江波光則が久々にガガガ文庫で書くというから思わず購入。
星海社の方もあったから、そんなに作風が変わってるわけでもないだろうなあ、と思っていたら、予想外のところで変化を見せつけられてしまいました!汗
正直、こんなに胸に刺さる痛みを覚えたのははじめてかもしれない。
SNSが当たり前にあって、みんな当たり前に自分の個人情報をさらして…一昔前だったら自殺行為にも近いことだったのを忘れていた。
そして、この作品がそれを思い出させてくれた。
直木賞の「何者」も読んだけど、浅井リョウとは全く違う方向から警鐘を鳴らしている。
単純に怖い。
一読の価値は高い(小並感)

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鳥葬 -まだ人間じゃない- (ガガガ文庫 え 1-4) 文庫 – 2013/5/17
少年達は「殺人」という過去に振り回される
幼なじみが死んだ。
ラブホテルで。首を吊って……。
他殺か? 自殺か?
事件の前日、死ぬ間際の八尋から送られた「過去に殺される」というメール。
ある日届いた、「次はお前を殺す」という謎のメッセージ。
八尋がインターネット上で自慢した「殺人」という偽りの記憶。
主人公・陵司は、八尋の葬式で再会した旧友・桜香と共に、事件の真相を探り始める。かつて「殺人」を犯した陵司の過去を、自分の過去のように振り回し続けた八尋を襲ったものの正体は?
八尋の死が、「殺人」以降関わりを絶っていた5人の少年少女を再び結びつける。
……一体、誰が、八尋を?
『ストレンジボイス』『パニッシュメント』『ペイルライダー』の学園三部作にて根強い人気を誇る、鬼才・江波光則が新たに送る、青春群像ミステリ! 乞う! ご期待!
――あのとき、俺たちはまだ、人間ですらなかった。
幼なじみが死んだ。
ラブホテルで。首を吊って……。
他殺か? 自殺か?
事件の前日、死ぬ間際の八尋から送られた「過去に殺される」というメール。
ある日届いた、「次はお前を殺す」という謎のメッセージ。
八尋がインターネット上で自慢した「殺人」という偽りの記憶。
主人公・陵司は、八尋の葬式で再会した旧友・桜香と共に、事件の真相を探り始める。かつて「殺人」を犯した陵司の過去を、自分の過去のように振り回し続けた八尋を襲ったものの正体は?
八尋の死が、「殺人」以降関わりを絶っていた5人の少年少女を再び結びつける。
……一体、誰が、八尋を?
『ストレンジボイス』『パニッシュメント』『ペイルライダー』の学園三部作にて根強い人気を誇る、鬼才・江波光則が新たに送る、青春群像ミステリ! 乞う! ご期待!
――あのとき、俺たちはまだ、人間ですらなかった。
- 本の長さ273ページ
- 言語日本語
- 出版社小学館
- 発売日2013/5/17
- ISBN-104094514139
- ISBN-13978-4094514131
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登録情報
- 出版社 : 小学館 (2013/5/17)
- 発売日 : 2013/5/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 273ページ
- ISBN-10 : 4094514139
- ISBN-13 : 978-4094514131
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,267,704位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年6月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
過去の件を引き摺りながらも、各々の処世術を身に付け暮らす5人の姿は脆く退廃的で、それでいて共感出来るものでした。
もっとトンデモな終末に向かうかと思いきや、すこしなりとも前向きで、若干の物足りなさは感じるものの、読了感は悪くありませんでした。
SNSを題材にされてはいますが、メインは誰もが抱える心の在り方が命題なため、未経験者でもすんなり入り込めるのではないでしょうか。
もっとトンデモな終末に向かうかと思いきや、すこしなりとも前向きで、若干の物足りなさは感じるものの、読了感は悪くありませんでした。
SNSを題材にされてはいますが、メインは誰もが抱える心の在り方が命題なため、未経験者でもすんなり入り込めるのではないでしょうか。
2013年5月18日に日本でレビュー済み
Amazonの片隅で日々レビューをアップし続けている木端レビュアーには死んでしまいたくなるぐらい心が痛くなるお話でした
いや、人一倍承認欲求が強いのは確かだけど、こんな形でそれを突き付ける事無いじゃん、あんまりだよ江波光則先生…(泣)
全人格的に社会と繋がりたいのに、そんな願いは叶いっこないからせめてアカウントをこさえて、他人に認めて貰える「自分」を演出しようとする
