オウム事件を今一度知りたくてまずは漫画から入ろうと思い購入しました。
事件の流れを知ることが出来て良かったです。
他の書籍も読んでみたいと思います。

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未解決事件 File.02 オウム真理教 (未解決事件) (愛蔵版コミックス) コミック – 2012/12/19
教団トップ・麻原の逮捕から17年。NHK社会部記者が、オウムの古参女性信者との接触に成功する。彼女を通じて克明に語られる新たな教団の内部事情。なぜオウムは凶悪な犯罪組織と化したのか? グランドジャンプ掲載の話題作が、日本全土を震撼させた歴史的事件の闇に迫る!
- 本の長さ216ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日2012/12/19
- ISBN-104087824764
- ISBN-13978-4087824766
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著者について
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漫画・漫画原作者。1977年大阪生まれ。ヤングジャンプデビュー後、ビジネス誌から青年誌、歴史本、企業紹介漫画・広告漫画など幅広く原作(ネーム・シナリオ)を担当する。難しい内容も要素を抜き出し漫画でストーリーに乗せて伝えることで多くの共感者を生み、累計発行部数140万部を越す。自身も漫画を描くこともある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年3月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
概ねNHKスペシャルをそのまま漫画化したという印象。
同作のFile.01の「グリコ・森永事件」と比べると殆ど漫画オリジナルの視点がないことを考えると、扱いにくいテーマを何とか漫画化したのだろうと察する。それは「グリコ・森永事件」に関してはNHKエンタープライスからNHKスペシャルのDVDとしてリリースされているにもかかわらず、この「オウム真理教」は何故かDVD化されていないことからも伺える。恐らく元信者の方々や関係各方面にも相当の配慮を行ったのではないだろうか?
なので、この前代未聞の事件を知らない若い世代の方々には、この作品をもってその事件のあらましを知って欲しいと思う。そういう点では、漫画化には意義があると思った。
しかし、単純に漫画として楽しむ場合にはFile.01の「グリコ・森永事件」の方がドキドキハラハラするのでお薦めするw
同作のFile.01の「グリコ・森永事件」と比べると殆ど漫画オリジナルの視点がないことを考えると、扱いにくいテーマを何とか漫画化したのだろうと察する。それは「グリコ・森永事件」に関してはNHKエンタープライスからNHKスペシャルのDVDとしてリリースされているにもかかわらず、この「オウム真理教」は何故かDVD化されていないことからも伺える。恐らく元信者の方々や関係各方面にも相当の配慮を行ったのではないだろうか?
なので、この前代未聞の事件を知らない若い世代の方々には、この作品をもってその事件のあらましを知って欲しいと思う。そういう点では、漫画化には意義があると思った。
しかし、単純に漫画として楽しむ場合にはFile.01の「グリコ・森永事件」の方がドキドキハラハラするのでお薦めするw
2013年2月1日に日本でレビュー済み
NHKで放送された「未解決事件 File02 オウム真理教」のドラマ部分を漫画化した作品だ。ほぼそのまんまなので、番組を見た人が読むとがっかりするかもしれない。
内容は主人公の事件記者がオウム事件を追ううちに古参の女性幹部と出会い、インタビューを通じて事件の核心に迫るというものだ。
登場する女性幹部は仮名にしてあるが実在の人物で、かつて出家していた僕とは近しくなかったが、修行班にいたときの指導員のようなことでお世話になったことがあったと思う。とても優しい人だが、僕は事件のことを引きずっているのは、自分だけではないことを確認できて少し安心した。
