児童虐待の真実に気付いた時の胸糞の悪さがずっと付き纏い「いやこれはさすがにハッピーエンドになるだろう」と思って読み進め、そしてラスト…。
ケッチャムはやっぱりケッチャムでした。
欲を言うなら連続殺人の方をもう少し掘り下げて欲しかったが、後味の悪さはやはり一級品。
オフシーズンのような残虐さは控えめだが、家族、親子(母子、父子)、児童虐待に焦点を当てた残酷な小説。

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オンリー・チャイルド (扶桑社ミステリー ケ 6-2) 文庫 – 1997/6/1
- 本の長さ398ページ
- 言語日本語
- 出版社扶桑社
- 発売日1997/6/1
- ISBN-104594022715
- ISBN-13978-4594022716
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登録情報
- 出版社 : 扶桑社 (1997/6/1)
- 発売日 : 1997/6/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 398ページ
- ISBN-10 : 4594022715
- ISBN-13 : 978-4594022716
- Amazon 売れ筋ランキング: - 343,643位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 98位扶桑社ミステリー
- - 2,086位ミステリー・サスペンス・ハードボイルド (本)
- - 2,994位英米文学研究
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
他のケッチャム作品より読みやすかったです。
暗くつながる因果なのに、なぜかストンと腑に落ちる不思議な感覚を味わいました。
暗くつながる因果なのに、なぜかストンと腑に落ちる不思議な感覚を味わいました。
2022年2月23日に日本でレビュー済み
連続殺人事件と絡めての解決だろう、本事件だけに絞ってもよかったのに、という私の浅はかな予想は見事に外れた。つくづく自分は凡人だと思い知らされる。
ありきたりにはならないエンディング。後味の悪さもさすがケッチャムだ。
読了直後は納得できず腹が立ったけど、時間を置くにつれて、これも現実かもと思えてくる。
警察も司法も頼りにならない、息子を何としてでも守るために、たったひとりででも、法に逆らってでも、立ち向かう母親の無償の愛。リディアの達成感には、驚きとともに確かにそうだろうと納得でき、本当に強い女性だと尊敬できる。
こういうものを描けるケッチャムは本当にすごい。…もう新作を読めないことがつくづく惜しまれる。
虐待されて育った子供はやはりその子供に虐待する、というのは定説のようになっている。
さらに、日本では折しも40代の女が子供を殺したことがニュースになっている。他にも3人の子供が不審死を遂げており、この子供が母親の暴力を訴えたときに児童相談所は問題視したのだが、家庭裁判所は証拠がないとして却下したとのこと。この判断が違っていればこの子の死亡は防げたはず。今後はこの点を掘り下げるべきだ。
本作を読みながら、同時にニュースを耳にしながら、普段は温厚そうに見受けられたというこの母親と、終始私はアーサー像が重なっていた。
ありきたりにはならないエンディング。後味の悪さもさすがケッチャムだ。
読了直後は納得できず腹が立ったけど、時間を置くにつれて、これも現実かもと思えてくる。
警察も司法も頼りにならない、息子を何としてでも守るために、たったひとりででも、法に逆らってでも、立ち向かう母親の無償の愛。リディアの達成感には、驚きとともに確かにそうだろうと納得でき、本当に強い女性だと尊敬できる。
こういうものを描けるケッチャムは本当にすごい。…もう新作を読めないことがつくづく惜しまれる。
虐待されて育った子供はやはりその子供に虐待する、というのは定説のようになっている。
さらに、日本では折しも40代の女が子供を殺したことがニュースになっている。他にも3人の子供が不審死を遂げており、この子供が母親の暴力を訴えたときに児童相談所は問題視したのだが、家庭裁判所は証拠がないとして却下したとのこと。この判断が違っていればこの子の死亡は防げたはず。今後はこの点を掘り下げるべきだ。
本作を読みながら、同時にニュースを耳にしながら、普段は温厚そうに見受けられたというこの母親と、終始私はアーサー像が重なっていた。