SNS全盛の時代に生きる人間にはザクザクと突き刺さってくる話です。何かの形でアカウントを作って他人と繋がってる人は読みましょう
…心が弱い人は本当に死にたくなるかもしれませんが
物語は幼い頃に悪意も無いまま投げた石がもとで人を一人殺してしまった少年・陵司がかつての投石の場にいた友人たちの一人でありラブホテルで
謎の自殺を遂げた八尋の葬儀会場で同じ仲間の一人・桜香と再会する場面から始まります。八尋から自殺の直前に「過去に殺される」という意味不明の
メールを受信していた陵司は桜香の協力のもと、八尋の真相に乗り出すが、SNS上で八尋は「陵司」を演じており…
本作は是非ほぼ同時に刊行された「 スピットファイア 魔術師スカンクシリーズ 2 (星海社FICTIONS エ 1-2 魔術師スカンクシリーズ 2) 」と併せて読むべき作品です
スピットファイアが世間の視線や評価など何一つ気にせず、自分の中の価値基準と論理だけが全てで「ムカついたからぶっ殺そう」という判断即行動ができる
ある種のクリーチャーたちの物語だとすれば、本作は他人と繋がり認めて貰わなければ生きていけない「人間」の物語であり見事な「対」になっています
実際に陵司たちの仲間にスピットファイアの弦と春鷹の様なある種のクリーチャーっぽいカップルも出てきますが、彼らとて唯一繋がるべき相手に依存している
という点でスピットファイア的人物像とは対照的と言えるでしょう
幼児期に冒した殺人のために責任をとる事も出来ず、その代わりに終わりの無い、プロメテウスの鳥葬のように周囲の悪意に曝され続けてきた陵司・八尋・
桜香たちが続けてきた生存戦略が破綻していく様が物語の主軸になっているのですが、最も弱く「陵司」を騙って「虚勢」に縋りついた八尋が「勝ち逃げ」する辺りは
デビュー作「ストレンジボイス」から続く江波光則らしさも感じましたが、「勝ち逃げ」の、そして真相を知った時にはSNSどっぷりの人間の一人として
「確かにこれは自決モンの恥だわ」と妙な納得をさせられ、同時に死にたくなるぐらい恥ずかしさが湧いてきました
すいません、勘弁してください、俺こんなレビュー書きまくってるけどアカウントという仮面外されたら自決するしかないんです星五付けるから許してください
アカウント外されて全人格的に晒されるなんて町中でパンツ脱がされるより恥ずかしい…うあああああ…となる本です。取扱注意!
いや、人一倍承認欲求が強いのは確かだけど、こんな形でそれを突き付ける事無いじゃん、あんまりだよ江波光則先生…(泣)
全人格的に社会と繋がりたいのに、そんな願いは叶いっこないからせめてアカウントをこさえて、他人に認めて貰える「自分」を演出しようとする
SNS全盛の時代に生きる人間にはザクザクと突き刺さってくる話です。何かの形でアカウントを作って他人と繋がってる人は読みましょう
…心が弱い人は本当に死にたくなるかもしれませんが
物語は幼い頃に悪意も無いまま投げた石がもとで人を一人殺してしまった少年・陵司がかつての投石の場にいた友人たちの一人でありラブホテルで
謎の自殺を遂げた八尋の葬儀会場で同じ仲間の一人・桜香と再会する場面から始まります。八尋から自殺の直前に「過去に殺される」という意味不明の
メールを受信していた陵司は桜香の協力のもと、八尋の真相に乗り出すが、SNS上で八尋は「陵司」を演じており…
本作は是非ほぼ同時に刊行された「 スピットファイア 魔術師スカンクシリーズ 2 (星海社FICTIONS エ 1-2 魔術師スカンクシリーズ 2) 」と併せて読むべき作品です
スピットファイアが世間の視線や評価など何一つ気にせず、自分の中の価値基準と論理だけが全てで「ムカついたからぶっ殺そう」という判断即行動ができる
ある種のクリーチャーたちの物語だとすれば、本作は他人と繋がり認めて貰わなければ生きていけない「人間」の物語であり見事な「対」になっています
実際に陵司たちの仲間にスピットファイアの弦と春鷹の様なある種のクリーチャーっぽいカップルも出てきますが、彼らとて唯一繋がるべき相手に依存している
という点でスピットファイア的人物像とは対照的と言えるでしょう
幼児期に冒した殺人のために責任をとる事も出来ず、その代わりに終わりの無い、プロメテウスの鳥葬のように周囲の悪意に曝され続けてきた陵司・八尋・
桜香たちが続けてきた生存戦略が破綻していく様が物語の主軸になっているのですが、最も弱く「陵司」を騙って「虚勢」に縋りついた八尋が「勝ち逃げ」する辺りは
デビュー作「ストレンジボイス」から続く江波光則らしさも感じましたが、「勝ち逃げ」の、そして真相を知った時にはSNSどっぷりの人間の一人として
「確かにこれは自決モンの恥だわ」と妙な納得をさせられ、同時に死にたくなるぐらい恥ずかしさが湧いてきました
すいません、勘弁してください、俺こんなレビュー書きまくってるけどアカウントという仮面外されたら自決するしかないんです星五付けるから許してください
アカウント外されて全人格的に晒されるなんて町中でパンツ脱がされるより恥ずかしい…うあああああ…となる本です。取扱注意!