物事の本質を見抜く力の必要性をご教示いただいた。
正しい歴史の読み方をしなければならないことを痛感した。

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アメリカはどれほどひどい国か (Voice select) 新書 – 2009/5/1
日下 公人 高山 正之
(著)
勝海舟から米国の話を聞いた横井小南は「尭舜の国」と形容し、
内村鑑三は米国人を「気高く、純粋で正義に満ちた」と賛美した。
しかしその一方で、日本人は国家の悪意も見逃さなかった。
スウェーデンの植物学者ツュンベリは、奴隷を酷使するオランダ人を
日本人が心から侮蔑していたと、驚きをもって記している。
副島種臣は、ペルーの奴隷船を拿捕し、国際裁判も辞さなかった。
東郷平八郎はハワイ王朝を陵辱する米国を許さず、巡洋艦「浪速」でホノルルに乗り込んだ。
ために米国はハワイの併合を五年も遅らさざるを得なかった。
米国の長所を見て、それを賞賛し、見習おうという素直さはいい。
しかし、昔の日本人が持っていた素朴で迷いない批評眼も大事にしなければならない。
いまの複雑な国際社会の中にあって、副島種臣や東郷平八郎に通ずる
透明な目線を持つ日下公人先生と、かの大国の性根について、
とことん語ってみた。(高山正之「まえがき」より)
内村鑑三は米国人を「気高く、純粋で正義に満ちた」と賛美した。
しかしその一方で、日本人は国家の悪意も見逃さなかった。
スウェーデンの植物学者ツュンベリは、奴隷を酷使するオランダ人を
日本人が心から侮蔑していたと、驚きをもって記している。
副島種臣は、ペルーの奴隷船を拿捕し、国際裁判も辞さなかった。
東郷平八郎はハワイ王朝を陵辱する米国を許さず、巡洋艦「浪速」でホノルルに乗り込んだ。
ために米国はハワイの併合を五年も遅らさざるを得なかった。
米国の長所を見て、それを賞賛し、見習おうという素直さはいい。
しかし、昔の日本人が持っていた素朴で迷いない批評眼も大事にしなければならない。
いまの複雑な国際社会の中にあって、副島種臣や東郷平八郎に通ずる
透明な目線を持つ日下公人先生と、かの大国の性根について、
とことん語ってみた。(高山正之「まえがき」より)
- 本の長さ169ページ
- 言語日本語
- 出版社PHP研究所
- 発売日2009/5/1
- ISBN-104569707386
- ISBN-13978-4569707389
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登録情報
- 出版社 : PHP研究所 (2009/5/1)
- 発売日 : 2009/5/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 169ページ
- ISBN-10 : 4569707386
- ISBN-13 : 978-4569707389
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,191,814位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 73,719位新書
- - 130,424位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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イメージ付きのレビュー

5 星
白人の歴史
10年くらい前に読みました。日下さんを知って興味を持ったので、0本屋で見つけました。米国というか世界史の話にもなりますが、やっぱり白人の歴史はえぐいものがありますね。日本も良い子にしているだけではやられたい放題。危機感を気づかせてくれた一冊でした。
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-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年3月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は2009年、サブプライム後の出版であり、これまでにいたる主だった日本企業の米国進出によって被った損失の裏話が書かれている。
読者がこの本を読んだ2017年2月現在、日本の電気大手が米国W社の買収損益で窮地に立っている。
政府も企業も何度同じ過ちを繰り返せば気が済むのだろう、と全くあきれてしまう。
企業の中にあってもChecks and Balancesは大切であり、武士道を失った縦割り社会の悪い所が見える形で損失として結実している。
