高橋源一郎『「読む」って、どんなこと?』で「ドキュメンタリーの傑作」、(著者は)「最高のインタビュアー」と評された本を読む。1991~1997年に、AVを紹介する雑誌に掲載された、AV女優に対するインタビュー42本。600ページ超。なんというか頭がクラクラする。しかし嫌な気分にはまったくならない。
著者をインタビューした大月隆寛の文章にある著者のことばから。
「人と会うことって、絶対、変わることでしょ。(p.628)」
「やっぱり、思うんですけど、この仕事やりながら何かを信じてたんですよね。彼女らに対しても編集者に対しても、一所懸命やってれば絶対何かがある、って。(p.637)」
本書が、読み手の、AV女優や大げさに言えば世界の見え方を変える力をもち、また、暖かい気持ちにするのは、彼女らを「上から目線」でなく捉え、彼女らによって変わることを怖れず、彼女らの幸福を願う著者の気持ちゆえだろう。
そういえば高橋源一郎も「わたしやあなたたちを変えてしまうような力をもった文章」こそを勧めていたな。

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AV女優 (文春文庫) 文庫 – 1999/6/10
永沢 光雄
(著)
養父に犯された少女、音大生から転身したお嬢さま……
42人のAV界で活躍する女性たちの半生を描いた、12万部突破の伝説のインタビュー集。
1991年から96年にかけてアダルト・ビデオの世界で息をしていた少女たち。昨日のことのようで遠い昔のあの頃、一人の女の子が傷つき苦しみながらようやく辿り着いた場所。それがAV。一人の女の子が軽やかに笑いながら駆け抜けて行った場所。それがAV。そんな彼女たちの姿を炙り出した記録集である。
解説「人と出会うこと、話を聴くこと」大月隆寛
目次
冬木あづさ/吉沢あかね/希志真理子/藤岡未玖/森川いづみ/幸あすか/有賀ちさと/白木麻実/川村弥代生/沢口梨々子/姫ノ木杏奈/小沢なつみ/有森麗/卑弥呼/桜井瑞穂/片桐かほる/藤田リナ/沙羅樹/永嶋あや/安藤有里/風吹あんな/細川しのぶ/倉沢まりや/美里真理/水野さやか/日吉亜衣/南条レイ/桂木綾乃/森川まりこ/宏岡みらい/氷高小夜/白石奈津子/栗田もも/中井淳子/山口京子/観月沙織里/白石ひとみ/片山唯/刹奈紫之/松本富海/柚木真奈/川上みく
42人のAV界で活躍する女性たちの半生を描いた、12万部突破の伝説のインタビュー集。
1991年から96年にかけてアダルト・ビデオの世界で息をしていた少女たち。昨日のことのようで遠い昔のあの頃、一人の女の子が傷つき苦しみながらようやく辿り着いた場所。それがAV。一人の女の子が軽やかに笑いながら駆け抜けて行った場所。それがAV。そんな彼女たちの姿を炙り出した記録集である。
解説「人と出会うこと、話を聴くこと」大月隆寛
目次
冬木あづさ/吉沢あかね/希志真理子/藤岡未玖/森川いづみ/幸あすか/有賀ちさと/白木麻実/川村弥代生/沢口梨々子/姫ノ木杏奈/小沢なつみ/有森麗/卑弥呼/桜井瑞穂/片桐かほる/藤田リナ/沙羅樹/永嶋あや/安藤有里/風吹あんな/細川しのぶ/倉沢まりや/美里真理/水野さやか/日吉亜衣/南条レイ/桂木綾乃/森川まりこ/宏岡みらい/氷高小夜/白石奈津子/栗田もも/中井淳子/山口京子/観月沙織里/白石ひとみ/片山唯/刹奈紫之/松本富海/柚木真奈/川上みく
- 本の長さ672ページ
- 言語日本語
- 出版社文藝春秋
- 発売日1999/6/10
- ISBN-104167493020
- ISBN-13978-4167493028
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2020年12月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2017年2月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
泣いてしまいました。 儚く脆い けど前を向かなきゃ 生きることを 感じなきゃ 生きれないんです 弱いんです
2016年1月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なにかの雑誌かなんかのコラムの寄せ集め見たいな内容
女優のものすごい男性遍歴とか親との確執や、バブル期の豪快な裏社会的な体験とかがかかれてます
シリアスな内容もある
女優も一昔前の女優でさらに聞いたことも無い知名度の低そうな女優が多いが
AVの裏側を知ることが出来面白い
自分AV好きなので読み物としてはおもしろい
女優のものすごい男性遍歴とか親との確執や、バブル期の豪快な裏社会的な体験とかがかかれてます
シリアスな内容もある
女優も一昔前の女優でさらに聞いたことも無い知名度の低そうな女優が多いが
AVの裏側を知ることが出来面白い
自分AV好きなので読み物としてはおもしろい
2011年6月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
癒されるって表現はどうなのかという感じですが
皆精一杯生きてるんだなということが
ひしひし伝わってくる本。
皆精一杯生きてるんだなということが
ひしひし伝わってくる本。
2014年11月23日に日本でレビュー済み
かつて第一線で活躍した女優から、企画物や数本だけ出演した女優まで、
総勢42人へのインタビューを基に執筆したエッセイ集。
