「新自由主義」は、開放経済・規制緩和・小さな政府を標榜する。
そして、文化・伝統を嫌う。
ところが、「自由民主主義」は、言論による妥協を前提とするため母国語による国民文化意識による連帯なしに成立しない。
新自由主義とは、資本(ビジネスエリート)が一方的に有利となる仕組みである。それは、瞬間の利益の喰い逃げであり一切の社会的責任を負わない。税の逃避さえする。それは、エリートの反逆である。
しかし、それはリーマン・ショックにみられるように社会を非常に不安定にする。
奇妙なことに、米・欧(EU)・日本でも行政がそれを主導し、議会が牽制する形となっている。
これには、既視感がある。それは、金本位制であり失敗した。理念が勝っていたためである。
興味ある各論がある。
移民政策について。
西欧は、手を焼きドイツのメルケル首相は、多文化主義は失敗であったと認めた。それは、安易なアウトソーシングということであり結果的に社会的コストが高価となり文化的摩擦は引き返しが出来ない重いものとなった。
英語重視について。
創造性は、母国語によるものでペラペラ喋るのは唯の軽率である。
むしろ、新興諸国が母国語で高等教育を受けられる環境整備を支援すべきである。英語より文化である。経済に於いても国産化という事が経済の地肩を強健にする。
新自由主義について。
アメリカは、新自由主義者という経済学の既得権ができている。それ以外は学術書に載らない。政治家・官僚・ビジネスマン等判断する立場の質が落ちてきている。
また、政治資金の提供により富裕層が遣りたい放題の利益集団となって政策を左右している。
通貨システムについて。
基軸通貨であるドルは、アメリカ一強時代の終焉に伴い不安定となるが次の通貨が出てくる見込みもない。
ということは、グローバリズムが今のまま続くという保証はない。
そして、EUも中国も新興国も壊れていく中で、「アジアの成長を取り込む」、「グローバルマネーを呼び込む」というのはお笑いである。
鋭い警句がある。
オーウェルの「1984」は、ソ連的社会主義を描いた社会と考えられていたがアメリカ的新自由主義を描いたものと見る事が出来る。全体主義の悪夢である。前近代ではなく近代の現象である。日本に於いては、保守が新自由主義者となっておりそれは、左翼と同様の論理であり双生児と言える。中国が右傾化と批判しているが的外れでそれは、左傾化というのが正しい。
三者の鼎談であるが中身が濃い。
学者としての正論である。日本は、国際秩序構想を打ち出すべきだという提案がある。
明治の岩倉使節団は、欧米を二年に亘り調査したのであった。その報告書には感銘を受ける。
安倍総理は、瑞穂の国の資本主義からニューヨーク証券取引所でのBUy MAY ABENOMICSと変幻自在であるが少なくとも学者より狸である。TPPにしても同盟関係、地政学的等の政治的要素を考慮するのは自然であろう。
グローバリズムという薄っぺらな思想が数千年の日本語という文化を剥ぎ取るというのは幻想であろう。
EUは、その前の前の段階で躓いている
ただし、学者のこのような力強い発言は心強い。

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まともな日本再生会議:グローバリズムの虚妄を撃つ 単行本 – 2013/11/26
間違いだらけの「構造改革」と「成長戦略」はさっさとやめろ!
今こそナショナリズムを復権し、「まともな日本」を取り戻せ!
注目の若手論客3名による、極めて“まっとうな議論"。
今こそナショナリズムを復権し、「まともな日本」を取り戻せ!