2014年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ストーリーはジャックケッチャムらしくて面白いが、誤字脱字が酷い。
意味不明な言葉の所為で読んでいてストレスになる。
意味不明な言葉の所為で読んでいてストレスになる。
2013年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
児童虐待を巡る父母の監護権争い物語として,司法の限界を極めて現実的に描いてます。ここまでリアルに描けるのは具体的な事件について相当取材を重ねたであろうことが伺えます。本書で一番残酷なのは「裁判官」あるいは「司法制度」そのものです。また,児童虐待の世代間連鎖がリアルに不気味に描かれています。父母いずれも自らの親からの虐待の被害者であり,子どもにもそれが受け継がれました。ラストシーンは,世代をまたぐ虐待の連鎖で締めくくられています。本書のクライマックスはケッチャムが,ストーンの口を借りて「幼児虐待は寄生虫と同じだ」と語るところにあります(330頁〜)。ただ「現実的」には,主人公リディには,もっとやり方があったろうに,と思わざるを得ない部分があります。リディに救いは無いのか,という感想散見されますが,彼女自身が「やりきった」こと,応援してくれる,理解してくれる人々がいることは,彼女にとって大きな救いと言えます。
もともとの原題が,stranglehold,となっていますが,これは「のど輪」「首絞め」「束縛」の意味です。アメリカでは,この言葉は夫の妻に対するドメスティックバイオレンス(子どもの目の前で行われる家庭内暴力)とほぼ同義です。
もともとの原題が,stranglehold,となっていますが,これは「のど輪」「首絞め」「束縛」の意味です。アメリカでは,この言葉は夫の妻に対するドメスティックバイオレンス(子どもの目の前で行われる家庭内暴力)とほぼ同義です。
2016年1月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
1円でした。ケッチャムにはまっているところだったので、
お得に買えてよかったです。中身もとてもきれいでした。
ありがとうございました。
お得に買えてよかったです。中身もとてもきれいでした。
ありがとうございました。
2009年6月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み終わった後の後味の悪さで言うと、
隣の家の少女を上回っているのではないかと思います。
「結局誰も救われないのではないのか。」
それが読みすすめるうちに読者にも薄々わかってくるのですが、
ケッチャムの「あの」ぐいぐい引っ張る読ませ方で、
ページをめくるのをやめさせてはくれません。
ケッチャムは読者に本当に上手に感情移入させることが出来ます。
そのため、もう一人のリディアとなった私たちが
これでもかと言うほどのどん底まで落とされます。
最高です。現実にある問題としては最低なのですが、作品の評価として・・・。
隣の家の少女を上回っているのではないかと思います。
「結局誰も救われないのではないのか。」
それが読みすすめるうちに読者にも薄々わかってくるのですが、
ケッチャムの「あの」ぐいぐい引っ張る読ませ方で、
ページをめくるのをやめさせてはくれません。
ケッチャムは読者に本当に上手に感情移入させることが出来ます。
そのため、もう一人のリディアとなった私たちが
これでもかと言うほどのどん底まで落とされます。
最高です。現実にある問題としては最低なのですが、作品の評価として・・・。
2017年11月19日に日本でレビュー済み
幼い子供の異常行動に悩む母親。その原因が地元の名士である夫の性的虐待であることに気づく...
ケッチャムお得意のアブない奴登場だが、本作品は児童虐待がテーマなので痛々しくなってしまう。単なるキワモノに終わっておらず物語として読ませてくれるのはさすだが、読んでいて気分はよろしくはない。
我が子を守りたい母親と偏執的な愛着を示す夫は、やがて法廷での闘争を繰り広げる。沸騰感たっぷりのの法廷シーンはなかなかのもので、ラストに向けての期待を煽ってくれる。
ケッチャム作品は間を置いて読むべきだね。疲労...
ケッチャムお得意のアブない奴登場だが、本作品は児童虐待がテーマなので痛々しくなってしまう。単なるキワモノに終わっておらず物語として読ませてくれるのはさすだが、読んでいて気分はよろしくはない。
我が子を守りたい母親と偏執的な愛着を示す夫は、やがて法廷での闘争を繰り広げる。沸騰感たっぷりのの法廷シーンはなかなかのもので、ラストに向けての期待を煽ってくれる。
ケッチャム作品は間を置いて読むべきだね。疲労...