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オウム裁判傍笑記〔小学館文庫〕 (小学館文庫 R あ- 11-2) 文庫 – 2007/7/6
青沼 陽一郎
(著)
オウム真理教が引き起こした一連の事件は日本中を震撼させ、前代未聞の犯罪を裁く「世紀の法廷」は、1996年4月、全国民注視のなかで開廷した。しかし、そこで繰り広げられたのは、あまりにも不可解で、あまりにも喜劇的な光景だった。そのとき、教祖はいかに振る舞い、弟子たちは何を語り、弁護人はどこにいて、裁判官は何を裁いたのか? そして、遺族が訴えたこととは? 8年間にわたり裁判を傍聴しつづけた著者が真実の法廷ドラマをつぶさに綴る!
- 本の長さ492ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2007/7/6
- ISBN-104094026975
- ISBN-13978-4094026979
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2007/7/6)
- 発売日 : 2007/7/6
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 492ページ
- ISBN-10 : 4094026975
- ISBN-13 : 978-4094026979
- Amazon 売れ筋ランキング: - 166,477位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2024年1月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
YouTubeで漫画をみて気になったので購読。非常に面白かったです。
2021年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
サングラスをかけた謎の人物による「青ちゃん企画」というyotuubeチャンネルが「麻原法廷物語」という動画を公開しているので、知らない人は本書を読む前にまずそちらを見てみることをお勧めする。
私はそちらから入って本書を手に取った。
著者の青沼氏は自分で描いた漫画(片手間で描いたような画風の)を効果的に使ったドキュメンタリーに定評のある人物で、表紙の麻原も青沼氏が描いている。
そのせいで昔の宝島あたりがやっていたような娯楽的なB級趣味の本に見えてしまうのだが、意外にも傍聴本としては最高レベルの出来なのでオウム事件に興味がなくても十分に読む価値がある。
確かにオウム裁判はあまりに漫画的で失笑してしまうエピソードに事書かないのだが、それは本書のメインではないし、本書に何か責任があるのでもない。
本書の見所は4つほどあるように思われる。
1.生の裁判を見ることで、その登場人物たちの言動の行間を読み、腹の内を著者なりに推測しているところ。
2.当時のマスメディアが積極的に報じなかった裁判進行のひどさ。その中でも弁護団のあまりにも自己中心的で「国民を愚弄する(No.4987)」ような言動。
3.実際の裁判の手続がどうなっているか。あまりに特殊な事件にたいし、裁判所がどのような特例的措置を講じたか等の法手続きについての解説。
4.法廷で起きた、新聞記事にはまず載らないようなしょうもないが重要なハプニングを掲載しているところ。
分量は多くはないが法哲学的なとても深い分析もあり、麻原裁判を多角的に解説している本でもあり、繰り返すが裁判傍聴本としては非常に完成度の高い一冊と呼ぶことができる。
さて、麻原の人物像については未だに2つの異なる説が拮抗して決着がついていないように感じられる。
すなわち、「麻原の言動は本人の中ではは全部大マジで、本人は人を騙している自覚などなかった」「麻原は大嘘つきで、死ぬまで人を欺き続けていた」というまったく正反対の説が存在している。
麻原の法廷での奇行にについて、前者は「当初はハルマゲドン勃発までの時間稼ぎを目論んでいたが、シヴァ大神の預言がぜんぜん当たらず、弟子にも裏切られて自己矛盾に陥って発狂した」と分析していて、
後者は「法廷で自分に都合の悪い要素ややりたくない行為をうまく避けながら最後まで裁判を楽しんでいた」と主張しているようである。
上記1について、著者は麻原の一見して滅茶苦茶な言動に責任逃れの点でちゃんと一貫性があることを看破して、本書では後者寄りの見方を示している。
たとえば弁護団の稚拙な法廷戦術のために「話したいという時に(No.5079)」発言させてもらえず、「拗ねて反抗もしくは報復として無視を決め込んでいるとしか見えない(No.5087)」など。
