高度な政治問題に対して、司法は判断する立場にないとした最高裁の判決。実はこの判決に対してはアメリカからの介入があったことが後に判明した。アメリカに証拠資料が残っていた)などをひきながら倉山さんは日本の司法、特に最高裁は「わたしたち日本人は、(憲法の)人権尊重がまったく建前にすぎない」という事実をもっと認識すべきです」と書かれているけれど、憲法の権力寄りの恣意的な解釈と運用(倉山さんは「裁判所は強きを助け、弱きを挫く」と表現)、検察の権力にものを言わせた日常的な虚偽自白の強要や否認を続けると拘束が続く「人質司法」、魚住昭さんの『官僚とメディア』で書かれているような広告会社電通・地方紙連合と最高裁の癒着などを見ていると残念ながらその通りだなと思いました。原発裁判も、地方裁判所では国民目線の判決を出してくれる裁判官さんがおられるけれど、これが高裁や最高裁にまでもっていかれたら、今の体質のままでは裁判所は上に行けばいくほど国民のためになりような判決をくだしてくれる希望は薄いのではと感じてしまいます。本当に行政にも検察にも真っ向から逆らう勇気も矜持もない、保身第一主義の小役人根性といわれても仕方のない体たらくだと思います。国民もとりあえず上級公務員だからと彼らをいたずらに信用したり有難がるのをやめればいいのに。
昨日、取り調べの可視化をうたった改正刑事法が成立しましたが、要は「お上」がやりたかったのは司法取引の合法化なんだろうなという感じで、裁判の可視化といってもごく僅かな範囲に限定されていて-裁判員裁判対象事件と検察の独自捜査のみ-できたら可視化なんてしたくないという司法社会の本音が透けて見えます。刺身のつまのような扱い。
本書では戦力の保持などに関しても書かれていますが、考えさせられました。武器商人と権力欲の強い頭のおかしい政治家以外は誰でも戦争なんてしたくはないと思うのですが、では現実に脅威がないのかというとありますし、自分の国を守らなくてもいいのかというと守らなくてはいけないですし、外交努力を続けること、軍備に過度な予算を使わないようにするのは勿論としても、丸腰というのは非現実的だと思わざるを得ません。いくら自衛隊の設置が、アメリカの防共政策の一環でありあからさまな日本国憲法の恣意的運用がきっかけであったとしても・・。わが国はこのあたりに敗戦国のトラウマを抱えている国ではあるのです。戦争に負けて、国の在り方を占領者の都合で変えられ、彼らの都合で運用されてきた過去が実際にあるのです。
そうするとどの程度の武力を持つのが適切なのか、どのような守り方が効果的なのか、考えねばなりません。沖縄の基地問題・日米地位協定・安保条約などもどのようにすればいいのか。せめて沖縄でのアメリカ兵の犯罪行為をこちらの法律で裁けるようにできないのか・・。
他にも、東大憲法学の影響であるとか、労働法、皇室問題など、幅広く日本の在り方について考えさせてくれる良書だと思うので、自分自身で考えていくための参考書としてぜひご一読ください。
2013年7月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「はじめに」からいくつか文を抜粋します。
「本書の目的は、議論のための材料を提示することです。議論以前に知っておくべき事実を認識し、共有することです。」
「明治二二年に帝国憲法が完成したとき、(・・・)自由民権運動の活動家すら(・・・)納得します。世界中の憲法学の権威が(・・・)驚嘆したほどです。」
「(憲法や法制度について、諸外国に)『認めてもらう』のではありません。それでは、真の独立ではありません。『認めてもらう』のではすでに精神的な奴隷です。あくまで『認めさせる』のです。『認めさせる』とは、自分の頭で考え、自分の言葉で伝え、受け入れさせることです。」
「当たり前すぎることは文字には残さないものです。」
「憲法や法律など誰かが決めた条文に丸投げして思考停止する政治家に任せたままでは、日本は立ち行かなくなるでしょう。」
「日本人が、語るべき自分の言葉を持ってほしい。それが本書の願いです。本書はそのための材料を提供するのが役目です。」
こういう本です。小室直樹以来、やっと王道の、そして誰もが読める日本人の憲法論が登場したと言えるでしょう。憲法論に関してクリティカルな材料がいくつも提示されており、理解を深める強い手助けをしてくれる内容です。
万人に薦められる素晴らしい一冊です。しかし、タイトルに本気度が漏れ出ています・・・(笑)
※注意! 偽護憲派、偽平和主義者、東大宮沢憲法学派、などに当てはまる方は、本書を読むことで気分が悪くなったり、学説が否定されたり、反省したり、体が塵になって消えたりする恐れがありますのでお気をつけください。
「本書の目的は、議論のための材料を提示することです。議論以前に知っておくべき事実を認識し、共有することです。」
「明治二二年に帝国憲法が完成したとき、(・・・)自由民権運動の活動家すら(・・・)納得します。世界中の憲法学の権威が(・・・)驚嘆したほどです。」