企業や行政の関係者が誰一人責任をとらず、一般の社員やその家族が失業する形でそのしわ寄せを被る。
読者がこの本を読んだ2017年2月現在、日本の電気大手が米国W社の買収損益で窮地に立っている。
政府も企業も何度同じ過ちを繰り返せば気が済むのだろう、と全くあきれてしまう。
企業の中にあってもChecks and Balancesは大切であり、武士道を失った縦割り社会の悪い所が見える形で損失として結実している。
企業や行政の関係者が誰一人責任をとらず、一般の社員やその家族が失業する形でそのしわ寄せを被る。
2015年12月1日に日本でレビュー済み
*
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日下「アメリカ人は最初、インディアンも奴隷にしようとしていた。ところが、インディアンはプライドが高くて白人のためには働かず、むしろ死ぬ。仲間に対しては義理堅く、友人が捕まれば必ず助けに行きました。だから奴隷の身分に閉じ込めることができず、殺すことになった。白人の世界戦略に対抗して、けっして奴隷にならなかったのはアメリカのインディアンと日本人だけだ、という歴史解説があります。」
、
(本書59~60ページ)
-----------------------
本書は、日下公人(くさかきみんど)氏と高山正之(たかやままさゆき)氏が2009年(平成21年)の月刊Voice誌上で行なった対談に書きおろしの文章を加えた物である。題名が、その内容を見事に要約して居るが、一口で要約すれば、アメリカと中国は、歴史的に見ると、或る一点で共通した歴史を持つと言ふ事である。
その共通した歴史とは、奴隷経済である。
即ち、中国は長い歴史を持つ国であり、アメリカは、それに比べてずっと短い歴史しか持たない国であるが、両国は、共に、奴隷制を基盤にして経済を維持して来た歴史を持って居る点では、非常に良く似ており、20世紀においても、形を変えた奴隷経済を続けて来たと言ふのが、日下・高山両氏が指摘する米中両国の歴史的共通性だと言ふ事である。
だから、米中両国は接近するのであり、相互依存の方向に傾くのだが、その故に、米中両国は、共倒れに成る可能性が高い、と言ふのが、本書における両氏の予言である。その事は、例えば、本書における高山氏の次の発言に見る事が出来る。
---------------------
高山「日下さんがおっしゃったことに加えて、アメリカと中国のもう一つの共通点は、本質がともに『奴隷経済』だということです。国家の本質を知るには、国の成り立ちを見れば一目瞭然です。中国の歴史を見ると、人民は奴隷に等しい扱いで、戦乱時には真っ先に殺戮(さつりく)と略奪の対象になりました。現在も、中国の民衆は共産党の一党独裁を支えるために汗水垂らして働き、いっさいの反抗は許されない。中国で自由経済などというのは、まがいものでしかありません。毛沢東時代のように労働者や農民を土地に縛りつけてこき使い、死ねば田畑に埋め、肥料の代わりにするという『奴隷工場』が中国経済の原動力です。同様に、アメリカ史を読んでいて驚くのは、メイフラワー号がアメリカに着く前年の1619年に、すでに『奴隷市場』ができていたことです。アメリカの奴隷解放宣言は1863年ですから、1619年から数えると、じつに244年ものあいだ、奴隷売買を続けたことになります。」
(本書21ページ)
-----------------------
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高山「現在、中国はアメリカのために『奴隷工場』を貸すかたちになっています。しかし今後、共産党政権が揺らぐとしたら、中国も『奴隷解放宣言』を迎えることになる。そのとき、中国経済もアメリカ経済も共倒れになる可能性があります。(中略)奴隷扱いしてきた労働者にそれなりに賃金を払う必要が生じると、中国は南北戦争当時のアメリカに近づくでしょう。」
、
(本書33ページ)
-------------------------
なるほど、そう言ふ事だったのか、と言ふのが、本書を読んでの私の読後感である。米中両国と関はって行く中で、両国の正体が、こうした奴隷経済国家である事を私達日本人は、肝に銘じておくべきだろう。
日下氏の次の発言も示唆に富んだ発言である。
----------------------