注目の若手論客3名による、極めて“まっとうな議論"。
- 本の長さ228ページ
- 言語日本語
- 出版社アスペクト
- 発売日2013/11/26
- 寸法11 x 1.5 x 17.5 cm
- ISBN-104757222572
- ISBN-13978-4757222571
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商品の説明
著者について
中野剛志(なかの たけし)
1971年、神奈川県生まれ。評論家。東京大学教養学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)
に入省。エディンバラ大学より博士号取得(社会科学)。専門は経済ナショナリズム。2011~12年春
まで京都大学大学院工学研究科准教授。イギリス民族学会Nations and Nationalism Prize
受賞。著書に『反・自由貿易論』(新潮新書 2013年)、『保守とは何だろうか』
(NHK出版新書 2013年)など。
柴山桂太(しばやま けいた)
1974年、東京都生まれ。京都大学経済学部卒業、京都大学大学院人間環境学研究科博士後
期課程単位取得退学。現在、滋賀大学経済学部准教授。専門は、経済思想、現代社会論。
共編著書に『現代社会論のキーワード』(ナカニシヤ出版 2009年)、共著書に『グローバル
恐慌の真相』(集英社新書 2011年)、著書に『静かなる大恐慌』(集英社新書 2012年)がある。
施 光恒(せ てるひさ)
1971年、福岡県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。英国シェフィールド大学大学院政治学研
究科修士課程修了。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。現在は九州
大学大学院比較社会文化研究院准教授。専攻は政治哲学、政治理論。著書に『リベラリズム
の再生』(慶應義塾大学出版会 2003年)、共著に『TPP黒い条約』(中野剛志編 集英社新書
2013年)、『反動世代』(森健編 講談社 2013年)。
1971年、神奈川県生まれ。評論家。東京大学教養学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)
に入省。エディンバラ大学より博士号取得(社会科学)。専門は経済ナショナリズム。2011~12年春
まで京都大学大学院工学研究科准教授。イギリス民族学会Nations and Nationalism Prize
受賞。著書に『反・自由貿易論』(新潮新書 2013年)、『保守とは何だろうか』
(NHK出版新書 2013年)など。
柴山桂太(しばやま けいた)
1974年、東京都生まれ。京都大学経済学部卒業、京都大学大学院人間環境学研究科博士後
期課程単位取得退学。現在、滋賀大学経済学部准教授。専門は、経済思想、現代社会論。
共編著書に『現代社会論のキーワード』(ナカニシヤ出版 2009年)、共著書に『グローバル
恐慌の真相』(集英社新書 2011年)、著書に『静かなる大恐慌』(集英社新書 2012年)がある。
施 光恒(せ てるひさ)
1971年、福岡県生まれ。慶應義塾大学法学部卒。英国シェフィールド大学大学院政治学研
究科修士課程修了。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程修了。法学博士。現在は九州
大学大学院比較社会文化研究院准教授。専攻は政治哲学、政治理論。著書に『リベラリズム
の再生』(慶應義塾大学出版会 2003年)、共著に『TPP黒い条約』(中野剛志編 集英社新書
2013年)、『反動世代』(森健編 講談社 2013年)。
登録情報
- 出版社 : アスペクト (2013/11/26)
- 発売日 : 2013/11/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 228ページ
- ISBN-10 : 4757222572
- ISBN-13 : 978-4757222571
- 寸法 : 11 x 1.5 x 17.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 851,890位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 5,999位外交・国際関係 (本)
- - 103,361位ノンフィクション (本)
- カスタマーレビュー:
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2013年11月25日に日本でレビュー済み