この漫画を読んだ感想は、漫画であることとページ数の制約で、オウム事件について部分的にしか理解できないのではないかということだった。死亡事故の隠蔽である真島事件が1998年9月と誤ってプリントされているが、実際は1988年だ。それから、1995年3月のサリン事件までわずか6年半。それまでに選挙、石垣島セミナー、熊本県波野村騒動など、突発的で根回しなし、しかもほぼ総動員体制という日々が続いたのだ。しかも表立った宗教活動の裏で密かにテロ活動が行われていたわけで、一冊の漫画で詳しく書くことなど無理なことだ。ここに書かれているのは全体の中のサリン事件に繋がる部分のみに絞られている。
また麻原は秘密の遵守に関しては女性をまったく信用していなかったと言われていて、重要な事件に女性を参加させなかったために、古参の女性幹部の登場も事件の新しい情報に繋がっていない。
事件について知りたい人はNHKの番組を見てほしいのだが、DVD化されないのだろうか。少し怪しげに演出がかっているところがあるが、当時のオウムをうまく表現できており、特に富士山総本部道場のセットなどは、見ているだけで懐かしく思うほどそっくりにできていた。
この本に限らず、近年のオウム事件関連のコンテンツで変化が見られるのは、社会が一緒に悩んでいると感じられるようになってきたことだ。かつてはオウム事件関連といえば他人事で、興味本位であったり、構成員全員人殺し扱いだったりしたものだが、ようやく自分達の問題として捉えられるようになったのかもしれない。
漫画の最後はやや強引にまとめてある感が否めない。集団が暴走したことになっているが、犯罪行為をしたのは麻原か村井との接点のある一部の男性幹部達に限られていて、その他のほとんどの弟子達はその事実を知らされていなかった。
まず、サリンを作成した者と、噴霧を実行したものとが別の人物であることに注目すべきだ。これは罪の意識を分散させるためだと思われるが、そうするためにはそれを計画する者がいなければならない。この両者をつなぐ人物がいなければ、犯罪は起きていないからだ。もし暴走したのなら、作成者がサリンを撒けばいいことである。それを計画し指示できるのは、全体を見渡すことができるという点でも、立場的にも麻原しかありえない。作成者も実行犯も与えられた指示をそれぞれ実行しただけなのだ。集団の暴走ではない。指示を与えた個人の計画と見るべきだ。常識では考えられない計画だが。
麻原でなく村井の暴走説もあったが、もしそうなら、村井直下の「科学技術省」のメンバーだけで犯行に及ぶのが当時のオウムでは自然である。なぜならそれぞれに与えられた仕事の内容は、部署ごとの秘密とされていて、複数の部署をまたいで人を集めるのは秘密の漏洩の恐れがあるし、麻原がそれぞれの部署に与えている仕事にも影響するため、まず麻原の許可を得ずにあのメンバーを集めることはできないはずだ。
簡単にまとめようとしたのかもしれないが、集団が暴走したというのは何かの説明になっているようで、なっていない。分かったような気になる結論が、むしろ理解を混沌とさせてしまうのである。
この混沌とした結論も「未解決事件」という名称も事件に対する理解を阻害するような気がする。有効な控訴手続きが行われなかったため、裁判は禍根を残すような結末だったが、刑事的には明らかに「解決済み」である。
麻原が自分に帰依する組織を作って、その組織の力を利用した犯罪だった。麻原への帰依が洗脳かそうでないのか、という事と麻原は詐欺師だったのか、それとも誇大妄想にとらわれ、本気で自分を解脱者・救世主と思っていたのか、といったことが疑問視されるがそれはささいなことだ。結果として自分の野望と欲望のために、出家させ利用したこと、そして多くの被害者を出したことに違いはないからだ。
おそらくオウムにいなかった人々にとっては、常識では考えられない事件であったために納得がいかないという理由で、またオウムの関係者にとってはどうにもならない過去への後悔のために、それぞれの苦悩が「解決していない」のだ。
僕自身、17年後の今も引きずっている。
文明が始まって以来、程度の差はあれ神秘的な力と雰囲気を備えた無数の宗教家が現れ、人々の人生を破滅させ、落胆させてきた。僕達麻原の弟子達の名前もその名簿に記されている。ああノストラダムスはどうしてあのような予言をしたのだろう。1999年はキリがいい。どうせ自分はそれまで生きてはいないのだ、とでも思ったのだろうか。まさかそれが遠い未来、はるかな異国の地で大混乱を引き起こすなどとは知らずに。
内容は主人公の事件記者がオウム事件を追ううちに古参の女性幹部と出会い、インタビューを通じて事件の核心に迫るというものだ。
登場する女性幹部は仮名にしてあるが実在の人物で、かつて出家していた僕とは近しくなかったが、修行班にいたときの指導員のようなことでお世話になったことがあったと思う。とても優しい人だが、僕は事件のことを引きずっているのは、自分だけではないことを確認できて少し安心した。
