この本の出版社が書いているような紹介文とはちょっと内容が違うように思えます。
ある元ニートが今までの人生を振り返り、なぜ自分がニートになったのかを作者なりに考察した内容です。
積極的に進める本ではないですが、興味が少しでもある方は購入するのは悪くないと思います。
ページ数は50数ページ。届いたときあまりに薄い本だったのでちょっとびっくりしました。
作者は現在50代の男性。数年前に正社員に採用されたとのことでした。自分がニートになった要因を、周りの環境や物(テレビなど)を関連させて書いています。
正直読んだ感想は、「そこらへんで聞いたような内容」でしかありませんでした。作者が自分の人生の中でいわば考えたくない部分を公に読める形で書き記したことは一定の評価ができることです。しかし、自分がニートになった理由をテレビや漫画が手に届く環境にあることとしているのは、何ともいえないです。物のせいにして自分のせいではないような書き方をしている部分もあるからです。(よく読めばシンプルに便利なものがもたらす弊害について書いているとも読めるのですが、そこまでいうか?と思う内容もあるからです。たとえばテレビを単純に悪としているような節もありました。いいものとは私は思っていませんが、一方的すぎな描写もあります。)
ただ、自分の経験談から熟年離婚やストーカーに関する心理を考察している部分については面白いものでした。
これを読んだところでニートの精神構造やニートの構成方法がわかるわけではありません。ニートの考え方がなんとなくわかるきがする内容です。作者は自己を通して、そして社会を通して「ニート脳の外側から」考察しようと努力しています。
しかし、読んだ私としてはこの本の内容、文章そのものがすでに「ニート脳」の産物であると思えます。つまり作者自身が「ニート脳」から脱却しきれていないように感じました。(悪い意味ではありません。それを含めて読んでみて、ニート脳について考えてみるのもいいと思います。)

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ニート脳の恐怖 (新風舎文庫 こ 138) 文庫 – 2007/12/15
小林 宏嗣
(著)
- 本の長さ54ページ
- 言語日本語
- 出版社新風舎
- 発売日2007/12/15
- ISBN-104289507212
- ISBN-13978-4289507214
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