事前に早川氏の『「日本スゴイ」のディストピア 戦時下自画自賛の系譜』を読んでいた。
その延長戦上に浮上した本書であるが、
本書のコピーにも書かれているように、
「笑えるようで笑えない戦時下生活」という世相を如実に物語る書である。
これが今から僅か80年前の日本の姿である事に驚く。
80年前といえば今の平均寿命からすれば一世代前の前の話である。
基本的に「国威発揚」と「戦意高揚」はコインの表と裏の関係性にある。
双方が交代で国民を煽り、そのスローガンやプロパガンダに乗せられた国民が、
その双方を狂信的に支持する「負のスパイラル」が生まれる。
一世代前の前の先人たちが戦争で苦労したのは事実であるが、
その戦争を支持したのも先人たちである事は紛れもない事実である。
因って、私たちが先人たちの苦労を笑っては為らない。
然し、戦後を生きる私たちには、その世相から学ぶ義務はあると思う。
誰でも戦争になれば敵を憎み殺意を抱くのは当然。
そして、そこに「自国優生論」や他国に対する差別や偏見が生まれるのが世の常。
その起爆剤の多くが紹介された書である。
戦後の日本が「マルチ商法と新興宗教のメッカ」と揶揄されるのも分かる。
つまり根拠や定義が曖昧な事を安易に信じて、
「群」の一員と成ってしまって「個」としての知性が働かなくなる。
仮に働いでも「村八分」を極端に怖れる心性が知性にブレーキを掛けてしまう。
このメカニズムは戦時中も戦後も変わらないのではないか。
その集団性と、集団性の下にある≪皆も信じて支持していたから≫
という無責任な意識が作り上げた罪を学ぶには、
本書は格好の教科書ではないかと思われる。
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神国日本のトンデモ決戦生活: 広告チラシや雑誌は戦争にどれだけ奉仕したか 単行本 – 2010/8/1
早川 タダノリ
(著)
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- 本の長さ223ページ
- 言語日本語
- 出版社合同出版
- 発売日2010/8/1
- ISBN-104772603875
- ISBN-13978-4772603874
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登録情報
- 出版社 : 合同出版 (2010/8/1)
- 発売日 : 2010/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 223ページ
- ISBN-10 : 4772603875
- ISBN-13 : 978-4772603874
- Amazon 売れ筋ランキング: - 797,766位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2011年1月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
図版200点以上というから、てっきりそういった戦時下における広告などの図版中心かと思ったら、
いかに戦時下の国民は国にだまされていたか、煽られていたか、
戦時下の人々がいかにアホなことをしていたか、
ということを、筆者が見下してこき下ろしている文章が中心。
読んでいると、筆者がいかに薄っぺらな思想の持ち主でしかないか分かって来て
その傲慢ぶりに辟易してきます。
何故当時の人々がそういった生活を真面目に行っていたのか、そこに関しての考察がすっぽ抜けているのです。
ただ、扱っている資料自体は確かに余り取り上げられることがないものが多いので、
図版の資料としては価値があります。
著者の主張てんこもりの解説は、読まなくてもいいレベルの代物です。
いかに戦時下の国民は国にだまされていたか、煽られていたか、
戦時下の人々がいかにアホなことをしていたか、
ということを、筆者が見下してこき下ろしている文章が中心。
読んでいると、筆者がいかに薄っぺらな思想の持ち主でしかないか分かって来て
その傲慢ぶりに辟易してきます。
何故当時の人々がそういった生活を真面目に行っていたのか、そこに関しての考察がすっぽ抜けているのです。
ただ、扱っている資料自体は確かに余り取り上げられることがないものが多いので、
図版の資料としては価値があります。
著者の主張てんこもりの解説は、読まなくてもいいレベルの代物です。
2010年10月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現代の我々から見れば「狂気」とも言える戦中の出来事を、当時の出版物、写真などと共に紹介されています。
しかし、沢山の方が亡くなっているという事実がある以上、筆者の茶化したものの書き方には、不快に思われる方もいるかもしれません。
肝心の当時のチラシ、出版物も写真が小さく読み取ることが難しいのが難点です。
この本は、銃後の暮らしぶりを知るための「入門書」としての位置付けがふさわしいと思いました。
読み終えてから、気になるものを、さらに詳しい専門書で勉強するのがいいかと思います。
しかし、沢山の方が亡くなっているという事実がある以上、筆者の茶化したものの書き方には、不快に思われる方もいるかもしれません。