日下「日本の先行きを考えるうえで、これから中国経済がどのように推移するかは『見物(みもの)』だと思います。それを見るポイントは、じつはアメリカにある。まず概括的なことを言うと、中国とアメリカには共通点がいっぱいあって、第一に『プライドがない国』ということが共通しています。プライドがない国は、歴史がない国や、王朝の交代期に過去を否定する国で、そういう国の人はアイデンティティや誇りを持てない。誇りや自信のない人は、建設・発展・未来・進歩など将来を言い、見栄を張って大きなスローガンを掲げます。アメリカのスローガンは『自由と民主主義と人権』で、中国は『社会主義と一党独裁』でした。そのスローガンの裏側は、『自信と根拠のなさ』であって、スローガンをアイデンティティにするのは、歴史のなかに誇るべきものがないからです。アメリカ人や中国人が口がうまいというのも、アイデンティティのない証拠です。力がない人間が商売や競争に勝つには、相手を騙(だま)すしかない。だから、嘘(うそ)をつく技術も、世界最高に発達しています。すぐばれる嘘を平気でつくし、サブプライムローンのように、一見ばれそうにない高級な嘘もつくる(笑)。そして、相手には『自己責任』と言う。」
(本書14~16ページ))
------------------------
本書を若い日本人に推薦する。
(西岡昌紀・内科医/水木しげる氏の冥福を祈りつつ)
*
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日下「アメリカ人は最初、インディアンも奴隷にしようとしていた。ところが、インディアンはプライドが高くて白人のためには働かず、むしろ死ぬ。仲間に対しては義理堅く、友人が捕まれば必ず助けに行きました。だから奴隷の身分に閉じ込めることができず、殺すことになった。白人の世界戦略に対抗して、けっして奴隷にならなかったのはアメリカのインディアンと日本人だけだ、という歴史解説があります。」
、
(本書59~60ページ)
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本書は、日下公人(くさかきみんど)氏と高山正之(たかやままさゆき)氏が2009年(平成21年)の月刊Voice誌上で行なった対談に書きおろしの文章を加えた物である。題名が、その内容を見事に要約して居るが、一口で要約すれば、アメリカと中国は、歴史的に見ると、或る一点で共通した歴史を持つと言ふ事である。
その共通した歴史とは、奴隷経済である。
即ち、中国は長い歴史を持つ国であり、アメリカは、それに比べてずっと短い歴史しか持たない国であるが、両国は、共に、奴隷制を基盤にして経済を維持して来た歴史を持って居る点では、非常に良く似ており、20世紀においても、形を変えた奴隷経済を続けて来たと言ふのが、日下・高山両氏が指摘する米中両国の歴史的共通性だと言ふ事である。
だから、米中両国は接近するのであり、相互依存の方向に傾くのだが、その故に、米中両国は、共倒れに成る可能性が高い、と言ふのが、本書における両氏の予言である。その事は、例えば、本書における高山氏の次の発言に見る事が出来る。
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高山「日下さんがおっしゃったことに加えて、アメリカと中国のもう一つの共通点は、本質がともに『奴隷経済』だということです。国家の本質を知るには、国の成り立ちを見れば一目瞭然です。中国の歴史を見ると、人民は奴隷に等しい扱いで、戦乱時には真っ先に殺戮(さつりく)と略奪の対象になりました。現在も、中国の民衆は共産党の一党独裁を支えるために汗水垂らして働き、いっさいの反抗は許されない。中国で自由経済などというのは、まがいものでしかありません。毛沢東時代のように労働者や農民を土地に縛りつけてこき使い、死ねば田畑に埋め、肥料の代わりにするという『奴隷工場』が中国経済の原動力です。同様に、アメリカ史を読んでいて驚くのは、メイフラワー号がアメリカに着く前年の1619年に、すでに『奴隷市場』ができていたことです。アメリカの奴隷解放宣言は1863年ですから、1619年から数えると、じつに244年ものあいだ、奴隷売買を続けたことになります。」
(本書21ページ)
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高山「現在、中国はアメリカのために『奴隷工場』を貸すかたちになっています。しかし今後、共産党政権が揺らぐとしたら、中国も『奴隷解放宣言』を迎えることになる。そのとき、中国経済もアメリカ経済も共倒れになる可能性があります。(中略)奴隷扱いしてきた労働者にそれなりに賃金を払う必要が生じると、中国は南北戦争当時のアメリカに近づくでしょう。」
、
(本書33ページ)
