これ、結構酷い内容だと思う。良くこれで本にしたな、というのが正直なところ。
まずポイントになるクロノス・ジョウンター。これがもう完全なご都合主義。著者が物語を構築するのに便利なような仕様になっていて、その仕様がコロコロ変わる。どんどん改良されているということになっているんだけど、それにしても酷い。この手の本を書こうと思ったら、まずクロノス・ジョウンターというマシンがどういう性質のもので、どういう経緯で開発され、改良され、最終製品となったのかがきちんと骨格としてあるべき。ところがそれがない。そして物語を書くのに都合の良いように変わっちゃう。これじゃぁ、ダメ。設定の面で最悪なのは3つめの話。詳しくはネタバレになっちゃうので書かないけど、相当酷い。
そして、決定的にダメなのが登場人物たち。彼らはあっという間にひとめぼれして、自分の人生をかけてタイムスリップしていく。そこにいたるまでの葛藤が何も描かれていない。いきなり出あっていきなりひとめぼれって、なんじゃそりゃ。こんな設定が3つある話のうちの2つだっていうんだから全然話にならない。登場人物の性格設定がいい加減だから、全く感情移入が出来ない。
全く蛇足だけど、登場人物たちの名前が変な名前ばかりなのも興ざめ。「そんな苗字の人っているの?」という人たちが次から次へと現れる。作者はこんな名前に一生懸命知恵を絞るんじゃなくて、もうちょっと別のところに知恵を絞るべきだと思う。
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新編クロノス・ジョウンターの伝説 単行本 – 2005/7/1
梶尾 真治
(著)
映画化(東宝)、そして舞台化(キャラメルボックス)も進んでいるタイムトラベル・ロマンスの大傑作が、単行本で登場。小社既刊文庫より、「外伝」1話とSF評論を割愛し、著者自身による作品解説を加えた、新編集版!
- 本の長さ337ページ
- 言語日本語
- 出版社朝日ソノラマ
- 発売日2005/7/1
- ISBN-104257790539
- ISBN-13978-4257790532
登録情報
- 出版社 : 朝日ソノラマ (2005/7/1)
- 発売日 : 2005/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 337ページ
- ISBN-10 : 4257790539
- ISBN-13 : 978-4257790532
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,389,388位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 226,866位文学・評論 (本)
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トップレビュー
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2005年11月10日に日本でレビュー済み
映画≪この胸いっぱいの愛を≫も観たし、舞台≪クロノス≫も観る予定です。キャラメルファンとしては原作も抑えておきたいと思って読み始めたのですが・・・・
案としてはいいと思う。タイムマシンが不完全なものとして描かれるというのは面白い。
が、しかし。
まず、文章がつたないと感じた。これがプロの文章なんだろうか。あえてこういう書き方をしてるといえばそうなのかもしれないが、物足りなさを感じる。
また、筆者いわく≪メロメロのメロドラマにした≫とあったが、本当にそうで、まるで中学生の夢物語のように思えた。
一編目の吹原和彦の場合はまだ感情移入できなくもないが、2編目、3編目にいたっては、主人公たちがどうしてそれほどまでに恋人を恋焦がれるのか説得力が全くない。
これに感情移入できない私はもう若くないってことなんだろうか?
案としてはいいと思う。タイムマシンが不完全なものとして描かれるというのは面白い。
が、しかし。
まず、文章がつたないと感じた。これがプロの文章なんだろうか。あえてこういう書き方をしてるといえばそうなのかもしれないが、物足りなさを感じる。
また、筆者いわく≪メロメロのメロドラマにした≫とあったが、本当にそうで、まるで中学生の夢物語のように思えた。
一編目の吹原和彦の場合はまだ感情移入できなくもないが、2編目、3編目にいたっては、主人公たちがどうしてそれほどまでに恋人を恋焦がれるのか説得力が全くない。
これに感情移入できない私はもう若くないってことなんだろうか?
2005年10月16日に日本でレビュー済み
時を飛ぶ話が好きでよく読むのですが、今回は「黄泉がえり」のスタッフの手で映画化と書いてあったので手にとりました。
この本の中には3つの話が入っています。それぞれ色々な理由でクロノス・ジョウンターという機械と出会い過去へと飛ぶわけですが、それぞれ話が微妙に絡み合っていたりしていて読み始めたら引き込まれて一気に最後まで読んでしまいました。
今はすぐにも映画館に駆け込みたいくらいです。
「黄泉がえり」の方は映画を見て原作を読みました。原作は同じ作者です。結構話は変えられていましたが、両方ともそれぞれに面白い部分があって、感動したのを覚えています。
黄泉がえりで感動した方ならばこの話も楽しめると思います。
映画のよさ、原作のよさがあり映画でわからなかった部分をこちらで補完するのも楽しいのではないでしょうか。
ただし、黄泉がえりを見た方はわかるでしょうが、キャスト、ストーリーなどかなり原作と変わっている部分もあるので、純粋に映画と同じだと思って読むと戸惑うかもしれません。
映画と同じ設定を利用した別の話だと思っていただければわかりやすいと思います。
この本の中には3つの話が入っています。それぞれ色々な理由でクロノス・ジョウンターという機械と出会い過去へと飛ぶわけですが、それぞれ話が微妙に絡み合っていたりしていて読み始めたら引き込まれて一気に最後まで読んでしまいました。
今はすぐにも映画館に駆け込みたいくらいです。
「黄泉がえり」の方は映画を見て原作を読みました。原作は同じ作者です。結構話は変えられていましたが、両方ともそれぞれに面白い部分があって、感動したのを覚えています。
黄泉がえりで感動した方ならばこの話も楽しめると思います。
映画のよさ、原作のよさがあり映画でわからなかった部分をこちらで補完するのも楽しいのではないでしょうか。
ただし、黄泉がえりを見た方はわかるでしょうが、キャスト、ストーリーなどかなり原作と変わっている部分もあるので、純粋に映画と同じだと思って読むと戸惑うかもしれません。
映画と同じ設定を利用した別の話だと思っていただければわかりやすいと思います。
2005年7月21日に日本でレビュー済み
文庫版を始めて読んだのは中学一年のときでしたが、確かに当時の自分はこの本をかなり楽しんで読んだはずなのですが・・。
今、数年ぶりにこの本を読んで、陳腐さ・甘ったるさばかり感じている自分がいます。また一編割愛してこの値段も意味がわかりません。
読み直すまでは好きな作品の一つであっただけに、新編を買ってしまったことを少し後悔してしまいました。
今、数年ぶりにこの本を読んで、陳腐さ・甘ったるさばかり感じている自分がいます。また一編割愛してこの値段も意味がわかりません。
読み直すまでは好きな作品の一つであっただけに、新編を買ってしまったことを少し後悔してしまいました。