肝心の当時のチラシ、出版物も写真が小さく読み取ることが難しいのが難点です。
この本は、銃後の暮らしぶりを知るための「入門書」としての位置付けがふさわしいと思いました。
読み終えてから、気になるものを、さらに詳しい専門書で勉強するのがいいかと思います。
2016年1月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こういった品を誇示するのならばあくまでも中立な視点で解説していただきたい。
戦中思想を一方的に卑下する著者の品位こそトンデモであり非常に不快。
広告の数も少ない上、画像も小さく資料的価値はない。
尚、この出版元である合同出版をググればもろもろ納得。
”早川タダノリ”という著者のツイッターも見てさらに納得。
戦中思想を一方的に卑下する著者の品位こそトンデモであり非常に不快。
広告の数も少ない上、画像も小さく資料的価値はない。
尚、この出版元である合同出版をググればもろもろ納得。
”早川タダノリ”という著者のツイッターも見てさらに納得。
2022年1月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
書店で取り寄せようとしたら、ハードカバーは絶版だったようで。
民間の広告でさえもプロパガンダに利用されていた戦時中の狂気を感じることができた。
おもしろ本なのだが、深い。
民間の広告でさえもプロパガンダに利用されていた戦時中の狂気を感じることができた。
おもしろ本なのだが、深い。
2016年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
神国日本の歪んだ精神論が面白い。しかし、そのとき生きていたら、それが全てと考えてもおかしくないでしょうね。
2016年10月9日に日本でレビュー済み
これもなかなか面白い。特に何度も取り上げられている「主婦の友」が面白い。再発行してもらいたいほどです。戦況の推移と共に記事の中身や印刷までもが変化してくるのがリアルです。この中には南方経営の漫談にオダを上げるエコノミストたちまでも登場します。いまも似たような記事が、経済ジャーナリズムには満載です。上から下までみんなで心はどこかにありながらアリバイ証明ごっこをやっていたようなものでしょう。そうじゃなきゃ、戦後の急旋回なんかありませんから。
そして「靖国の聖母子像」、これは何と言ったらいいのか、皮肉なことにある種のエロチシズムの極致なのです。これは画家たちの一種の無意識の消極的抵抗なのでしょうか。そしてふと気づいたのですが、ここから戦後のカストリ雑誌まではもはやほんの一歩なのです。結局何にも変わっていないんだな。そしておそらく戦後の歴史をたどると、おそらくスターリン、毛沢東、金日成やアメリカ賛美の記事で本書と似たような作品が編集可能です。そしておそらく数十年後には構造改革、グローバル人材や規制緩和賛美のハチャメチャ振りを示す資料が発見されることでしょう。戦前のような「弾圧」がない中でこの種の作業をいつも「創造的に」作り出すメディアはその本質は変わりません。、歴史はいつも「march of folly」。
そして「靖国の聖母子像」、これは何と言ったらいいのか、皮肉なことにある種のエロチシズムの極致なのです。これは画家たちの一種の無意識の消極的抵抗なのでしょうか。そしてふと気づいたのですが、ここから戦後のカストリ雑誌まではもはやほんの一歩なのです。結局何にも変わっていないんだな。そしておそらく戦後の歴史をたどると、おそらくスターリン、毛沢東、金日成やアメリカ賛美の記事で本書と似たような作品が編集可能です。そしておそらく数十年後には構造改革、グローバル人材や規制緩和賛美のハチャメチャ振りを示す資料が発見されることでしょう。戦前のような「弾圧」がない中でこの種の作業をいつも「創造的に」作り出すメディアはその本質は変わりません。、歴史はいつも「march of folly」。
2010年9月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
図版が数多く収録されていると言う事で期待して購入したのですが、全体的に画像サイズが小さく、雑誌のスキャニング等、中の文字が殆ど読み取れない物も多かったのが残念でした。
ページレイアウトが図版4:文章6といった割合ですが、この割合が逆だったらもっと見た目にも楽しく(?)資料的価値も上がったと思うのですが…
しかしながら豊富な資料を引用して当時の軍政下の暗黒日本を浮かび上がらせるという本書の目的は充分達成出来ているのではないでしょうか。
当時の軍部の暴走、狂気、それに乗せられ国民全体が戦争一色に染まっていく群集心理の恐怖。
笑えないのはこうなる危険性を今の日本も確実に抱えているという事。恐い事です、愚かな事です。
ページレイアウトが図版4:文章6といった割合ですが、この割合が逆だったらもっと見た目にも楽しく(?)資料的価値も上がったと思うのですが…
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当時の軍部の暴走、狂気、それに乗せられ国民全体が戦争一色に染まっていく群集心理の恐怖。
笑えないのはこうなる危険性を今の日本も確実に抱えているという事。恐い事です、愚かな事です。