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なるほど、そう言ふ事だったのか、と言ふのが、本書を読んでの私の読後感である。米中両国と関はって行く中で、両国の正体が、こうした奴隷経済国家である事を私達日本人は、肝に銘じておくべきだろう。
日下氏の次の発言も示唆に富んだ発言である。
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日下「日本の先行きを考えるうえで、これから中国経済がどのように推移するかは『見物(みもの)』だと思います。それを見るポイントは、じつはアメリカにある。まず概括的なことを言うと、中国とアメリカには共通点がいっぱいあって、第一に『プライドがない国』ということが共通しています。プライドがない国は、歴史がない国や、王朝の交代期に過去を否定する国で、そういう国の人はアイデンティティや誇りを持てない。誇りや自信のない人は、建設・発展・未来・進歩など将来を言い、見栄を張って大きなスローガンを掲げます。アメリカのスローガンは『自由と民主主義と人権』で、中国は『社会主義と一党独裁』でした。そのスローガンの裏側は、『自信と根拠のなさ』であって、スローガンをアイデンティティにするのは、歴史のなかに誇るべきものがないからです。アメリカ人や中国人が口がうまいというのも、アイデンティティのない証拠です。力がない人間が商売や競争に勝つには、相手を騙(だま)すしかない。だから、嘘(うそ)をつく技術も、世界最高に発達しています。すぐばれる嘘を平気でつくし、サブプライムローンのように、一見ばれそうにない高級な嘘もつくる(笑)。そして、相手には『自己責任』と言う。」
(本書14~16ページ))
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本書を若い日本人に推薦する。
(西岡昌紀・内科医/水木しげる氏の冥福を祈りつつ)
*
2015年3月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
商品は、大変綺麗で新品同様状態でした。
本の内容は、なるほどなるほどと、うなずけ。
納得できる話が満載です。
お勧め!
本の内容は、なるほどなるほどと、うなずけ。
納得できる話が満載です。
お勧め!
2010年2月6日に日本でレビュー済み
恥ずかしいくらいの「米中毀損、日本ヨイショ」論である。さすが、PHP。
本書内のレイアウトも、著者たちをヨイショしすぎて、「何だかなあ」である。
しかし、そのことを割り引いて、著者たちの思想から距離を取れば、豆知識集とは有効だろう。
ところで、「何事もバランスの問題であって、今の自信を失くした日本には、これぐらいのヨイショもいいのだ」
という反論もあろうが、
優等生的には、「他者毀損とセットになった自信回復に意味はなく、
自生的な自信回復こそ大切」ということになろう。
日本人が日本のナショナリストになるのは、たまたま日本人に生まれたからにすぎない。
(もちろん、日本人でも自国ナショナリストにならなかったり、
外国人でも日本ナショナリストになったりする事例はあるが)
では、この「たまたま」性って、
論理的・倫理的に非難できるかというと、
そんなことはない。
たまたま日本人に生まれついた人が、日本をヨイショするのは、
自然な感情だろう(とりあえず、近代国家・国民論は置いといてね)。
そうすると、ナショナリズムの何が問題だろう。
「程度の問題で、他者毀損が激しくならなければ良い」という穏当な落とし所で良いのか。
……本書を読みながら、そんなことをつらつら考えました。
もちろん、結論は出ていません。
(というか、こういう抽象的な問いには、分かりやすい答えはありません。)
上記の「穏当な落とし所」有りの立場ならば、
本書に「国内向けのガス抜き」以上の、存在意義が見い出されるのではないでしょうか。
(世論の多数を引っ張らない故に)
補足
上記を読み返して、いかにも持って回った言い方なので、書き足します。
ノンポリの読者にとっては、こういう「日本ヨイショ」本の評価は、「バッカでぇ」でしょう。
しかし、著者らが「日本、大大大大大好き」と「大」を増やす程、
「著者らが、日本を大好きなのはたまたま日本人であるからで、
もし、彼らがアメリカ人に生まれたら、やっぱり同じ論調で、
『アメリカ大大大大大好き』本を書くんだろうな」と直感的に思ったのが起点です。
そして、「この「たまたま」性って、非難や否定って、できないじゃない?」とも思いました。
「郷土愛を国家愛や国家帰属意識に、自然な感情のように変換させる権力装置の悪意」を指摘しても、
そういう悪意から無縁で生きることは不可能でしょう。
「「国内向けのガス抜き」以上の、存在意義」とは、国民の自然な感情の発露です。