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2013年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
いわゆる「世間の識者」が議論の前提にしている「グローバル化」と「新自由主義」に真っ向から反論する痛快な鼎談でした。
日本以外では懐疑的になりつつある「グローバル化」や「新自由主義」に、いまさら取り組むのは滑稽でしかないし、日本の良さ(周囲を慮り、儲けを独り占めしない)を生かした再生をしていくべきという著者の方々の意見に賛成します。一つだけ難を言えば、データによる理由づけがないのがちょっと説得力を薄めている点でしょうか。
日本以外では懐疑的になりつつある「グローバル化」や「新自由主義」に、いまさら取り組むのは滑稽でしかないし、日本の良さ(周囲を慮り、儲けを独り占めしない)を生かした再生をしていくべきという著者の方々の意見に賛成します。一つだけ難を言えば、データによる理由づけがないのがちょっと説得力を薄めている点でしょうか。
2013年12月9日に日本でレビュー済み
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親米の安倍内閣による特定秘密保護法騒動も
この本を読むと合点がいく。
「もしかすると、安倍政権は保守を捨てて、
親米をとっているのではないかと心配です」(中野 P25)
「1年も経つうちにプロビジネスの
安倍政権の政策の現実が見えてくる」(中野 P27)
アメリカの意向に疑うこともなく従う
安倍政権の真実がみえてくるようです。
この本を読むと合点がいく。
「もしかすると、安倍政権は保守を捨てて、
親米をとっているのではないかと心配です」(中野 P25)
「1年も経つうちにプロビジネスの
安倍政権の政策の現実が見えてくる」(中野 P27)
アメリカの意向に疑うこともなく従う
安倍政権の真実がみえてくるようです。
2015年11月21日に日本でレビュー済み
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本のタイトルにもなっている会議というと意見の対立を昇華させるようなイメージでしたが、基本的に三者が向いている方向は同じでそれぞれが協力し根拠付けを行っています。そういう意味では危険ですはある。3人ともが間違っている可能性が顧みられないからです。だけど、少なくとも一つは学ぶことができたので星5つにしておきます。それは、日本が総左翼化しているということに気づけた点です。巷では左右、保守革新、等という言葉が乱用されており、色々な観念がごっちゃになってしまっているように思えます。私も新自由主義をもって保守だとか、自民党が保守政党だと漠然と思っていたところがあります。しかし、現在の規制緩和や改革、グローバル化をかかげる思想は日本の文化や伝統を守る、日本人らしさを追求するという観点からすると決して保守と呼べるものではありません。この本を読み、自分の盲目さに気付けて良かったと思いました。
2014年2月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小生は元々安倍総理に批判的な保守ですが、このマトモと云うキーワードは安倍総理がマトモではない!と云う事を物語っており、とても有益です。
2014年6月18日に日本でレビュー済み
本書は、第二次安倍政権の新自由主義的な政策の流れを批判し、
新自由主義、グローバリズムの流れに楔を打ち、
歴史感覚の中にある常識を取り戻す事だという事を説いている。
内容としては、
一章 安倍政権と新自由主義
二章 英語公用化とグローバル・ビジネス文明
三章 新自由主義が政治を殺す
四章 政治を取り戻す、共同体を再評価する
五章 グローバル経済の終わり
六章 漸進主義の時代へ
となっている。
一章においては安倍政権が掲げる移民政策、改革について痛烈な批判を加えている。
新自由主義というイデオロギーは移民政策との親和性が極めて高く、新自由主義というイデオロギーの性質上
そういう志向に流れていくことが自明の理なのである。
二章の英語公用化という言語、母国語をおろそかにするグローバルビジネス文明に対しての考察と批判である
言葉はある意味その国の国民のアイデンティティーに直結するものであるのだから
これを英語に変えるなどという事は、アイデンティティークライシスに陥る重要な問題なのである。
三章では新自由主義がもたらす政治の死についてである。
新自由主義の教義(ドグマ)である
・オープンエコノミー(開放経済)
・ディレギュレーション(規制緩和)
・スモールガバメント(小さな政府)
の三つの教義である。
政府のやれることを極力なくす、政府の介入や影響力を極力なくすという新自由主義は
政府の存在意義を揺らがせ、国家の枠組みを破壊する危険な教義であり、この3つの教義を教条主義的に
推し進めるという事は政治の死であり、民主主義の崩壊をもたらすと言っている。
