古典を読むつもりで読み始めた。正直、飛ばし読みもしてしまったことを白状します。
まず、当時の社会経済が何気に詳細に書かれていて、結構面白い。
次に、分業の話や、分業が市場規模に制約される、というのは、そのまま現代経済でもとても大事。経済統合の利益はまさにこれだから。また、最初のほうの、労働市場のところでは、賃金格差の原因がいろいろ説明されてて面白い。あと、分かりにくいけど、さらっと、人的資本投資、教育、訓練投資の考えに通じる考えが、すでに出ている。
3巻では、学校や大学のことが出てくる。当時のイギリスの貴族が通う大学が、教師も学生もみんなやる気なくて、一人孤独に、おそらくは虐められながら、勉強していたことが書かれているのは、とても面白い。ギリシャ時代の教育のほうがよかった、と分析し、大学教育に市場のインセンティブを導入しないといけないと書かれている。
最近、新しい学問のように宣伝されている「教育の経済学」の創始者は、実は約250年前のアダム・スミスである。このことは、教育を経済学や科学的に論じる方は、是非きちんとスミスを引用し、書いてほしい。

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国富論 1 (中公クラシックス W 59) 単行本 – 2010/1/1
- 本の長さ449ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2010/1/1
- ISBN-104121601149
- ISBN-13978-4121601148
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (2010/1/1)
- 発売日 : 2010/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 449ページ
- ISBN-10 : 4121601149
- ISBN-13 : 978-4121601148
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,142,929位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 210位中公クラシックス
- - 875位経済思想・経済学説 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年10月28日に日本でレビュー済み
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2003年8月18日に日本でレビュー済み
『国富論Ⅰ』、、、、、レポートを書かねばならず仕方なく読んだこの本。嗚呼、どうせ意味不明なんだろうな。。。と思っていたが、意外にも分かりやすい内容で、とくに分業のところが面白かった!
経済学の古典でございますわよ。ほら、そこの経済学部の貴方! レッツ・トライ☆
経済学の古典でございますわよ。ほら、そこの経済学部の貴方! レッツ・トライ☆
2018年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
かなり厚い本であるのでまだ読めていない。巻3にたどりつくのは何時になるかなぁ。
2020年2月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
難しい本ですが注釈が充実しています。
2015年2月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
正直に言いますと、まだ読み途中です。
でもタイトル、装丁で犬猿するのは本当に勿体無い程素晴らしい本です。
分業の最初の章だけでも値段の価値以上あります。
イギリスで産業革命が起きた理由が判ります。
「全ての仕事は細分化でき、細分化した一作業は自動化できる。」
この簡単な概念。これはどの分野の仕事でも参考になる考え方だと思います。
どんな仕事でもステップに分解できるんです。
その細分化されたものを一つ一つ見直して行くと、
この行程は単に同じ物を上げ下げしてるだけだな、ならモーターでいいかなとなりますね。
とかそう言う感じでスミスさんが丁寧に当時の具体例を元に教えてくださる本です。
トヨタは工場のラインを丁寧に分解してステップを最適化しました。
今急上昇のサイゼリアも従業員の導線分解が素晴らしいそうですね。
ピクサーも製作行程のステップの細分化が素晴らしい企業とご存知でしょうか。
世界の経営の常識と言えるこの本、読まないとむしろ損してると言えるくらいです。
立ち読み、図書館でいいから読まれた方が宜しいかと。
でもタイトル、装丁で犬猿するのは本当に勿体無い程素晴らしい本です。
分業の最初の章だけでも値段の価値以上あります。
イギリスで産業革命が起きた理由が判ります。
「全ての仕事は細分化でき、細分化した一作業は自動化できる。」
この簡単な概念。これはどの分野の仕事でも参考になる考え方だと思います。