一部の愛国者だけではなく、
ある人には、自己の思考構成要素内における3%の愛国心、
ある人には30%の愛国心
ある人には300%の愛国心
というように、濃度は違っても、日本人それぞれに沈殿している愛国心に訴えている以上、
単に「バッカでぇ」と切り捨てるではなく(類書多数あるしね)、
一度相手の土俵に立たないと、有効な反論できない……ような気がするのです。
本書内のレイアウトも、著者たちをヨイショしすぎて、「何だかなあ」である。
しかし、そのことを割り引いて、著者たちの思想から距離を取れば、豆知識集とは有効だろう。
ところで、「何事もバランスの問題であって、今の自信を失くした日本には、これぐらいのヨイショもいいのだ」
という反論もあろうが、
優等生的には、「他者毀損とセットになった自信回復に意味はなく、
自生的な自信回復こそ大切」ということになろう。
日本人が日本のナショナリストになるのは、たまたま日本人に生まれたからにすぎない。
(もちろん、日本人でも自国ナショナリストにならなかったり、
外国人でも日本ナショナリストになったりする事例はあるが)
では、この「たまたま」性って、
論理的・倫理的に非難できるかというと、
そんなことはない。
たまたま日本人に生まれついた人が、日本をヨイショするのは、
自然な感情だろう(とりあえず、近代国家・国民論は置いといてね)。
そうすると、ナショナリズムの何が問題だろう。
「程度の問題で、他者毀損が激しくならなければ良い」という穏当な落とし所で良いのか。
……本書を読みながら、そんなことをつらつら考えました。
もちろん、結論は出ていません。
(というか、こういう抽象的な問いには、分かりやすい答えはありません。)
上記の「穏当な落とし所」有りの立場ならば、
本書に「国内向けのガス抜き」以上の、存在意義が見い出されるのではないでしょうか。
(世論の多数を引っ張らない故に)
補足
上記を読み返して、いかにも持って回った言い方なので、書き足します。
ノンポリの読者にとっては、こういう「日本ヨイショ」本の評価は、「バッカでぇ」でしょう。
しかし、著者らが「日本、大大大大大好き」と「大」を増やす程、
「著者らが、日本を大好きなのはたまたま日本人であるからで、
もし、彼らがアメリカ人に生まれたら、やっぱり同じ論調で、
『アメリカ大大大大大好き』本を書くんだろうな」と直感的に思ったのが起点です。
そして、「この「たまたま」性って、非難や否定って、できないじゃない?」とも思いました。
「郷土愛を国家愛や国家帰属意識に、自然な感情のように変換させる権力装置の悪意」を指摘しても、
そういう悪意から無縁で生きることは不可能でしょう。
「「国内向けのガス抜き」以上の、存在意義」とは、国民の自然な感情の発露です。
一部の愛国者だけではなく、
ある人には、自己の思考構成要素内における3%の愛国心、
ある人には30%の愛国心
ある人には300%の愛国心
というように、濃度は違っても、日本人それぞれに沈殿している愛国心に訴えている以上、
単に「バッカでぇ」と切り捨てるではなく(類書多数あるしね)、
一度相手の土俵に立たないと、有効な反論できない……ような気がするのです。
2014年6月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
米軍基地がけっしてアメリカの思いやりで巨額の費用をかけて日本国内に置かれているのではないことを
あらためて思い出せます。日本を護って日本を戦場にするのは、かつての日本にとっての朝鮮・満州といった
対立国家との緩衝地帯の意味合いがあります。
その一方で、日本自体が一国で国防できるだけの強力な軍備を持たせない、という意味合いもあります。
戦後このかたアメリカをありがたがることがすっかり定着していますが、経済戦争の尖兵たる外資系の社員のかたには
ぜひ読んでいただきたい本のひとつです。
本書は対談形式で活字も大きく読みやすいサイズです。
(中古での購入でしたが、ラインマーカーがあちこちに引かれていて手にした書籍そのもにには残念感があります。)
あらためて思い出せます。日本を護って日本を戦場にするのは、かつての日本にとっての朝鮮・満州といった
対立国家との緩衝地帯の意味合いがあります。
その一方で、日本自体が一国で国防できるだけの強力な軍備を持たせない、という意味合いもあります。
戦後このかたアメリカをありがたがることがすっかり定着していますが、経済戦争の尖兵たる外資系の社員のかたには
ぜひ読んでいただきたい本のひとつです。
本書は対談形式で活字も大きく読みやすいサイズです。
(中古での購入でしたが、ラインマーカーがあちこちに引かれていて手にした書籍そのもにには残念感があります。)