無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
「ニート」って言うな! (光文社新書) 新書 – 2006/1/17
「ニート」とは、働かず、就学もせず、求職行動もとっていない若者を指す言葉で、日本では二〇〇四年頃より使われ始め、その急増が国を揺るがす危機のように叫ばれている。様々な機関が「ニート」の「人間性」を叩き直そうと「支援」の手を差し伸べており、多額の予算が動いている。
このような状況下において、本書では、まず、日本での「ニート問題」の論じられ方に疑問を覚える本田由紀氏が、「ニート」という言葉自体の不適切さを量と質の両面から明らかにする。
また、『いじめの社会理論』の著者である内藤朝雄氏は、「ニート」が大衆の憎悪と不安の標的とされていることを挙げ、憎悪のメカニズムと、「教育」的指導の持つ危険な欲望について解説する。
さらに、ブログ上で「俗流若者論批判」を精力的に展開し注目を浴びている後藤和智氏が、「ニート」を巡る言説を詳しく検証する。
- ISBN-104334033377
- ISBN-13978-4334033378
- 出版社光文社
- 発売日2006/1/17
- 言語日本語
- 本の長さ310ページ
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
商品の説明
出版社からのコメント
著者について
1964年徳島県生まれ。東京大学大学院情報学環助教授。専門は教育社会学。日本労働研究機構研究員などを経て現職。著書に『若者と仕事』(東京大学出版会)、『多元化する「能力」と日本社会』(NTT出版)などがある。
内藤朝雄(ないとうあさお)
1962年東京都生まれ。明治大学専任講師。専門は社会学。東京大学大学院総合文化研究科博士課程を経て現職。著書に『いじめの社会理論』(柏書房)、共著に『学校が自由になる日』(雲母書房)などがある。
後藤和智(ごとうかずとも)
1984年岩手県生まれ。東北大学工学部建築学科在学中。平成17・18年仙台市成人式実行委員。ブログ上で青少年言説の検証に取り組んでいる。
登録情報
- 出版社 : 光文社 (2006/1/17)
- 発売日 : 2006/1/17
- 言語 : 日本語
- 新書 : 310ページ
- ISBN-10 : 4334033377
- ISBN-13 : 978-4334033378
- Amazon 売れ筋ランキング: - 168,687位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
1984年岩手県釜石市生まれ、宮城県仙台市出身。
東北大学工学部卒業、同大学院工学研究科博士課程前期修了。修士(工学)。
2004年に若者論を検証するブログを開設。
同人作家(サークル「後藤和智事務所OffLine」代表)としての活動は「コミックマーケット73」(2007年冬コミ)より。
現在は若者論研究や若年労働政策、経済政策、統計学、ニセ科学研究のほか、
同人誌では統計学の解説書やデータジャーナリズムなども扱う。
公式サイト: http://www45.atwiki.jp/kazugoto/
Twitter: https://twitter.com/kazugoto
Facebook(個人): http://www.facebook.com/kazutomo.goto.5
Facebook(サークル): http://www.facebook.com/kazugotooffice
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
「ニート」を題材にして,マスコミが,いかに流行に迎合的であることかや,少数の
ショッキングな事件を一般化することで,社会不安を煽る存在であることか,を描い
ている本です。もっともっと話題になるべき良書だと思います。
ただ,3人の著者の論文集のような本なので,読みにくいというほどではないですが,
体系的なまとまりはありません。しかしながら,非常に存在意義の高い本だと思います
ので,☆5ついきます。
それにしても,「近頃の若いモンは・・・」という話題が,いかに多くに人々に訴求する
ものであるかについても本書を読むとよくわかりまして,ため息が出そうです。
