
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
マルタの鷹 (創元推理文庫 130-2) 文庫 – 1961/8/25
私立探偵サム・スペイドがその事件を手がけるや、たちまち二件の殺しが発生した。発端となった謎の女、そのあとを追って地中海から来た男、ギャング一味の暗躍……その昔マルタ島騎士団がスペイン皇帝に献上した純金の鷹の像をめぐる血みどろの争奪戦。「推理小説の歴史を通じて最高の地位を要求できる傑作」と評される不朽の名編である。
- 本の長さ345ページ
- 言語日本語
- 出版社東京創元社
- 発売日1961/8/25
- ISBN-10448813002X
- ISBN-13978-4488130022
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 東京創元社 (1961/8/25)
- 発売日 : 1961/8/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 345ページ
- ISBN-10 : 448813002X
- ISBN-13 : 978-4488130022
- Amazon 売れ筋ランキング: - 482,443位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,775位創元推理文庫
- - 3,024位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- - 6,419位英米文学
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2013年11月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まるでテレビドラマを視るような面白さであった。映画化されているはずであるが。
2003年11月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
駆け引きの絶妙な描写、スペイドの表情の描写、登場人物の顔・体の描写、自然にその場その場に私自身がいるような「緊迫した錯覚」を与えてくれました。女は「魅力」という武器を、対するスペイドは「男のプライド」を、登場人物達は「富と欲望」を、十分に伝えていただきました。結末にスペイドが女に下す「駆け引きのルール」は圧巻です。そして、スペイドは何事もなく次の依頼へ、「女」のその後の運命を想像し、くよくよしている私をその場に残したままに。癪に障るハメットの世界です。
2009年1月16日に日本でレビュー済み
ハードボイルドの古典的名作。あるいは、ハードボイルドを世に知らしめた
記念碑的作品などと、表現は別にして不動の格付け・位置づけを与えられた作品。
ただし、読後感は「ハードボイルドって、本当に面白いの?」と、
自問させられました。
このような事を書くと怒られそうですが、突っ込んで云うと「ダシール・ハメットの
小説は本当に面白いと思う?」という事。
「赤い収穫(血の収穫)」は、訳の違いを新潮文庫・ハヤカワ文庫・創元推理文庫で
比較しながら読みましたが、確かに面白かったです。
ダシール・ハメットが、従来の謎解きを軸とする推理小説とは全く違う、主人公の行動や
視点を簡潔に描くスタイル=ハードボイルドを創作したことの評価と、物語・小説としての
「マルタの鷹」の評価は別物であると思いました。
記念碑的作品などと、表現は別にして不動の格付け・位置づけを与えられた作品。
ただし、読後感は「ハードボイルドって、本当に面白いの?」と、
自問させられました。
このような事を書くと怒られそうですが、突っ込んで云うと「ダシール・ハメットの
小説は本当に面白いと思う?」という事。
「赤い収穫(血の収穫)」は、訳の違いを新潮文庫・ハヤカワ文庫・創元推理文庫で
比較しながら読みましたが、確かに面白かったです。
ダシール・ハメットが、従来の謎解きを軸とする推理小説とは全く違う、主人公の行動や
視点を簡潔に描くスタイル=ハードボイルドを創作したことの評価と、物語・小説としての
「マルタの鷹」の評価は別物であると思いました。
2006年9月13日に日本でレビュー済み
ハードボイルドといえば、ハメットかチャンドラー。
ハメットの最高傑作といわれる本書を読んで驚くのは、とにかく登場人物がなにを考えているのか、まったくと言っていいほどわからないことである。
誰かが語った言葉が嘘なのか本当なのか、目の前で行われている行為が演技なのか本気なのか、比喩表現や修飾語ですら、それを読者に判別させてくれない。
主人公やヒロインはいったい何を考えているのか?
誰が主人公をハメたのか?ハメようとしているのか?
ハメットは、作品の結末ですら、絶対的な真実を提示してくれない。
だからこそ、何度でも読める。奥深い味わいがある。
チャンドラーがウェットなハードボイルドなら、ハメットはドライなハードボイルドだ。
両者の作品を読み比べてみるのも、また楽しい。
ハメットの最高傑作といわれる本書を読んで驚くのは、とにかく登場人物がなにを考えているのか、まったくと言っていいほどわからないことである。
誰かが語った言葉が嘘なのか本当なのか、目の前で行われている行為が演技なのか本気なのか、比喩表現や修飾語ですら、それを読者に判別させてくれない。
主人公やヒロインはいったい何を考えているのか?
誰が主人公をハメたのか?ハメようとしているのか?