四章では共同体の再評価について触れていて
施光恒氏の中間共同体についての考察は白眉である。
また、日本にはまっとうな左翼がいないと言っているが、まったくその通りで
戦後、ヘイワ、九条、人命尊重にだけを重きを置いた自虐的な戦後サヨク(まともでないからカタカナ表記)が
幅を利かせてきた所為、日本人の思考停止ぶりが酷い。いや思考停止というより思考する事を放棄し
戦後幻想の中でポストモダンと結託し、薄められた劣化したサヨクが跳梁跋扈する異常な時代であるという事だ
そしてこの劣化した戦後サヨクが新自由主義同様に、日本の長い年月によって培われてきた
日本の伝統的な中間共同体を叩き壊してきたのだから、まともでないことは明白である。
五章はアメリカの一極集中による支配、グローバル経済の終焉を語っている。
アメリカの世界全体における経済的な地位が低下して世界秩序のバランスが崩壊しつつある。
この指摘は国際政治アナリスト伊藤貫氏がくわしく述べている。
更に深い考察や現在の国際政治を知りたいのなら伊藤貫氏の書籍をお勧めする。
本書ではあくまでも触りの部分、大まかな概略のみを語っているので
その点は内容的に不満である。
話を戻すが、この章において興味深いのは通貨論についての考察である。
この通貨論についての考察は柴山桂太氏が深く語っていて今後通貨論は経済学において
重要なキーになると語っている点が興味深かった。
六章において、保守思想の要諦でもある漸進主義、(グラジュアリズム)について述べている。
中野剛志は問題は漸進主義の立場をとらざるを得ない保守思想、中野自身は保守主義と言っているが
果たして日本がそれまで耐えれるか?という疑問を投げかけてる点は同感である。
自分はこのままいけば日本は漸進主義的な保守的な正常的にゆっくりとした変革を待つ前に
瓦解し、壊れてしまうと思っている。
現在の第二次安倍政権を潰し、今の急進的な新自由主義、グローバリズム路線を潰さなければ
もう日本には時間的余裕は残されていないと自分は考えているからだ。
最後にこの本の総評になるが、
本書で書かれている論点や指摘は現在日本に必要な常識を取り戻すための
重要な思索であると考える。新自由主義、グローバリズムという毒の思想を解毒する唯一の方法は
歴史感覚の中にある常識なのだから。
本書の内容は保守思想の基本的な理念や、経済における基本的な保守思想の考え方を述べたものである
これが理解できないのなら保守を語る資格はあるまい。
深い考察がしたいのならば本書を手始めに、
柴山桂太氏の訳 ダニ・ロドリック著 グローバリゼーションパラドクスをお勧めする
保守における現在の経済、政治の概略を知りたいのなら本書は有用である。
より深い考察という点では本書はそこまで述べていない点を考慮し☆4つとした。
グローバリズム、新自由主義という人類の敵と対峙するための書籍としては本書は有用であると述べておきたい
新自由主義、グローバリズムの流れに楔を打ち、
歴史感覚の中にある常識を取り戻す事だという事を説いている。
内容としては、
一章 安倍政権と新自由主義
二章 英語公用化とグローバル・ビジネス文明
三章 新自由主義が政治を殺す
四章 政治を取り戻す、共同体を再評価する
五章 グローバル経済の終わり
六章 漸進主義の時代へ
となっている。
一章においては安倍政権が掲げる移民政策、改革について痛烈な批判を加えている。
新自由主義というイデオロギーは移民政策との親和性が極めて高く、新自由主義というイデオロギーの性質上
そういう志向に流れていくことが自明の理なのである。
二章の英語公用化という言語、母国語をおろそかにするグローバルビジネス文明に対しての考察と批判である
言葉はある意味その国の国民のアイデンティティーに直結するものであるのだから
これを英語に変えるなどという事は、アイデンティティークライシスに陥る重要な問題なのである。
三章では新自由主義がもたらす政治の死についてである。
新自由主義の教義(ドグマ)である
・オープンエコノミー(開放経済)
・ディレギュレーション(規制緩和)
・スモールガバメント(小さな政府)
の三つの教義である。
政府のやれることを極力なくす、政府の介入や影響力を極力なくすという新自由主義は
政府の存在意義を揺らがせ、国家の枠組みを破壊する危険な教義であり、この3つの教義を教条主義的に
推し進めるという事は政治の死であり、民主主義の崩壊をもたらすと言っている。
四章では共同体の再評価について触れていて
施光恒氏の中間共同体についての考察は白眉である。
また、日本にはまっとうな左翼がいないと言っているが、まったくその通りで
戦後、ヘイワ、九条、人命尊重にだけを重きを置いた自虐的な戦後サヨク(まともでないからカタカナ表記)が
幅を利かせてきた所為、日本人の思考停止ぶりが酷い。いや思考停止というより思考する事を放棄し
戦後幻想の中でポストモダンと結託し、薄められた劣化したサヨクが跳梁跋扈する異常な時代であるという事だ