小難しい言葉や図が多いので事前学習が必要かもしれない。
150ページ
155ページ
162ページ
169ページ
182ページ
194ページ
人権派
153ページ
182ページ
とりあえずその言葉が使われたページだけを表記。厳密には言及部分が前ページのケースもある。
おだてているのかって? 逆だよ。アンチ朝日新聞でアンチ人権派の氷河期世代同情論者だなんて、新鮮すぎて感動したよ。
更に、「初潮を迎えて4~6年を経た子どもとは言い難い市民」なんて正に「未成年女性全てをロリータ扱いせよ」とごねる様な人達が怒り狂う発言までやっているから、女子高生好きにもお勧めだ。(本音を言うと、ロリコンと戦うふりをしながら今すぐ同い年の女の子とセックスをしたいと言う願望を探し回る正義感の人達にいじめられている男子高校生に勧めたい)
ボランティア崇拝は普通に「右翼のせい」扱いだけど、ボランティアというタブーを切れるだけでもすごい。
だったら、なぜその本を知りえたのかって? それはあれだよ。
「パオロマッツァリーノの正体は内藤朝雄」という噂をネットで知った。
「どの辺りがパオロっぽいんだろう」と思ったら、予想以上の破壊力。流石のパオロも朝日新聞や人権派の悪口は言わないが、裏を返せば右巻き以外で朝日新聞や人権派をdisる奴は内藤しかいない。
「教育そのもの」を堂々と批判する左翼はパオロと内藤しかいない。左翼って、結局左のブラック校則を助長する悪党ばかりだからな。
ただ、天皇陛下を批判していたりするところがちょっとドン引きだな。最近の左翼の路線は批判せずに無関心という名の腫れ物扱いという悪知恵を身に着けているから。しつこいぞぉ、天皇がらみの揚げ足取りはしつこいぞぉ。
「ニート」=甘えているだけ、堕落しているだけetc・・・
日常生活でもこのような意見をよく聞く。
ただ、こういったことを言うのはたいてい、せいぜいニュースで得た知識といんちきコメンテーターと同じ意見しか持てない「ニート」のことをなーんにも知らない人間である。
更に悪いことに、そういった人間は批判はするくせに自分からは何も知ろうとしない。
とりあえず「ニート」と呼ばれている人達個人の人間性・精神性を問題にしておけば良いと思っている(そうすれば自分達は安心できるんだろうか)。
本書は、そういったアホらしい意見に真っ向から反対する。
本来の定義を離れて単に「駄目なもの」のイメージを勝手に植えつけられた「ニート」という言葉は、もう使うべきではないというのだ。
「ニート」と呼ばれる人達について今世間で言われているような形で語ることは意味が無く、もっと建設的な問題提起をしようというのがテーマ。
本書は3人の執筆者による3部構成になっており、様々な方面からくだらない「ニート」論を打ち砕いている。特に第3部の執筆者は1984年生まれであり(本書が出版されたのは2006年1月)、ちっとも若い年齢を意識させない緻密な検証は素晴らしい。
「ニート」と呼ばれている人達にどのような意見を持っている人にも、(「ニート」に関することだけでなく)単純に興味深いことが書かれているので、できる限り多くの人が読むようになれば良いなと思う。
3人がそれぞれの視点からニート論を分析しており興味深いです。
個人的には、内藤朝雄さんの指摘が最も鋭いと思います。
同氏の「いじめの社会理論」もオススメです。
けれど、昔ほどニートを危険視しなくもなっているから、全体としては昔よりマシな状況なったかと思う。
ぜひ、海外のコンテンツにも目を通していただきたいと思います。海外のコンテンツは、非常に暴力的で性的な描写がありますが、性暴力とセックスの違いがきちんとわかるように描き分けられています。また、「あなたの身体はあなたのもの」というメッセージが伝わるように描かれ、とくに子供が犠牲になる犯罪については、「卑劣きわまりないもの」という印象を受けるように描いています。このような描き分けは、潜在的な加害者の抑止というより、被害者やサバイバーが作品を楽しむために必要なものです。是非海外のコンテンツを観て、違いを確認してください。
商業主義的に暴力とセックスは外すことはできませんし、暴力とセックスが目当てで観る人はこのような繊細な書き分けには気が付かないでしょうが、十分に楽しめる作品になっています。一方で、被害者やサバイバーに対してはエンパワメントするようなメッセージに満ちています。
ニートに対する正確な分析や位置づけを通して語る良書です。