泉和良の3作目。
1作目から3作目までは内容的にはかなり類似している。
主人公はなにがしかの物作りに携わっている人間で、少なからずの才能を持ち、その才能によって女性を虜にする。
物作りに携わる事への悩みを悶々としたまま胸の中に抱き続けている。
また「僕」の一人称視点で最後まで語られている。
ただし、当然のことながら3作が内容的に類似しているからといって3作全てが同じ内容ではないし、物語の進行も異なる。
読んでいて思うのは作者はこの3作を書くに当たって、本人が書かざるを得ないテーマ設定があったのではなかろうか。
つまり、作者自身が物作りに携わる事への思いや女性との恋愛、自分自身の人生に対する悩みや苛立ちといったものときちんと向き合いたかったのではなかろうか。
この本のタイトルを見てどのような話だろうかと思った人も多いはず。
主人公は「宇宙モデル」というおもちゃを作る会社で働いていた人間で、その事とタイトルがつながっている。
本を開いてしまえば、タイトルも何のことはない。難解な内容でもないので、すらすら読めます。
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ヘドロ宇宙モデル (講談社BOX) 単行本(ソフトカバー) – 2009/5/8
泉 和良
(著)
宇宙を、今もう一度作り直そう。 かつて世間で流行し、今はすっかり廃れた「宇宙モデル」。その開発にかかわりながらも絶望し、会社も辞めてしまった“僕”の前に一人の少女が現れた。
- 本の長さ400ページ
- 言語日本語
- 出版社講談社
- 発売日2009/5/8
- ISBN-104062837099
- ISBN-13978-4062837095
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登録情報
- 出版社 : 講談社 (2009/5/8)
- 発売日 : 2009/5/8
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 400ページ
- ISBN-10 : 4062837099
- ISBN-13 : 978-4062837095
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,454,078位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 204位講談社BOX (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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泉 和良(いずみ かずよし)
1976年、香川県生まれ。小説家。作家。
2007年、講談社BOX新人賞流水大賞優秀賞を受賞。
2008年、小説『エレGY』にてデビュー。
以後、精力的に多数の著作を執筆。
私小説を中心に、恋愛小説、SF小説、ミステリなどを書く。
ゲーム制作サークル「アンディーメンテ」や、アナログゲーム制作「7キューブ」を主催するゲーム作家でもあり、またジェバンニP名義でボーカロイド音楽を制作する音楽家でもある。
カスタマーレビュー
星5つ中4.5つ
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2011年7月3日に日本でレビュー済み
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エレGY (星海社文庫)
に比べて、筆者自身の人生の直喩のような表現から隠喩になっている。
が、本質的に表現したいことに大差はない感じがする。
フリーゲームの小さな世界が宇宙モデルに置き換わる。
それを巡る人々の思い、リアルとの関係性。
恋愛に十分に踏み込めないモラトリアム感、もどかしさ。
エレGYを読んで比較的すぐに本書を読むと、なんともワン・パターン的って思うが、
それでも読ませる力がある。
それだけ、筆者がドロドロしたものを抱え続けてきたんだろう。
このレビュー執筆時には、プロの作家・クリエイターとして安定してきて、過去の自分となっているとも思うが、
本書執筆当時は、まだそのドロドロした思いに圧倒的リアリティーを感じつつ書いたと思われる。
が、本質的に表現したいことに大差はない感じがする。
フリーゲームの小さな世界が宇宙モデルに置き換わる。
それを巡る人々の思い、リアルとの関係性。
恋愛に十分に踏み込めないモラトリアム感、もどかしさ。
エレGYを読んで比較的すぐに本書を読むと、なんともワン・パターン的って思うが、
それでも読ませる力がある。
それだけ、筆者がドロドロしたものを抱え続けてきたんだろう。
このレビュー執筆時には、プロの作家・クリエイターとして安定してきて、過去の自分となっているとも思うが、
本書執筆当時は、まだそのドロドロした思いに圧倒的リアリティーを感じつつ書いたと思われる。