どんな仕事でもステップに分解できるんです。
その細分化されたものを一つ一つ見直して行くと、
この行程は単に同じ物を上げ下げしてるだけだな、ならモーターでいいかなとなりますね。
とかそう言う感じでスミスさんが丁寧に当時の具体例を元に教えてくださる本です。
トヨタは工場のラインを丁寧に分解してステップを最適化しました。
今急上昇のサイゼリアも従業員の導線分解が素晴らしいそうですね。
ピクサーも製作行程のステップの細分化が素晴らしい企業とご存知でしょうか。
世界の経営の常識と言えるこの本、読まないとむしろ損してると言えるくらいです。
立ち読み、図書館でいいから読まれた方が宜しいかと。
2019年6月26日に日本でレビュー済み
こういう古典を読むに当たって厄介なのは、アダム・スミスの生きていた時代背景を考えて読む必要があることだ。
イングランドとスコットランドが1706年に合同法により、グレートブリテン王国として成立した後にアダム・スミスが1723年に生まれたことを考えると奥深い。
スコットランドとイングランドは過去対立していた時代もあったので、経済事情が随分と違うことに意識的で、アダム・スミスはスコットランド出身なので、イングランドに対して、あまり良い印象を持っていない感じが文章からも見受けられるが、経済を考察するに当たっては比較的平等に考察を進めている。Wikipediaには国富論の要約が掲載されているので、詳しい批評はしないが、この本がどうして連綿と読み継がれてきたのかは、まだ1巻しか読んでないが良く分かった。
この本が有名になった理由として、本が版を重ねる最中に、アメリカ独立戦争が1793年に起こったことの影響が大きい。まだ2巻は読んでないのだが、植民地(当時)アメリカの考察がかなり詳しく論述されている。これはベンジャミン・フランクリンとの交流もあったことが大きい。親友に歴史学者、政治哲学者のデイヴィッド・ヒュームの影響もある。この本より有名ではないけど「 道徳感情論 」も出版している。いずれ読んでみたい。
大体私にしても、アダム・スミスの「神の見えざる手」なる有名な文句を、学生時代に歴史で習った程度の知識しか持ち合わせていなかった。私は数学やこういう数理が入る内容はとにかく苦手で、1巻読了するのに半年費やしている(さらに一気に読めない為に合間を縫って読んだ)。だから私も内容を把握出来ているとはお世辞にも言えない。分業に関することは、事例でピンの製造が出ていたが、ヴィトルト・リプチンスキ「 ねじとねじ回し この千年で最高の発明をめぐる物語 」を偶然にも以前に読んでいたせいですんなり読めた。しかし、中途で何度か挫折しかかった(笑)。ジェイコブ・ソール「 帳簿の世界史 」は読んでいたが、時代背景がわからないことだらけで、Wikipediaを調べながら、読み続けた。
気になったこともあった。17世紀になってからのイギリスでの子供の死亡率の低下だ。かなり不可思議なことが実は多い。マーヴィン・ハリス「 文化の謎を解く―牛・豚・戦争・魔女 」を読む限りでは、以前は密かに子殺しをしていたとしか考えられない。どうもこの頃の法律の罰則強化のせいなのか、教会でも捨て子を持て余す様になった為か、ロンドンでは早期の労働力にさせる為に、孤児たちを「感化院」に収容する様になった。アダム・スミスが本来的に善人である為に、この辺の追及がどうにも甘さがあるが、ロンドンにおける孤児の問題は、19世紀までは当たり前だった。チャールズ・ディケンズはそういう貧しい環境で育って、のし上がった小説家だ。だから大人になってから「 クリスマス・キャロル 」、「 オリヴァー・ツイスト 」を読むと悲惨な環境があまりに可哀そうで読んでられない。共感性羞恥がある私は、こういう可哀そうな物語が大嫌いなので(笑)、今後も読む気は起らないだろう。
帳簿を付ける意味で「固定資本」、「流動資本」という用語が気になった。実は「固定資産」、「流動資産」という貸借対照表を付ける場合は必須であるが、この用語を考え出したのがアダム・スミスのこの本が初めてらしいのだ。労働価値説を考え出したのは、近代経済学によればマルクスより先んじてアダム・スミスが初めての様に思われている。しかし残念ながら、「初めて」という意味ではイブン=ハルドゥーンが「 歴史序説〈3〉 」で述べている。経済学はヨーロッパが何でも優勢ではない良い例だ。久しくそのことがイスラム世界でも忘れられいて、20世紀になってからアーノルド・トインビーが発見して「アラブの天才」絶賛したので今では知られている。昨今の金融危機問題もあり、利子を禁止しているイスラーム経済の方が考えさせられる所も多いと私は思う。
そもそも土地に担保があり、お金に利子が付くのはなぜなのか?アダム・スミスはこの貴重な質問には答えてくれないし、物々交換に関しても良くある仮説を述べているに過ぎない。この辺は時代的限界を、勿論私も認めているが少々物足りない。歴史書として読むならこの本は参考になると思ったが、経済学として読むには色々と批判もあるだろう。それこそ後世の学者達の仕事なので意見は控える。