その他裁判記録に現れないような他の弟子たちの心理の深読みをしている点が興味深い。
ただし完全な理詰めというのでもなく、ややもすればノンフィクション小説のような形で線と線をつなげて大きな絵を描いていくスタイルなので、著者の推測が本当に正しいかどうかの保証はない。
法廷の外での情報はあまり加味されていない本なのでそこは注意して読みたい。本書はオウム事件全体を俯瞰するような内容の本ではない。
上記2については、弁護団を痛烈に批判しているところが印象的だ。
せっかく麻原が意見陳述したのに、弁護団がその内容を「留保」して5年も証人喚問を続けたせいで、裁判も長期化し、社会からも忘れられ、麻原もしゃべらなくなった、そして相当な量の税金が使われた、というふうに痛烈に批判している。
確かに本書を見る限り怒りをおぼえるほどひどい。ただしまあこれにかんしては弁護団側の言い分もありそうなのでそれは別途弁護団が書いた本を読んでみることにしたい。
上記3については、まったく刑事裁判についての知識がない自分にも非常に分かりやすかった。その他、裁判官が居眠りするなどの信じられないエピソードがある。
ただし著者の観点にもちょっと一面的なところがある。たとえば「この世はもはや救えないから滅ぼそうと、武装化を進めたのではなかったか(No.5109)」とあるが、別に麻原は現世を滅ぼそうなどとはしていない。
可能かどうかは別として、最終戦争の後にシャンバラだの予言の世界だのといったユートピアを「現世に」造ろうとしていたことはオウムソングの歌詞でもくどいほど歌われている。
麻原逮捕前に懸念されていた信者による大量自殺も結局起きなかったことに注目したい。オウムは現世での享楽を捨てているだけで、現世そのものは捨てていない。
また随筆的な記述が若干あるのも玉に瑕で、たとえば
認知能力が極めて低い男が宗教家や政治家や法律家の猿真似をしていたから傍目に見て滑稽に見えたのだ、日本の近代化も猿真似で成り立っているから、実は麻原は日本人の縮図である(No.5361)、という
わけわかんない言説があるが、このくだりはくだらない言葉遊びに見えてしまう。自分には著者が社会学者の真似事をしてカッコつけてみたくて余計な文章を書いてしまったのだとしか思えなかった。
誤植と思われる箇所:オウムの教義における「三悪趣」が「三悪種」というふうに誤記されています。「青ちゃん企画」の動画でも同様でした。
---
さて、ここからはAmazonの製品に対するレビューであり著者にも出版元にも責任を問うものではない。
古書よりも値段が安いという理由でkindleで購入してkindle for PCで閲覧したが、ひどく使いづらく読みにくいインターフェースで、これを使うメリットが全く見いだせない。
まず組版が酷い。水でふやけた新聞でも読んでいるような気分だ。
全文検索は可能だが日本語入力ができない。何十万人という顧客が使うのだからソフトウェアテストぐらいちゃんとやってくれ。
そしてノンブルがついていないから内容の引用が出来ない。上記引用部分ででページ数の代わりにNo.を記載したが、これは端末や表示環境によっていくらでも変化する数字らしく、実はまったく記載する意味はない。ページ数が分からない抗議をこめてやけくそになって記入した。
amazonは大企業ではないのだろうか?amazonは世界最大の本屋ではないのだろうか?amazonの主力製品は本ではないのだろうか?
kindle for PCのインターフェースが改善されないうちは、二度とkindleで活字の本を買うことはないだろう。
私はそちらから入って本書を手に取った。
著者の青沼氏は自分で描いた漫画(片手間で描いたような画風の)を効果的に使ったドキュメンタリーに定評のある人物で、表紙の麻原も青沼氏が描いている。
そのせいで昔の宝島あたりがやっていたような娯楽的なB級趣味の本に見えてしまうのだが、意外にも傍聴本としては最高レベルの出来なのでオウム事件に興味がなくても十分に読む価値がある。
確かにオウム裁判はあまりに漫画的で失笑してしまうエピソードに事書かないのだが、それは本書のメインではないし、本書に何か責任があるのでもない。
本書の見所は4つほどあるように思われる。
1.生の裁判を見ることで、その登場人物たちの言動の行間を読み、腹の内を著者なりに推測しているところ。
2.当時のマスメディアが積極的に報じなかった裁判進行のひどさ。その中でも弁護団のあまりにも自己中心的で「国民を愚弄する(No.4987)」ような言動。
3.実際の裁判の手続がどうなっているか。あまりに特殊な事件にたいし、裁判所がどのような特例的措置を講じたか等の法手続きについての解説。
4.法廷で起きた、新聞記事にはまず載らないようなしょうもないが重要なハプニングを掲載しているところ。