この手の本だと、アングラ系業界の裏側・からくりはどうなっているのか、どんな
人間が業界に入るのかという、暴露的な要素が中心になりがちの中で、
女性たちのそれまでの人生・人間性に敬意を払い、きちんとしたライフヒストリー
短編集として作成させています。
家庭崩壊・過度の厳しさからの反発・自閉症・恋愛関係など、案の定な、幼少~
学生時代の「家族の愛に恵まれなかった」的なエピソードはやはり驚きますが、
それだけにスポットを当てず、1人1人の女性たちがどのように生きてきて
これからどのように生きていくのか、ノンフィクションノベルとして完成させている
手法に、じわじわと来る読み応えを感じました。
90年代前半に作成された古い作品ですが、題名の気恥ずかしさに捉われず、
家庭や性について考えてみる意味でも、読んでみるといいかも知れません。
総勢42人へのインタビューを基に執筆したエッセイ集。
この手の本だと、アングラ系業界の裏側・からくりはどうなっているのか、どんな
人間が業界に入るのかという、暴露的な要素が中心になりがちの中で、
女性たちのそれまでの人生・人間性に敬意を払い、きちんとしたライフヒストリー
短編集として作成させています。
家庭崩壊・過度の厳しさからの反発・自閉症・恋愛関係など、案の定な、幼少~
学生時代の「家族の愛に恵まれなかった」的なエピソードはやはり驚きますが、
それだけにスポットを当てず、1人1人の女性たちがどのように生きてきて
これからどのように生きていくのか、ノンフィクションノベルとして完成させている
手法に、じわじわと来る読み応えを感じました。
90年代前半に作成された古い作品ですが、題名の気恥ずかしさに捉われず、
家庭や性について考えてみる意味でも、読んでみるといいかも知れません。
2015年1月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
どういったらいいのか。。
かつて本多勝一の「子供たちの復讐」を読んだときと同じような読後感なのである。
エロがどうのこうのはまったく期待しないほうがいい。
これは学校の先生や心理系の人が読んだほうがいいとおもう。
売春にはじまる女性の裏面史というか、まあ今ぎゃんぎゃんいわれている従軍慰安婦にせよ、
そういうとにもかくにもながーーい、裸を売る歴史があるなか、とりあえず、AVギャルという存在が
まだ目新しくてそこそこギャラの高い時期にあったころ、彼女たちの生態を覗くことは興味深かったであろう。
ポルノの値段はネットの出現によって、あまりにも下落し、不況におされて女性の「体の値段」まで暴落している。
こういう社会をいいとかわるいとか、評価することはできないが、中間層の没落を考えれば、世の中が
「ケチ」になっているのは40代以上の世代は実感しているはずだ。
それにしても、ルポ中、、ひずんだ家族の多いこと。
いったいこれでどうやってまともに育てというのか、というようなどうしようもない家族、親が
多すぎる。。
無論、子供に何かの病気があった場合やたまたま変な体験に遭遇してしまったとか、そういう
ことは例外として、ろくでもない親と言うのは子供に連鎖してしまうものだなとつくづく感じる。
本多勝一のほうは当時、開成高校の「金属バット事件」として有名だ。
父親が子供を殺した事件もあったり。
どちらかというと「医療ミス」の要素がつよかったりで親子関係と言うよりも医療の問題かもしれない。
現在、この本にでている登場人物たちはいま、40代のはずである。
いったいどういう人生をあゆんでいるのだろうか。
かつて本多勝一の「子供たちの復讐」を読んだときと同じような読後感なのである。
エロがどうのこうのはまったく期待しないほうがいい。
これは学校の先生や心理系の人が読んだほうがいいとおもう。
売春にはじまる女性の裏面史というか、まあ今ぎゃんぎゃんいわれている従軍慰安婦にせよ、
そういうとにもかくにもながーーい、裸を売る歴史があるなか、とりあえず、AVギャルという存在が
まだ目新しくてそこそこギャラの高い時期にあったころ、彼女たちの生態を覗くことは興味深かったであろう。
ポルノの値段はネットの出現によって、あまりにも下落し、不況におされて女性の「体の値段」まで暴落している。
こういう社会をいいとかわるいとか、評価することはできないが、中間層の没落を考えれば、世の中が
「ケチ」になっているのは40代以上の世代は実感しているはずだ。
それにしても、ルポ中、、ひずんだ家族の多いこと。
いったいこれでどうやってまともに育てというのか、というようなどうしようもない家族、親が
多すぎる。。
無論、子供に何かの病気があった場合やたまたま変な体験に遭遇してしまったとか、そういう
ことは例外として、ろくでもない親と言うのは子供に連鎖してしまうものだなとつくづく感じる。
本多勝一のほうは当時、開成高校の「金属バット事件」として有名だ。
父親が子供を殺した事件もあったり。
どちらかというと「医療ミス」の要素がつよかったりで親子関係と言うよりも医療の問題かもしれない。
現在、この本にでている登場人物たちはいま、40代のはずである。
いったいどういう人生をあゆんでいるのだろうか。
2016年5月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
時代が古すぎてイマイチでした。。。
しかし、女優の皆さんの生い立ちなどは結構興味深かったです。
しかし、女優の皆さんの生い立ちなどは結構興味深かったです。