ハメットは、作品の結末ですら、絶対的な真実を提示してくれない。
だからこそ、何度でも読める。奥深い味わいがある。
チャンドラーがウェットなハードボイルドなら、ハメットはドライなハードボイルドだ。
両者の作品を読み比べてみるのも、また楽しい。
2010年3月3日に日本でレビュー済み
本書は大衆向けのパルプマガジン『ブラック・マスク』に1929年から連載され、1930年に単行本化された、“ハードボイルドの創始者”ダシール・ハメットの代表作である。やや固さが残り、残忍な殺人がてんこ盛りだったデビュー長編『血の(赤い)収穫』に比べると、本書は荒っぽくて俗っぽいながらも、ずいぶんこなれており、三人称で叙述される主人公の行動もスマートであるように思われる。
私立探偵サムがその事件を引き受けるやいなや、たちまち2件の殺人が発生する。発端となった謎の女、そのあとを追って地中海から来た男、ギャング一味の暗躍・・・その昔マルタ島の騎士団がスペイン皇帝に献上した純金の「鷹の像」をめぐる血みどろの争奪戦。
お宝をめぐる熾烈な駆け引きの要素も併せ持つ本書は、徹底して心理描写と説明を排した簡潔な文体で構成され、登場人物が今何を考えているのか、どうしてそうするのかを地の文で明かされない。一癖も二癖もある登場人物たちともあいまって、やや読者を突き放したつくりになっている。本格ミステリーの読者に、大きなカルチャーショックを与えた。
「ミステリーの歴史を通じて、最高の地位を要求できる傑作」と評される不朽の古典的正統派ハードボイルドの名作である。
本書でハメットは、行動によって始まり、行動によって語る、タフで、クールで、非情な私立探偵像を確立した。
そして、アメリカのこの正統派ハードボイルド私立探偵の系譜は、レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウ、続いてロス・マクドナルドのリュウ・アーチャーへと受け継がれてゆく。
私立探偵サムがその事件を引き受けるやいなや、たちまち2件の殺人が発生する。発端となった謎の女、そのあとを追って地中海から来た男、ギャング一味の暗躍・・・その昔マルタ島の騎士団がスペイン皇帝に献上した純金の「鷹の像」をめぐる血みどろの争奪戦。
お宝をめぐる熾烈な駆け引きの要素も併せ持つ本書は、徹底して心理描写と説明を排した簡潔な文体で構成され、登場人物が今何を考えているのか、どうしてそうするのかを地の文で明かされない。一癖も二癖もある登場人物たちともあいまって、やや読者を突き放したつくりになっている。本格ミステリーの読者に、大きなカルチャーショックを与えた。
「ミステリーの歴史を通じて、最高の地位を要求できる傑作」と評される不朽の古典的正統派ハードボイルドの名作である。
本書でハメットは、行動によって始まり、行動によって語る、タフで、クールで、非情な私立探偵像を確立した。
そして、アメリカのこの正統派ハードボイルド私立探偵の系譜は、レイモンド・チャンドラーのフィリップ・マーロウ、続いてロス・マクドナルドのリュウ・アーチャーへと受け継がれてゆく。
2006年10月20日に日本でレビュー済み
良かったです。ラストも申し分ない出来です。傑作です。発表されたのが1930年。今から約80年前です。でこの出来栄え。奇跡的です。全く古さを感じさせないストーリー、登場人物達の狡賢さ、またスペイドの人物像、現代の物語でも完全に通用します。ハメット-チャンドラー−マクドナルドと連なるハードボイルドの系図のスタートラインに立つ作品。この大きな流れの源流として燦然と輝いております
2006年8月27日に日本でレビュー済み
ダシール・ハメットの傑作.黄金の鷹像めぐる緊張感のある争奪戦で,登場人物の思惑,嘘,駆け引きが行き交い,徐々に全体像が見えてくる展開.癖のあるユニークな登場人物の立ち回りとその描写がまたすばらしい.ハードボイルド作品の金字塔.
2002年4月15日に日本でレビュー済み
一癖も二癖もある男女の黄金の鷹をめぐる虚々実々のかけひき、意外な結末。読者は主人公のスペイドでさえも法の側なのか、それとも欲望に忠実なだけなのか判断できず、振り回されることになる。彼の言葉は本心から出たものなのか、相手を欺くためなのか。
筋立てはシンプル。しかし読み始めると一気に引き込まれてしまうのはそのリアリティーと、言い古されたことだが心情描写を一切排したハードボイルドスタイルの文体のため。同時代のいわゆる本格ミステリーはもはや「古典文学」だが、ハメットの作品は現代のグループに入れるべきだろう。というよりハメット以降が現代の作品というほうが正確かな。
ちなみに「マルタの鷹」は多くの訳があり、それぞれ印象がちがうので読み比べるのも面白いかもしれませんね。
筋立てはシンプル。しかし読み始めると一気に引き込まれてしまうのはそのリアリティーと、言い古されたことだが心情描写を一切排したハードボイルドスタイルの文体のため。同時代のいわゆる本格ミステリーはもはや「古典文学」だが、ハメットの作品は現代のグループに入れるべきだろう。というよりハメット以降が現代の作品というほうが正確かな。
ちなみに「マルタの鷹」は多くの訳があり、それぞれ印象がちがうので読み比べるのも面白いかもしれませんね。