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特務艦「宗谷」の昭和史 単行本 – 2009/7/1

4.8 5つ星のうち4.8 5個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2009/7/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2009/7/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 378ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4103904070
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4103904076
  • カスタマーレビュー:
    4.8 5つ星のうち4.8 5個の評価

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大野 芳
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上位レビュー、対象国: 日本

2011年2月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 長生きする猫は、化け猫になるというが、
 この「宗谷」という船も、物という存在を超えて
 霊的な存在感をかもし出している。

 ソビエト連邦に発注されながらも引き渡されず、
 帝国海軍艦艇として、潜水艦を撃沈し、その後
 南極まで船出し、70年の時を経て、今は
 お台場に停泊している。

 宗谷の生き様を日本の昭和時代と重ねて
 しまうのは、必然といえば必然かもしれない。

 幕末から明治、日清、日露戦争を経て太平洋戦争、
 高度経済成長の昭和までが、
 海の持つ荒々しさの中に飛び込んでいく船乗りの勇気と
 日の丸を思わせる宗谷の赤い船体が、
 ラップするようである。

 器用貧乏で、かっこ悪くて、泥臭くて、地味で、のっそり
 している。
 大和なんかよりも、日本らしい船ではないかと思う。

 

 
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年4月10日に日本でレビュー済み
 南極観測船「宗谷」に、なぜ「特務艦」という冠がついているのかと、違和感を覚える人も多いはずである。
 しかし、70年に及ぶ宗谷の歴史のなかで、観測船としての任はその数奇な運命を語るほんの一部に過ぎない。
 宗谷はもともとソ連からの発注で砕氷船ボロチャエベツ号として建造されたが、日ソ関係の険悪化からソ連には引き渡されず、測量用の特務艦に改装され帝国海軍籍となる。物資輸送や測量の後方支援に就き、北洋から南洋まで進出。命中した魚雷が不発に終わったり、座礁して米軍の大編隊から銃撃を受けながら生き残ったり、戦場では持ち前の強運を存分に発揮する。
 終戦を迎えると大陸からの引き揚げ者を運び、船上では2人の命が誕生した。
 海上保安庁の所属に移ると、北方で漁民を警護する任に就き「北の守り神」との愛称ももらった。まさに海千山千(山には行かないが)の船なのだ。
 終戦直後の日本人を勇気づけたのは、湯川秀樹博士のノーベル賞受賞と水泳の古橋廣之進の活躍、そして、南極観測隊だった。国家プロジェクトという負けられない試合のマウンドに立ったのは、ロートルの控えピッチャーだった宗谷で、通算6回もの南極観測任務を遂行している。
 宗谷は昭和における多くの大事件の影にその姿を見せ、常に「国際問題の主役」だったという。本書は、戦火を乗り越え、通常20年といわれる船の寿命の3倍以上もの年月を生き抜いた宗谷を“主人公”として、宗谷が走り抜けた激動の昭和史と、その背景にあった人間のドラマを綴ったものである。
 宗谷を扱った書籍は多数出ているが、これほど綿密に史料や証言を集めた書はおそらく他になく、宗谷に魅せられた著者の執念が立ち上ってくるようである。
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レポート