突然、はじまるとなり町との戦争やバスジャック条例など
架空の行政システムや立法を巧みに構築し、
それを日常としてで生きる人々を描く著者の最新短編集。
廃墟を設計・建築する廃墟建築士を主人公とした表題作『廃墟建築士』は
いつぞやの、一級建築士にまつわる騒動を思い出させる内容。
また、マンションの7階で殺人事件が多発したことから
突如として、機運の高まった7階廃止運動と
その反対運動に巻き込まれていく人々を描いた『七階闘争』は
いとも簡単に形成される世論と、その暴力性、
そして、それに抗う側の孤独を描く作品です。
毎度のことながら、
独創的な舞台設定とますます、深みを増す心理描写
そして、両者が一体となって生まれる寓話性。
エンターテイメント性を兼ね備えているので
物語自体を楽しむことはもちろん、
これをきっかけに、さまざまな事柄に想いをめぐらせるのもよいかなぁと思います。
本書を閉じたとき、
ふと、先日村上春樹さんがイスラエルで行ったスピーチの
We must not allow the System to exploit us.
We must not allow the System to take on a life of its own.
The System did not make us: we made the System
―という一節を思い出しました。
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廃墟建築士 (集英社文庫) 文庫 – 2012/9/20
三崎 亜記
(著)
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不思議な建物をめぐる4編の奇想小説集
いつか崩れて自然へと回帰していく姿に魅せられ、廃墟を造り続けてきた「私」。だがある日、「偽装廃墟」が問題になり……。表題作のほか、現実と非現実が同居する4編を収録。(解説/高橋源一郎)
いつか崩れて自然へと回帰していく姿に魅せられ、廃墟を造り続けてきた「私」。だがある日、「偽装廃墟」が問題になり……。表題作のほか、現実と非現実が同居する4編を収録。(解説/高橋源一郎)
- 本の長さ264ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2012/9/20
- 寸法10.5 x 1.2 x 15.2 cm
- ISBN-104087468801
- ISBN-13978-4087468809
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (2012/9/20)
- 発売日 : 2012/9/20
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 264ページ
- ISBN-10 : 4087468801
- ISBN-13 : 978-4087468809
- 寸法 : 10.5 x 1.2 x 15.2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 344,305位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,982位集英社文庫
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2010年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
三崎亜記さんらしい不思議な作品です。
駄目な人はいるかもしれないけど現代のファンタジー的な感覚で捕らえて読みました。
たまには違う雰囲気を楽しみたい時にいいと思います。
駄目な人はいるかもしれないけど現代のファンタジー的な感覚で捕らえて読みました。
たまには違う雰囲気を楽しみたい時にいいと思います。
2013年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
しかし無理があるような・・・。
さくさく読めそうで読めない不思議な本でした。
設定が難しすぎるのかな。
さくさく読めそうで読めない不思議な本でした。
設定が難しすぎるのかな。
2012年10月7日に日本でレビュー済み
「コロヨシ!」にあまりはまれなかったんですが、タイトル良いしレビューも好評価だし何てったって萩尾望都が帯に言葉寄せてるし、って事で購入。
そして感想、やっぱり苦手だ。
芳醇なイマジネーションと見るか
どんだけ読者にツッコミさせりゃ気が済む作風かと見るか。
モチーフには深読みすべきテーマがあるのか
ただの不条理コメディーなのか。
村上春樹作品なんかもかなり解読不明なモチーフが現れますが、意味不明ながらぐいぐい読ませる力があるのに対し三崎作品はどうも。
作品世界に入り込めず「図書館」は特に退屈でした。 図書館をテーマとしながらもう少し上手く本や図書館と関連づけた描写はできなかったのか? 夜間図書館、イベントはあれだけ?あれ客は楽しいのか?
描写された情景が全く美しいものとは思えず。
同じ事するなら服屋とか靴屋とか玩具屋の方が楽しくない?
結論・私には合いませんでした。
そして感想、やっぱり苦手だ。
芳醇なイマジネーションと見るか
どんだけ読者にツッコミさせりゃ気が済む作風かと見るか。
モチーフには深読みすべきテーマがあるのか
ただの不条理コメディーなのか。
村上春樹作品なんかもかなり解読不明なモチーフが現れますが、意味不明ながらぐいぐい読ませる力があるのに対し三崎作品はどうも。
作品世界に入り込めず「図書館」は特に退屈でした。 図書館をテーマとしながらもう少し上手く本や図書館と関連づけた描写はできなかったのか? 夜間図書館、イベントはあれだけ?あれ客は楽しいのか?