そしてこの劣化した戦後サヨクが新自由主義同様に、日本の長い年月によって培われてきた
日本の伝統的な中間共同体を叩き壊してきたのだから、まともでないことは明白である。
五章はアメリカの一極集中による支配、グローバル経済の終焉を語っている。
アメリカの世界全体における経済的な地位が低下して世界秩序のバランスが崩壊しつつある。
この指摘は国際政治アナリスト伊藤貫氏がくわしく述べている。
更に深い考察や現在の国際政治を知りたいのなら伊藤貫氏の書籍をお勧めする。
本書ではあくまでも触りの部分、大まかな概略のみを語っているので
その点は内容的に不満である。
話を戻すが、この章において興味深いのは通貨論についての考察である。
この通貨論についての考察は柴山桂太氏が深く語っていて今後通貨論は経済学において
重要なキーになると語っている点が興味深かった。
六章において、保守思想の要諦でもある漸進主義、(グラジュアリズム)について述べている。
中野剛志は問題は漸進主義の立場をとらざるを得ない保守思想、中野自身は保守主義と言っているが
果たして日本がそれまで耐えれるか?という疑問を投げかけてる点は同感である。
自分はこのままいけば日本は漸進主義的な保守的な正常的にゆっくりとした変革を待つ前に
瓦解し、壊れてしまうと思っている。
現在の第二次安倍政権を潰し、今の急進的な新自由主義、グローバリズム路線を潰さなければ
もう日本には時間的余裕は残されていないと自分は考えているからだ。
最後にこの本の総評になるが、
本書で書かれている論点や指摘は現在日本に必要な常識を取り戻すための
重要な思索であると考える。新自由主義、グローバリズムという毒の思想を解毒する唯一の方法は
歴史感覚の中にある常識なのだから。
本書の内容は保守思想の基本的な理念や、経済における基本的な保守思想の考え方を述べたものである
これが理解できないのなら保守を語る資格はあるまい。
深い考察がしたいのならば本書を手始めに、
柴山桂太氏の訳 ダニ・ロドリック著 グローバリゼーションパラドクスをお勧めする
保守における現在の経済、政治の概略を知りたいのなら本書は有用である。
より深い考察という点では本書はそこまで述べていない点を考慮し☆4つとした。
グローバリズム、新自由主義という人類の敵と対峙するための書籍としては本書は有用であると述べておきたい
2013年11月26日に日本でレビュー済み
表現者グループでお馴染みの若き賢人であるお三方が再び集結、
改めて第二次安倍政権の第三の矢「成長戦略」の本質を暴く。
前半は現政権下に於いて再び息を吹き返したかに見える新自由主義・グローバリズムを経済・教育政策の面から批判する。
法科大学院等にみられる一連の教育改革は紛れもなく失策であり、
郵政改革での膨大な資本移動を再び目撃するものであったのだ…
中盤では混沌へと堕ちゆく世界情勢の現実を読み解き、これから如何に破滅的な未来を迎える事になるのかを突きつける。
ディストピアへの道を歩んでいると言っても過言ではない…
終盤での若年層批判への反論は、中野氏らの論理に甘えてばかりもいけないが、
ちょうど同世代に位置する私には大変な支えとなった。
「今の若者は覇気が足りない、ハングリー精神が云々」「世界に目を向けるとことが大切だ!!」…等と
『似非保守』の常套句を宣う連中は某大手総合商社の会長から、
挙げ句の果てには金美齢女史や曽野綾子女史にも見られるのだから参ったものである。
…このままでは、第二次安倍政権は第一次政権以上に悲惨な幕切れを迎える事になるであろう。
敢えて楽観的な事を言えば、アベノミクスは「成長戦略」さえ、
規制強化・保護主義に方向を変えれば、かなり異なる評価になる筈ではないだろうか…?
改めて第二次安倍政権の第三の矢「成長戦略」の本質を暴く。
前半は現政権下に於いて再び息を吹き返したかに見える新自由主義・グローバリズムを経済・教育政策の面から批判する。
法科大学院等にみられる一連の教育改革は紛れもなく失策であり、
郵政改革での膨大な資本移動を再び目撃するものであったのだ…
中盤では混沌へと堕ちゆく世界情勢の現実を読み解き、これから如何に破滅的な未来を迎える事になるのかを突きつける。
ディストピアへの道を歩んでいると言っても過言ではない…
終盤での若年層批判への反論は、中野氏らの論理に甘えてばかりもいけないが、
ちょうど同世代に位置する私には大変な支えとなった。
「今の若者は覇気が足りない、ハングリー精神が云々」「世界に目を向けるとことが大切だ!!」…等と
『似非保守』の常套句を宣う連中は某大手総合商社の会長から、
挙げ句の果てには金美齢女史や曽野綾子女史にも見られるのだから参ったものである。
…このままでは、第二次安倍政権は第一次政権以上に悲惨な幕切れを迎える事になるであろう。
敢えて楽観的な事を言えば、アベノミクスは「成長戦略」さえ、
規制強化・保護主義に方向を変えれば、かなり異なる評価になる筈ではないだろうか…?