イングランドとスコットランドが1706年に合同法により、グレートブリテン王国として成立した後にアダム・スミスが1723年に生まれたことを考えると奥深い。
スコットランドとイングランドは過去対立していた時代もあったので、経済事情が随分と違うことに意識的で、アダム・スミスはスコットランド出身なので、イングランドに対して、あまり良い印象を持っていない感じが文章からも見受けられるが、経済を考察するに当たっては比較的平等に考察を進めている。Wikipediaには国富論の要約が掲載されているので、詳しい批評はしないが、この本がどうして連綿と読み継がれてきたのかは、まだ1巻しか読んでないが良く分かった。
この本が有名になった理由として、本が版を重ねる最中に、アメリカ独立戦争が1793年に起こったことの影響が大きい。まだ2巻は読んでないのだが、植民地(当時)アメリカの考察がかなり詳しく論述されている。これはベンジャミン・フランクリンとの交流もあったことが大きい。親友に歴史学者、政治哲学者のデイヴィッド・ヒュームの影響もある。この本より有名ではないけど「 道徳感情論 」も出版している。いずれ読んでみたい。
大体私にしても、アダム・スミスの「神の見えざる手」なる有名な文句を、学生時代に歴史で習った程度の知識しか持ち合わせていなかった。私は数学やこういう数理が入る内容はとにかく苦手で、1巻読了するのに半年費やしている(さらに一気に読めない為に合間を縫って読んだ)。だから私も内容を把握出来ているとはお世辞にも言えない。分業に関することは、事例でピンの製造が出ていたが、ヴィトルト・リプチンスキ「 ねじとねじ回し この千年で最高の発明をめぐる物語 」を偶然にも以前に読んでいたせいですんなり読めた。しかし、中途で何度か挫折しかかった(笑)。ジェイコブ・ソール「 帳簿の世界史 」は読んでいたが、時代背景がわからないことだらけで、Wikipediaを調べながら、読み続けた。
気になったこともあった。17世紀になってからのイギリスでの子供の死亡率の低下だ。かなり不可思議なことが実は多い。マーヴィン・ハリス「 文化の謎を解く―牛・豚・戦争・魔女 」を読む限りでは、以前は密かに子殺しをしていたとしか考えられない。どうもこの頃の法律の罰則強化のせいなのか、教会でも捨て子を持て余す様になった為か、ロンドンでは早期の労働力にさせる為に、孤児たちを「感化院」に収容する様になった。アダム・スミスが本来的に善人である為に、この辺の追及がどうにも甘さがあるが、ロンドンにおける孤児の問題は、19世紀までは当たり前だった。チャールズ・ディケンズはそういう貧しい環境で育って、のし上がった小説家だ。だから大人になってから「 クリスマス・キャロル 」、「 オリヴァー・ツイスト 」を読むと悲惨な環境があまりに可哀そうで読んでられない。共感性羞恥がある私は、こういう可哀そうな物語が大嫌いなので(笑)、今後も読む気は起らないだろう。
帳簿を付ける意味で「固定資本」、「流動資本」という用語が気になった。実は「固定資産」、「流動資産」という貸借対照表を付ける場合は必須であるが、この用語を考え出したのがアダム・スミスのこの本が初めてらしいのだ。労働価値説を考え出したのは、近代経済学によればマルクスより先んじてアダム・スミスが初めての様に思われている。しかし残念ながら、「初めて」という意味ではイブン=ハルドゥーンが「 歴史序説〈3〉 」で述べている。経済学はヨーロッパが何でも優勢ではない良い例だ。久しくそのことがイスラム世界でも忘れられいて、20世紀になってからアーノルド・トインビーが発見して「アラブの天才」絶賛したので今では知られている。昨今の金融危機問題もあり、利子を禁止しているイスラーム経済の方が考えさせられる所も多いと私は思う。
そもそも土地に担保があり、お金に利子が付くのはなぜなのか?アダム・スミスはこの貴重な質問には答えてくれないし、物々交換に関しても良くある仮説を述べているに過ぎない。この辺は時代的限界を、勿論私も認めているが少々物足りない。歴史書として読むならこの本は参考になると思ったが、経済学として読むには色々と批判もあるだろう。それこそ後世の学者達の仕事なので意見は控える。
2011年6月1日に日本でレビュー済み
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国富論、正式な書名は「諸国民の富の本質と原因にかんする研究」とする著書の中公文庫版、全三巻のうちの第一巻。全体で大きく五篇に分かれていて、この第一巻は第一篇と第二篇を収録している。いくつかのパラグラフごとに小見出しが付き、取り上げられている事柄の歴史的な経緯や、アダム・スミスの意見の当時の立場や後世の影響についての詳しい訳注がところどころの文中についていて、「世界の名著」シリーズと共通したまとめ方になっているが、非常に読みやすい。巻末に何か付録が付いているわけではなく、奥付の直前まで本文が続いているのが、何か迫力がある。