分量は多くはないが法哲学的なとても深い分析もあり、麻原裁判を多角的に解説している本でもあり、繰り返すが裁判傍聴本としては非常に完成度の高い一冊と呼ぶことができる。
さて、麻原の人物像については未だに2つの異なる説が拮抗して決着がついていないように感じられる。
すなわち、「麻原の言動は本人の中ではは全部大マジで、本人は人を騙している自覚などなかった」「麻原は大嘘つきで、死ぬまで人を欺き続けていた」というまったく正反対の説が存在している。
麻原の法廷での奇行にについて、前者は「当初はハルマゲドン勃発までの時間稼ぎを目論んでいたが、シヴァ大神の預言がぜんぜん当たらず、弟子にも裏切られて自己矛盾に陥って発狂した」と分析していて、
後者は「法廷で自分に都合の悪い要素ややりたくない行為をうまく避けながら最後まで裁判を楽しんでいた」と主張しているようである。
上記1について、著者は麻原の一見して滅茶苦茶な言動に責任逃れの点でちゃんと一貫性があることを看破して、本書では後者寄りの見方を示している。
たとえば弁護団の稚拙な法廷戦術のために「話したいという時に(No.5079)」発言させてもらえず、「拗ねて反抗もしくは報復として無視を決め込んでいるとしか見えない(No.5087)」など。
その他裁判記録に現れないような他の弟子たちの心理の深読みをしている点が興味深い。
ただし完全な理詰めというのでもなく、ややもすればノンフィクション小説のような形で線と線をつなげて大きな絵を描いていくスタイルなので、著者の推測が本当に正しいかどうかの保証はない。
法廷の外での情報はあまり加味されていない本なのでそこは注意して読みたい。本書はオウム事件全体を俯瞰するような内容の本ではない。
上記2については、弁護団を痛烈に批判しているところが印象的だ。
せっかく麻原が意見陳述したのに、弁護団がその内容を「留保」して5年も証人喚問を続けたせいで、裁判も長期化し、社会からも忘れられ、麻原もしゃべらなくなった、そして相当な量の税金が使われた、というふうに痛烈に批判している。
確かに本書を見る限り怒りをおぼえるほどひどい。ただしまあこれにかんしては弁護団側の言い分もありそうなのでそれは別途弁護団が書いた本を読んでみることにしたい。
上記3については、まったく刑事裁判についての知識がない自分にも非常に分かりやすかった。その他、裁判官が居眠りするなどの信じられないエピソードがある。
ただし著者の観点にもちょっと一面的なところがある。たとえば「この世はもはや救えないから滅ぼそうと、武装化を進めたのではなかったか(No.5109)」とあるが、別に麻原は現世を滅ぼそうなどとはしていない。
可能かどうかは別として、最終戦争の後にシャンバラだの予言の世界だのといったユートピアを「現世に」造ろうとしていたことはオウムソングの歌詞でもくどいほど歌われている。
麻原逮捕前に懸念されていた信者による大量自殺も結局起きなかったことに注目したい。オウムは現世での享楽を捨てているだけで、現世そのものは捨てていない。
また随筆的な記述が若干あるのも玉に瑕で、たとえば
認知能力が極めて低い男が宗教家や政治家や法律家の猿真似をしていたから傍目に見て滑稽に見えたのだ、日本の近代化も猿真似で成り立っているから、実は麻原は日本人の縮図である(No.5361)、という
わけわかんない言説があるが、このくだりはくだらない言葉遊びに見えてしまう。自分には著者が社会学者の真似事をしてカッコつけてみたくて余計な文章を書いてしまったのだとしか思えなかった。
誤植と思われる箇所:オウムの教義における「三悪趣」が「三悪種」というふうに誤記されています。「青ちゃん企画」の動画でも同様でした。
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さて、ここからはAmazonの製品に対するレビューであり著者にも出版元にも責任を問うものではない。
古書よりも値段が安いという理由でkindleで購入してkindle for PCで閲覧したが、ひどく使いづらく読みにくいインターフェースで、これを使うメリットが全く見いだせない。
まず組版が酷い。水でふやけた新聞でも読んでいるような気分だ。
全文検索は可能だが日本語入力ができない。何十万人という顧客が使うのだからソフトウェアテストぐらいちゃんとやってくれ。
そしてノンブルがついていないから内容の引用が出来ない。上記引用部分ででページ数の代わりにNo.を記載したが、これは端末や表示環境によっていくらでも変化する数字らしく、実はまったく記載する意味はない。ページ数が分からない抗議をこめてやけくそになって記入した。
amazonは大企業ではないのだろうか?amazonは世界最大の本屋ではないのだろうか?amazonの主力製品は本ではないのだろうか?