描写された情景が全く美しいものとは思えず。
同じ事するなら服屋とか靴屋とか玩具屋の方が楽しくない?
結論・私には合いませんでした。
2011年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
四篇とも社会派小説のプロットにファンタジーのガジェットを使っているが、正直なところ、それを上手く描けているとは言い難い 『七階闘争』は世の中の不条理を風刺した作品であり、収められている四篇の中では一番の良作。★4といったところ。理由は、痛快な皮肉も本質を穿つ指摘もなく、行儀よく小綺麗にまとまっているから 『廃墟建築士』は★3〜4。奇をてらった社会派小説として徹底すれば面白かったであろうが、途中にある廃墟の描写が陳腐で面白くないのと、日本と欧米の関係を風刺することで結局何を伝えたかったのか、よくわからなかったのでこの評価である 『図書館』は★3だが、個人的には★1。他のレビューに通俗的なファンタジーに走りすぎたという評価があったがその通りである。だが私は普段ファンタジーを読み慣れているのでその視点から言わせてもらえば、この作品はファンタジーとしては描写や話の作り方が雑すぎる。そういう意味での★1である。 だが設定には魅力があり、普段、一般書を愛読している方には物珍しさから描写も鑑賞に耐えると思うので★3。 『蔵守』は★2〜★3。観念的なことを観念的に書いている。たぶん、面白いと思う人は面白いであろうし、分からない人にはあまり伝わって来ないであろう。そして私は後者である。おそらく職人の世代交代と技の継承について書いているのだろうと思ったが、蔵の一人称の部分が全く意味不明だった。
2009年2月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
未読者のために思いっきりざっくりした紹介を行うとしたら、星新一のショートショートばりの奇想天外な発想にもっと物語としての肉付けをしたという感じの短編が四作品そろえられた小説集。世界の一部がズレているのだが、しかし後の部分は社会制度的にも人間心理的にもだいたい我々の現実と同じだから、その落差が独自のエンターテイメント感覚とともに世の理不尽さへの怒りや人生に対する切なさを感じさせてくれておもしろい。「ズレ」の巧みさを堪能するなら「七階闘争」と「廃墟建築士」が秀逸であり、また現代に生きることの現実と理想に思いをはせるには「蔵守」がベストか。「図書館」は後半がやや通俗的なファンタジーに走りすぎた印象があり、「事件」の描写は素晴らしいがらも、「三崎亜記にしては」オリジナリティに乏しいように思えた。もっとも、どの作品も物語としての骨格はしっかりしており、他のどの作家も提供してくれない読後感をもたらしてくれることは間違いない。
2012年10月26日に日本でレビュー済み
4編中で「七階闘争」がもっとも理解しやすく面白いと感じました。
七階での犯罪が多発することへの対策として、市内の七階を全て撤去するという市役所の決定をめぐる
顛末を描く話。
奇妙な設定ですが、その設定を差し引いてみると残るのは…。
・問題に対して、場当たりのピントの外れた対策を打ち出す集団
・根拠が薄くずれているとわかっていても、長いものに巻かれるしかない個人
・大義名分を隠れ蓑にした、個人の打算や自分の心のよりどころを守るためでしかない運動
(個人的な事情や感情が、たやすく大義っぽいものへの情熱にすり替えられていくこと)
・立場が変われば正義も変わり、正義は時として滑稽であること
…身の回りによくあるものです。誰でも心当たりの一つや二つはあるであろう事柄たち。
この話に奇妙さや滑稽さを感じるのは正常な感覚かもしれません。
でも、場面や立場が変われば自分も滑稽な登場人物の一人になっている可能性があるのだということ。
短編や中編作品を読むたびに、星新一に続くのは三崎さんしかいないなあと思います。
七階での犯罪が多発することへの対策として、市内の七階を全て撤去するという市役所の決定をめぐる
顛末を描く話。
奇妙な設定ですが、その設定を差し引いてみると残るのは…。
・問題に対して、場当たりのピントの外れた対策を打ち出す集団