この漫画を読んだ感想は、漫画であることとページ数の制約で、オウム事件について部分的にしか理解できないのではないかということだった。死亡事故の隠蔽である真島事件が1998年9月と誤ってプリントされているが、実際は1988年だ。それから、1995年3月のサリン事件までわずか6年半。それまでに選挙、石垣島セミナー、熊本県波野村騒動など、突発的で根回しなし、しかもほぼ総動員体制という日々が続いたのだ。しかも表立った宗教活動の裏で密かにテロ活動が行われていたわけで、一冊の漫画で詳しく書くことなど無理なことだ。ここに書かれているのは全体の中のサリン事件に繋がる部分のみに絞られている。
また麻原は秘密の遵守に関しては女性をまったく信用していなかったと言われていて、重要な事件に女性を参加させなかったために、古参の女性幹部の登場も事件の新しい情報に繋がっていない。
事件について知りたい人はNHKの番組を見てほしいのだが、DVD化されないのだろうか。少し怪しげに演出がかっているところがあるが、当時のオウムをうまく表現できており、特に富士山総本部道場のセットなどは、見ているだけで懐かしく思うほどそっくりにできていた。
この本に限らず、近年のオウム事件関連のコンテンツで変化が見られるのは、社会が一緒に悩んでいると感じられるようになってきたことだ。かつてはオウム事件関連といえば他人事で、興味本位であったり、構成員全員人殺し扱いだったりしたものだが、ようやく自分達の問題として捉えられるようになったのかもしれない。
漫画の最後はやや強引にまとめてある感が否めない。集団が暴走したことになっているが、犯罪行為をしたのは麻原か村井との接点のある一部の男性幹部達に限られていて、その他のほとんどの弟子達はその事実を知らされていなかった。
まず、サリンを作成した者と、噴霧を実行したものとが別の人物であることに注目すべきだ。これは罪の意識を分散させるためだと思われるが、そうするためにはそれを計画する者がいなければならない。この両者をつなぐ人物がいなければ、犯罪は起きていないからだ。もし暴走したのなら、作成者がサリンを撒けばいいことである。それを計画し指示できるのは、全体を見渡すことができるという点でも、立場的にも麻原しかありえない。作成者も実行犯も与えられた指示をそれぞれ実行しただけなのだ。集団の暴走ではない。指示を与えた個人の計画と見るべきだ。常識では考えられない計画だが。
麻原でなく村井の暴走説もあったが、もしそうなら、村井直下の「科学技術省」のメンバーだけで犯行に及ぶのが当時のオウムでは自然である。なぜならそれぞれに与えられた仕事の内容は、部署ごとの秘密とされていて、複数の部署をまたいで人を集めるのは秘密の漏洩の恐れがあるし、麻原がそれぞれの部署に与えている仕事にも影響するため、まず麻原の許可を得ずにあのメンバーを集めることはできないはずだ。
簡単にまとめようとしたのかもしれないが、集団が暴走したというのは何かの説明になっているようで、なっていない。分かったような気になる結論が、むしろ理解を混沌とさせてしまうのである。
この混沌とした結論も「未解決事件」という名称も事件に対する理解を阻害するような気がする。有効な控訴手続きが行われなかったため、裁判は禍根を残すような結末だったが、刑事的には明らかに「解決済み」である。
麻原が自分に帰依する組織を作って、その組織の力を利用した犯罪だった。麻原への帰依が洗脳かそうでないのか、という事と麻原は詐欺師だったのか、それとも誇大妄想にとらわれ、本気で自分を解脱者・救世主と思っていたのか、といったことが疑問視されるがそれはささいなことだ。結果として自分の野望と欲望のために、出家させ利用したこと、そして多くの被害者を出したことに違いはないからだ。
おそらくオウムにいなかった人々にとっては、常識では考えられない事件であったために納得がいかないという理由で、またオウムの関係者にとってはどうにもならない過去への後悔のために、それぞれの苦悩が「解決していない」のだ。
僕自身、17年後の今も引きずっている。
文明が始まって以来、程度の差はあれ神秘的な力と雰囲気を備えた無数の宗教家が現れ、人々の人生を破滅させ、落胆させてきた。僕達麻原の弟子達の名前もその名簿に記されている。ああノストラダムスはどうしてあのような予言をしたのだろう。1999年はキリがいい。どうせ自分はそれまで生きてはいないのだ、とでも思ったのだろうか。まさかそれが遠い未来、はるかな異国の地で大混乱を引き起こすなどとは知らずに。