kindle for PCのインターフェースが改善されないうちは、二度とkindleで活字の本を買うことはないだろう。
2022年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アニメ化されているものも含めて、作者のオウム観は面白い。いや、面白おかしい。だが、悪くいうとステレオタイプだ。オウムに入信し犯罪を重ねた一人一人のパーソナリティーに思いが至っていない。テレビを見ている視聴者と一緒のステレオタイプ。飽きずに法廷をウォッチングしたその忍耐はすごいのだが、一人一人の被告のパーソナリティーを無視しているために、いや敢えて無視したがために底が浅い。オウムにポアされた人々の慟哭があるなら、真理を求めた筈がいつの間にか殺人者となった者達にも慟哭がある。その慟哭に耳を傾けない作者はいくら法廷の傍聴を重ねても、物見遊山にしかならない。この書物は面白いけど、底が浅い。
2014年10月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブログかなにかならいいかもしれない。まかりまちがってもオウム事件の全体像は分からないし、ノンフィクション独自の迫力のある筆致とは180度逆を向いている。面白い瞬間をいちいち感想つきで切り取った、そんな本。裁判見に行くのが趣味という人もいるようなので、そういう方なら楽しめるかもしれない。
2023年8月16日に日本でレビュー済み
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あくまで、傍聴記なので、当事者のパーソナリティを深掘りするとかそういうことに期待する人には評価が低いのだと思った。
内容は砕けてはいるが表紙から予想されるより遙かに真面目で、刑事訴訟の実態に迫っており読み応えがありました。
やや記述に著者のフィルターが強いのは否め無いが、弁護団への批判(松本への過度のゴマすりなど)などは強く同意出来るものでした。
内容は砕けてはいるが表紙から予想されるより遙かに真面目で、刑事訴訟の実態に迫っており読み応えがありました。
やや記述に著者のフィルターが強いのは否め無いが、弁護団への批判(松本への過度のゴマすりなど)などは強く同意出来るものでした。
2018年9月23日に日本でレビュー済み
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被害者に謝罪しろとかデリカシーが無い等のレビューがあるが最後まで読んでのレビューだろうか?カバーの挿し絵だけを見てのレビューではなかろうか?ふざけた内容ではなく裁判の在り方、弁護の進め方真摯に書いてあると思うが
2012年9月6日に日本でレビュー済み
タイトルからして、麻原裁判を面白おかしくデフォルメした本かと思い手に取ったが、非常にしっかりした本だった。
麻原の裁判の最初から最後まで、それに関わった人々の描写が分かりやすい。
長い長い裁判の全容を捕まえながらもあきさせない。
弟子の裁判の麻原の証言も入れ込み、「麻原が裁判でどうあったか」を追っていく。
オウム裁判のポイントを正確につかみたい人が最初に読む本にふさわしいと思う。
麻原の裁判の最初から最後まで、それに関わった人々の描写が分かりやすい。
長い長い裁判の全容を捕まえながらもあきさせない。
弟子の裁判の麻原の証言も入れ込み、「麻原が裁判でどうあったか」を追っていく。
オウム裁判のポイントを正確につかみたい人が最初に読む本にふさわしいと思う。
2018年2月21日に日本でレビュー済み
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評価が分かれる本。戦後最大の刑事裁判を、ユーモラスに描写している。読んでいて面白く、自然に引き込まれる。その力量に感服する。被告人、弁護人、検察、裁判長のあまりにも滑稽なやりとり、遅々たる裁判。傍聴席からも失笑の声が終日漏れていたという。
勉強になったのは、裁判に立ち会う人たちはみな生身の人間であり、進行も結果もかなり人間的な部分で実際には左右されるということ。ただ、一つ言うと、著者のスタイルが、週刊誌的であげつらうような形になっていることは否定できない。
毎日新聞社会部のオウム法廷記録をはじめから全部読もうと思ったのだが、その慣らしになったので、個人的には良かった。
勉強になったのは、裁判に立ち会う人たちはみな生身の人間であり、進行も結果もかなり人間的な部分で実際には左右されるということ。ただ、一つ言うと、著者のスタイルが、週刊誌的であげつらうような形になっていることは否定できない。
毎日新聞社会部のオウム法廷記録をはじめから全部読もうと思ったのだが、その慣らしになったので、個人的には良かった。