全く使い道がないとはいいませんが
筆者が１９４５年生まれということもあり精神医学黎明期時代の産物という感じは否めません
書かれている理論やアプローチにはそれなりの妥当性もあるものもあるのですが
筆者の強いバイアスがかかっていることを強く感じさせられます
中には現代主流となっているアプローチとかけ離れているものも多く
現代の書籍を一冊手にとり、幅広い視野で捉えることオススメします
この書籍だけで現代の精神医学および心理学、社会福祉、ソーシャルワーカーなどを判断することは避けるべきだと思います
出版されたのが１９９６年なので私がこの書籍を現代の視点から批評することは
厳密にはフェアではありませんが、当時の視点からみても注意が必要であった本の一つだったのではないかと思うほど
内容は専門家が書いたものとしてはよくありません（新書より少し良いというレベルです）
現代何かしらの精神的問題、社会的問題を抱えて苦しんでいる人にはお勧めしません
おそらく過度に真面目に捉えて落ち込むことでしょう
そして、そのような問題を抱えた当事者の親族の方はどうか冷静な視点で読むことをお願いしたいです
すべての薬がある種の毒であるように、使う成分に慎重になることに超したことはありません
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