「(憲法や法制度について、諸外国に)『認めてもらう』のではありません。それでは、真の独立ではありません。『認めてもらう』のではすでに精神的な奴隷です。あくまで『認めさせる』のです。『認めさせる』とは、自分の頭で考え、自分の言葉で伝え、受け入れさせることです。」
「当たり前すぎることは文字には残さないものです。」
「憲法や法律など誰かが決めた条文に丸投げして思考停止する政治家に任せたままでは、日本は立ち行かなくなるでしょう。」
「日本人が、語るべき自分の言葉を持ってほしい。それが本書の願いです。本書はそのための材料を提供するのが役目です。」
こういう本です。小室直樹以来、やっと王道の、そして誰もが読める日本人の憲法論が登場したと言えるでしょう。憲法論に関してクリティカルな材料がいくつも提示されており、理解を深める強い手助けをしてくれる内容です。
万人に薦められる素晴らしい一冊です。しかし、タイトルに本気度が漏れ出ています・・・(笑)
※注意! 偽護憲派、偽平和主義者、東大宮沢憲法学派、などに当てはまる方は、本書を読むことで気分が悪くなったり、学説が否定されたり、反省したり、体が塵になって消えたりする恐れがありますのでお気をつけください。
2021年7月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
倉山満が言いたい事がここに全て書いてある。まずは読んでみよう。
2013年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は、憲法を議論する前に知っておくべき事實を、認識・共有するために書かれました。
中身は高度ですが、わかりやすく噛み砕いて記述されます。
苦勞して完成させた力作で、
それゆゑ、他からは得られない情報・考へ方・思想がいっぱいにつまってをります。
改憲派も護憲派も、本書の内容を無視して立論することはできません。
著者はもともと國史學者で、今は憲法學の先生です。
御自分のことを「風変わりな」と仰いますが、
そもそも「憲法とはその国の歴史・文化・伝統そのもの」(111頁)ですから、
著者のやうに國史を知る人間こそが、憲法學者の標準であります。
獨特の視點からの分析が滿載ですから、讀まないと損をします。
不毛な憲法議論を避けるためにも、本書を強くおすすめいたします。
(終)
長友 洋彌
(ブログ「シラスとウシハク」の運營者。讀んだ本をもとに、記事を書いてをります。)
中身は高度ですが、わかりやすく噛み砕いて記述されます。
苦勞して完成させた力作で、
それゆゑ、他からは得られない情報・考へ方・思想がいっぱいにつまってをります。
改憲派も護憲派も、本書の内容を無視して立論することはできません。
著者はもともと國史學者で、今は憲法學の先生です。
御自分のことを「風変わりな」と仰いますが、
そもそも「憲法とはその国の歴史・文化・伝統そのもの」(111頁)ですから、
著者のやうに國史を知る人間こそが、憲法學者の標準であります。
獨特の視點からの分析が滿載ですから、讀まないと損をします。
不毛な憲法議論を避けるためにも、本書を強くおすすめいたします。
(終)
長友 洋彌
(ブログ「シラスとウシハク」の運營者。讀んだ本をもとに、記事を書いてをります。)
2013年5月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
憲法より大事なものを学ぶことができます。
憲法典とはただの文でしかない。
大事なことはどのような国で、どんな国にしないといけないかの思想。
その思想の上に合意が生まれて書くべきものだけ書けば理想の憲法になる。
思想もなしい理想だけならべても運用がおろそかになり、いまの日本国憲法はその悪いお手本。
憲法典とはただの文でしかない。
大事なことはどのような国で、どんな国にしないといけないかの思想。
その思想の上に合意が生まれて書くべきものだけ書けば理想の憲法になる。
思想もなしい理想だけならべても運用がおろそかになり、いまの日本国憲法はその悪いお手本。
2015年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
憲法について本当に役立つ良書である。日本国憲法が死んでいることに気づかない馬鹿が多すぎる。その上に東大法学部の憲法学者が諸悪の根源でろくなことはない。あまりにも刺激的に見えるけど内容はまともなことが書かれてあり憲法論議の参考になるはずだ。この本は日本人に必読であり、教育の場において教科書にしなければいかない。
2014年1月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この本の倉山先生の一刀両断で,憲法問題の真実がよくわかり,大いに成長することができました。今後,憲法を持ち出されてもびびらず,倉山先生と共に,ネットで,サヨクや,いい大学出の連中を100人切りしてやります。