構成については第一篇「労働の生産力における改善の原因と、その生産物が国民のさまざまな階級のあいだに自然に分配される秩序について」が400ページ強を占め、第二篇「資本(ストック)の性質・蓄積・用途について」は200ページ弱でまとまっている。第一篇には第十一章の余論が付いていてその部分にずいぶん紙幅を割いている。
内容については、第一篇の最初に分業の議論があるがそれで議論が尽きるわけはなく、第一篇全体では分業・貨幣・価格についての分析のあと、国富がどんな風に作られ、国富の構成要素は何か、それぞれの構成要素の内実とは、それらの関わり方とは、といった話題が論じられていく。第二篇では主に金融論に関わる話題を多く取り上げている。その語り方は具体例を多く挙げながらも論理的でありかつ心理学的でもあり、読み味としてはモンテスキューの「法の精神」に近い。議論の中身についてみていくと、後世の経済学で論議されている事柄を大分網羅しているし、用いられている語彙もすでに用意している。分業もそうだが、使用価値/交換価値、有効需要など、アダム・スミスがすでに言及していることが何か新鮮だった。というか、斜め読みしたマルクスの経済学批判の枠組みが、国富論を読むと透けて見えてくる。第三巻を読んだ記憶を含めて考えると、19世紀以降の哲学・社会思想にヘーゲルが果たしたような役割を、アダム・スミスは経済学という領域全体に果たしているのが頭に浮かぶ。
もう一つ、ここでの議論をたどっていくと、よく言われる経済人の仮定というのは、経済学的思索の結果から想定出来る様式なのが理解できて来た。それは議論のはじめに設定して学を演繹していく原理ではなく、議論で得られたメカニズムから想定出来る、凸レンズを通して見える虚像のようなものなのだろう。
経済学をいくらか学んでから読むと逆に新鮮な気づきがあるかもしれない。
構成については第一篇「労働の生産力における改善の原因と、その生産物が国民のさまざまな階級のあいだに自然に分配される秩序について」が400ページ強を占め、第二篇「資本(ストック)の性質・蓄積・用途について」は200ページ弱でまとまっている。第一篇には第十一章の余論が付いていてその部分にずいぶん紙幅を割いている。
内容については、第一篇の最初に分業の議論があるがそれで議論が尽きるわけはなく、第一篇全体では分業・貨幣・価格についての分析のあと、国富がどんな風に作られ、国富の構成要素は何か、それぞれの構成要素の内実とは、それらの関わり方とは、といった話題が論じられていく。第二篇では主に金融論に関わる話題を多く取り上げている。その語り方は具体例を多く挙げながらも論理的でありかつ心理学的でもあり、読み味としてはモンテスキューの「法の精神」に近い。議論の中身についてみていくと、後世の経済学で論議されている事柄を大分網羅しているし、用いられている語彙もすでに用意している。分業もそうだが、使用価値/交換価値、有効需要など、アダム・スミスがすでに言及していることが何か新鮮だった。というか、斜め読みしたマルクスの経済学批判の枠組みが、国富論を読むと透けて見えてくる。第三巻を読んだ記憶を含めて考えると、19世紀以降の哲学・社会思想にヘーゲルが果たしたような役割を、アダム・スミスは経済学という領域全体に果たしているのが頭に浮かぶ。
もう一つ、ここでの議論をたどっていくと、よく言われる経済人の仮定というのは、経済学的思索の結果から想定出来る様式なのが理解できて来た。それは議論のはじめに設定して学を演繹していく原理ではなく、議論で得られたメカニズムから想定出来る、凸レンズを通して見える虚像のようなものなのだろう。
経済学をいくらか学んでから読むと逆に新鮮な気づきがあるかもしれない。
2020年1月11日に日本でレビュー済み
門外漢の一読者です。たまたま高校生向けのキャリア教育講話を引き受けたことをきっかけに、「なぜひとは働くのか」「なぜ職業が分化しているのか」「なぜ職業分化が成立しているのか」といった問題に関心をもつようになり、その過程で本書を手にしました。
読み始めたときは、すでに様々な情報源や文献を経て、ようやく仕事や職業に関する問題の核心(のひとつ)は、分業・交換・貨幣の関係にあると見当がつき始めた頃だったのですが、驚いたことに本書は最初の数章で一気に分業・交換・貨幣の関係を原理的に解き明かしており(経済学徒には周知の基本理論なのだと思いますが)、さすが古典は、時代を超えてひとを制約し続ける問題に真正面からとっくみあっているものだと改めて感心いたしました。いまさら言うことではありませんが、古典はあなどれません。もっとはやく読んでおけばよかった。二巻以降も続けて読破したいと思います。
読み始めたときは、すでに様々な情報源や文献を経て、ようやく仕事や職業に関する問題の核心(のひとつ)は、分業・交換・貨幣の関係にあると見当がつき始めた頃だったのですが、驚いたことに本書は最初の数章で一気に分業・交換・貨幣の関係を原理的に解き明かしており(経済学徒には周知の基本理論なのだと思いますが)、さすが古典は、時代を超えてひとを制約し続ける問題に真正面からとっくみあっているものだと改めて感心いたしました。いまさら言うことではありませんが、古典はあなどれません。もっとはやく読んでおけばよかった。二巻以降も続けて読破したいと思います。