・根拠が薄くずれているとわかっていても、長いものに巻かれるしかない個人
・大義名分を隠れ蓑にした、個人の打算や自分の心のよりどころを守るためでしかない運動
(個人的な事情や感情が、たやすく大義っぽいものへの情熱にすり替えられていくこと)
・立場が変われば正義も変わり、正義は時として滑稽であること
…身の回りによくあるものです。誰でも心当たりの一つや二つはあるであろう事柄たち。
この話に奇妙さや滑稽さを感じるのは正常な感覚かもしれません。
でも、場面や立場が変われば自分も滑稽な登場人物の一人になっている可能性があるのだということ。
短編や中編作品を読むたびに、星新一に続くのは三崎さんしかいないなあと思います。
2010年1月17日に日本でレビュー済み
シームレスに日常から非日常に流れ、非日常から我々の日常の「穴」を付いてくるような死角的な設定・構成と生き生きとした構造体を描いた不思議系小説。
非常によくできた中・短編集です。
・七階闘争……犯罪率が高いという理由で町中の「七階」を撤去する流れと七階住民の反対闘争。
・廃墟建築士……精神的保養空間としての人工廃墟が存在する仮想の現代社会、廃墟へのそれぞれの思いの交錯と原点への回帰。
・図書館……かつて「書物を従える者」として各所でつなぎ止められた野生のいきもの「図書館」は従える書物たちと夜中に野生を取り戻し、ざわざわ活動を始めるという。それを見せ物にしようとするが――?
主人公の能力絡みの設定は好意的に受け入れられました。淡々と「世界設定の一部」として不思議な能力を駆使する様からは清々しいものさえ。
・蔵守……非常に難解な構成の「蔵を守ることしか頭になかった蔵守と蔵と他の登場人物で話が動く」、非恋愛セカイ系とでもいいますか。
一回読んだだけでは読解難しいかもしれませんが、じっくり二度目を読むのもいいかもしれません。
以上、現行社会制度やライフスタイルへの風刺的な意味合いも多々見られですが、お話そのままを「シュール、不思議な話」と楽しむのも十分ありな作品です。
ただ、いずれも人物描写が最低限に留められています。この辺は評価分かれ目ですが、想像の余地を与えない程キャラ重視の激しい作品にちょうど食傷気味だったので私にはすんなり読めて良かったです。
逆に制度的なもの、物体的なものをリアリティ感じさせ「命を吹き込む」造りにより違和感なく読めました。
設定も一発で使い捨てるには惜しくてならないものが多々。しかし短編・中編でここまでの微細な設定を載せてちゃんと解決させていることは称賛に値します。 他の作品も見ていこうと思います。
非常によくできた中・短編集です。
・七階闘争……犯罪率が高いという理由で町中の「七階」を撤去する流れと七階住民の反対闘争。
・廃墟建築士……精神的保養空間としての人工廃墟が存在する仮想の現代社会、廃墟へのそれぞれの思いの交錯と原点への回帰。
・図書館……かつて「書物を従える者」として各所でつなぎ止められた野生のいきもの「図書館」は従える書物たちと夜中に野生を取り戻し、ざわざわ活動を始めるという。それを見せ物にしようとするが――?
主人公の能力絡みの設定は好意的に受け入れられました。淡々と「世界設定の一部」として不思議な能力を駆使する様からは清々しいものさえ。
・蔵守……非常に難解な構成の「蔵を守ることしか頭になかった蔵守と蔵と他の登場人物で話が動く」、非恋愛セカイ系とでもいいますか。
一回読んだだけでは読解難しいかもしれませんが、じっくり二度目を読むのもいいかもしれません。
以上、現行社会制度やライフスタイルへの風刺的な意味合いも多々見られですが、お話そのままを「シュール、不思議な話」と楽しむのも十分ありな作品です。
ただ、いずれも人物描写が最低限に留められています。この辺は評価分かれ目ですが、想像の余地を与えない程キャラ重視の激しい作品にちょうど食傷気味だったので私にはすんなり読めて良かったです。
逆に制度的なもの、物体的なものをリアリティ感じさせ「命を吹き込む」造りにより違和感なく読めました。
設定も一発で使い捨てるには惜しくてならないものが多々。しかし短編・中編でここまでの微細な設定を載せてちゃんと解決させていることは称賛に値します。 他の作品も見ていこうと思います。