今まで無かった体裁のまとめ本です。特に、神州丸の記述が秀逸で、また、このタイプの強襲揚陸艦の祖先が
日本の艦船(陸軍のフネですが技術は海軍)にあることが納得できます。
記述の良いところは、まず、各艦船の外観や仕様をCGで列挙した後に、当該艦船が生まれた、または発展して
きた経緯を、上海事変の時点に遡って歴史的に記述し、また、神州丸のあまり知られてこなかった内部構造や
構想経緯、戦史や、後部大発進水孔のハッチが開いて発進の瞬間の写真等、非常に貴重な資料映像が多数載って
いることです。
また、揚陸艇の護衛に使われた装甲艇や高速艇甲の詳細な説明等も、海人社系の資料ではあまり詳しく知られて
こなかった詳細が載っており、近年の発掘資料も含めて、龍城丸(神州丸)のかの有名な【味方撃ち】で撃沈
された経緯やその時の写真等も貴重です。マニアには逸品と思います。和製シュトリヒと言われる三式連絡機
の部隊秘話や運用、良く資料に出てくるカ号オートジャイロは試験されただけで実戦運用されていなかった、等、
今までの誤解を解くような記述もあって、一次資料のコピーも豊富で見逃せません。
また、コアなファンには堪らないのは、陸軍の用船の旗琉のルールまで載っていること。海軍旗は将旗等も
ちょっとしたマニアなら周知ですが、陸式の旗、というのは今まであまり資料を見たことがありませんでした。
できれば、特二式内火艇等の水陸両用戦車まで網羅されているとよかったのですが、こちらは戦車の資料として
多く紹介されてはいます。
【追記】待望の続巻が出ました。読み応え満点です。
日本陸軍の船艇: 上陸用、輸送用、護衛用、攻撃用各船艇から特殊船まで

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日本陸軍の航空母艦: 舟艇母船から護衛空母まで ペーパーバック – 2011/5/26
奥本 剛
(著)
「事実は小説より奇なり」。
日本陸軍は戦前に建造した航空機搭載舟艇母船を独自に発展させ、ついに航空母艦を造ってしまった。
これがいわゆる陸軍空母です。
計画された当初の主な目的は上陸部隊の航空支援でしたが、やがて大東亜戦争が始まり敵潜水艦による商船被害が増え始めると、船団護衛用の航空母艦を陸軍独自で保有する考えが浮上してきました。
本書は日本陸軍がこうして計画し、建造した航空機搭載舟艇母船「神州丸」と同じく航空機搭載丙型舟艇母船「あきつ丸」、
戦時標準型M丙型船「熊野丸」、特2TL型油槽船兼護衛空母「山汐丸」と日本海軍の特1TL型油槽船兼護衛空母「しまね丸」を紹介するものです。
公式資料が残されていない「あきつ丸」搭載の飛行部隊「独立飛行第1中隊」については、生存隊員への聞き取り調査でその全貌を再現。
また残された資料と独自の調査に基づいて著者自身が製図した船体図面はこれまでの文献には見られないものです。
世界に類を見ない”日本陸軍の航空母艦”をビジュアル的に紹介する1冊です。
日本陸軍は戦前に建造した航空機搭載舟艇母船を独自に発展させ、ついに航空母艦を造ってしまった。
これがいわゆる陸軍空母です。
計画された当初の主な目的は上陸部隊の航空支援でしたが、やがて大東亜戦争が始まり敵潜水艦による商船被害が増え始めると、船団護衛用の航空母艦を陸軍独自で保有する考えが浮上してきました。
本書は日本陸軍がこうして計画し、建造した航空機搭載舟艇母船「神州丸」と同じく航空機搭載丙型舟艇母船「あきつ丸」、
戦時標準型M丙型船「熊野丸」、特2TL型油槽船兼護衛空母「山汐丸」と日本海軍の特1TL型油槽船兼護衛空母「しまね丸」を紹介するものです。
公式資料が残されていない「あきつ丸」搭載の飛行部隊「独立飛行第1中隊」については、生存隊員への聞き取り調査でその全貌を再現。
また残された資料と独自の調査に基づいて著者自身が製図した船体図面はこれまでの文献には見られないものです。
世界に類を見ない”日本陸軍の航空母艦”をビジュアル的に紹介する1冊です。
- 本の長さ128ページ
- 言語日本語
- 出版社大日本絵画
- 発売日2011/5/26
- 寸法21.1 x 1.1 x 30 cm
- ISBN-104499230527
- ISBN-13978-4499230520
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登録情報
- 出版社 : 大日本絵画 (2011/5/26)
- 発売日 : 2011/5/26
- 言語 : 日本語
- ペーパーバック : 128ページ
- ISBN-10 : 4499230527
- ISBN-13 : 978-4499230520
- 寸法 : 21.1 x 1.1 x 30 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 870,565位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2013年9月6日に日本でレビュー済み
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2014年11月10日に日本でレビュー済み
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側面図や平面図も詳しくて、図面ではイメージし難いが、多方面からのカラーイラストもあり、もう離せません。今度はスケールモデル作成に挑戦しようと思い込んでしまっています。それは、現代でいう空母型強襲揚陸艦に当たる日本陸軍の『あきつ丸』やドッグ型揚陸艦に相当する『神州丸』!!
雑誌『丸スペシャル日本の空母Ⅱ』(かれこれ34年も以前の発行)で、を持っていたことを知り、驚いた記憶があった。この年齢になっても、何かの折りに「あの艦を詳しく知りたい」と思い続けていた。そこでネットで偶然に、この本にヒットとして、間髪入れずに注文してしまって、大成功。もっと早くこの本に出合えればよかった。
雑誌『丸スペシャル日本の空母Ⅱ』(かれこれ34年も以前の発行)で、を持っていたことを知り、驚いた記憶があった。この年齢になっても、何かの折りに「あの艦を詳しく知りたい」と思い続けていた。そこでネットで偶然に、この本にヒットとして、間髪入れずに注文してしまって、大成功。もっと早くこの本に出合えればよかった。
2013年2月21日に日本でレビュー済み
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現代日本の大手メーカーや国際商社が自動車運搬船やLNGタンカーの運用に長じているのは、戦時中の経験に由来しているに他ならない。使って失敗を重ねた者だけが成功を得ることができるのだ。
2011年7月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「陸軍の空母」といふ主題は、世間一般に廣く讀まれる類の書籍では無いが、類書が今後發刊される事も先ずあるまい。一昔前ならば同人誌等で細細と好事家間に流布するのが関の山だつた事を思へば隔世の感がある。大東亞戰爭が「出來事」から「歴史」になるには、後何世代かを要するだらうが今、取材をしておかねば、本文中にある搭乘員への取材は不可能であつただらう。
「陸軍の空母」が開發される經緯のみならず、ほぼ同時期に海軍が模倣的に建造した油槽船空母「しまね丸」もその最期迄記載されてゐるので、「陸軍厭ひ」の日本海軍ファンも必見である。
艦船愛好家、模型愛好家が中心になるだらうが、模型製作に役立ちさうな圖面も多く掲載されてゐる點を附記しておく。
「陸軍の空母」が開發される經緯のみならず、ほぼ同時期に海軍が模倣的に建造した油槽船空母「しまね丸」もその最期迄記載されてゐるので、「陸軍厭ひ」の日本海軍ファンも必見である。
艦船愛好家、模型愛好家が中心になるだらうが、模型製作に役立ちさうな圖面も多く掲載されてゐる點を附記しておく。