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変態 単行本 – 2002/9/1

4.5 5つ星のうち4.5 5個の評価

商品の説明

内容(「MARC」データベースより)

ナポレオンの最初の妻ジョゼフィーヌは修道院で大変身をとげた。何があったのか。その謎を追う奈子は、自らの肉体を大きく「変態」させてゆくが…。書き下ろし作品。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 文藝春秋 (2002/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 251ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4163212108
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4163212104
  • カスタマーレビュー:
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藤本 ひとみ
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上位レビュー、対象国: 日本

2021年5月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
母親によって思春期を圧殺され不感症となった主人公、奈子(変態・パーヴァース)がゲイでマゾヒストのサド研究家、今泉(変態・パーヴァース)を触媒にして、完全変態(メタモルフォーゼ)していくという物語。
 この過程は蚕の変態に象徴されて進んで行く。奈子の母親の死からスタートし(孵化して幼虫に)、今泉の調教(幼虫から蛹に)、今泉に対する攻撃性(蛹から羽化)、主人公の母親の代理を隠喩的に担わされているカーボンナノチューブ研究者の夫との離婚の決意(飛翔)で完了する。
 序盤の設定、展開、端正な筆致は物語の中の主人公(翻訳家、評伝作家)が優等生的と評価されるそのままで、終盤の展開が作家としての変態(メタモルフォーゼ)を遂げる予感を醸し出す。
「人間の精神というのは、もっと割り切れないものでしょ。譬えていえば、個体ではなく液体か気体といった感じですよ。その混迷の中で肉体がのたうつようなところがないと、一人の人間を書き切ったとはいえないのではないですか」
 著名な文芸評論家パトリオットが序盤で主人公の作品を評した言葉。もちろん、変態(メタモルフォーゼ)のメタファーであり、この物語もそのように展開していく。そして読了後、主人公は、この文芸評論家の満足できるジョセフィーヌ(ナポレオン・ボナパルトの妻)の評伝を見事に書き上げるであろうという余韻を引き出す。
 さて、今泉との関係は、疑似恋愛的な経路を辿るが、主人公は真に今泉を愛してしまう。しかし、今泉は「愛情が伴わなくても最上の快楽は得られる」と言い、主人公には一切の愛情のないこと、あくまで実験的試みであり、ジョセフィーヌの修道院での行い(虚構だと思うが)をトレースしているだけだという立場を主張する。主人公は消沈の後も今泉にしばらく従っているが、空洞は空洞のまま(不感症は不感症のまま)であった。
 つまり「愛情が伴わなくても最上の快楽は得られる」というのは今泉の誤謬であると提示して、この二人の物語は意見不一致のまま別離を迎えるであろうと読者をミスリードして行く。そして、終盤も終盤に、答え合わせのように語られる主人公の
「あなたは、サディストだろうと、私は思っていました。でも調べてみたら、加虐と被虐は、表裏一体なのですって。フロイトによれば、この二つは簡単に他方へと反転できるものです」
 をギミックの材料として今泉のサイドストーリーを外側に作り上げてから、それを本体に思い切りぶつけて劇的に展開させていく。見事としか言いようがない。
 これほどの作品が無冠であるのに少し違和感がある。『変態』という一見憚れるようなタイトルに問題があったのか、最初から文庫版の改題である『鎌倉の秘めごと』であれば、もしかして谷崎賞の候補作くらいにはなったかも知れないと思うのは蛇足か。
 しかし『変態』にしても『鎌倉の秘めごと』にしても下手なネーミングだ。前者は悦に入りすぎて、後者は矮小化しすぎだ。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年11月13日に日本でレビュー済み
前半部分は、主人公の性意識に対する葛藤が、過去の母親との関係をバックに緊迫した描写で描かれているが、後半部分は、いつもながらの、セックスの描写ばかりで、がっかりした。エロチックな表現も、もう少し、文学的な表現であれば・・・と残念に思う。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2005年3月31日に日本でレビュー済み
“世間体的に”女性は常に清廉であることを求められているような気がします。最初は両親に、次は夫に・・・。でもそれに一体どんな価値があるのかを考えさせられる作品でした。自分のなかにある“規律”とは誰がつくって、そして誰のために守っているのでしょう。
SEX描写というより彼女の心理描写にのめりこみます。真面目すぎる道徳観念に一石を投じてみたい人にはお薦めかもしれません
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2013年1月12日に日本でレビュー済み
気持ち悪くなる場面もありますが、

主人公奈子のような人は多いと思います。

お母さんのリカチャン人形として育てられてきた部分と葛藤する奈子。

母の死や、夫の浮気の発覚、男性からの誘惑などから、その葛藤が強くなり苦しむ奈子。

そんな時、出会った男性の言いなりに、奈子は自分の体の快楽を探す。

普通の人なら、ここは拒むと思う。でも従順であるべきと母から育てられ、それが故に葛藤に苦しみ、打破したい奈子はそれを受け入れる。

男性の言いなりに、恥ずかしい格好をしている奈子。

少しずつ、そんな自分を受け入れられていく。

そんな時、電車の中で、他人の様子をうかがい観察する場面は、共感できます。

男性の言いなりだったが、それを好んで受け入れるようになる。

でも、女の人としての表現がなんか私にはピンときませんでした。

最後は男性に傷つけられ、男性への復讐に燃える奈子。

復讐の最中お互いを愛おしむ。

最後は、いまいちに感じました。

おとぎ話みたいでした。

鑑定医シャルルのシリーズのクールな終わり方が私は好みかな。