１９９２年の作品。アフリカ大陸とマダガスカルの間はシーラカンスの生息域となっている。ここで密猟していた地元民女性・ガイアは、謎の怪物に襲われるのだが、たまたま通りかかった海洋調査船に助けられる。
この海域の底にはブルーホールとよばれる「時空の穴」があり、６５００万年前の地球につながっているらしい。あらためて調査にむかったホーク博士、ガイア、フォス船長、女性記者ジュリー（ホーク博士の元恋人）、海洋学者アレフらは、調査中にブルーホールに飲み込まれ、古代地球に流されてしまう。ホーク博士は、現代の地球と古代地球をつなぐブルーホールに人工トンネルを通すことで、現代地球の汚染物質を古代地球に拡散させ、現代地球を浄化するという奇抜なアイディアをもっている。現代の人間たちによって生まれた環境汚染の尻拭いを古代地球にさせていいのか、という倫理的なテーマがバックボーンにある。
弱肉強食の苛酷な恐竜の世界。肉食獣の襲撃。食われる人間。漂流・・・。ブルーホールは１つではなく、さまざまな時代の地球がブルーホールによって複雑につながっていることもわかってくる。個性的な絵ではないし、どちらかというと古いタイプの絵かもしれないが、恐竜や太古世界の描写には迫力がある。映画化に向いているマンガだと思う。
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