第2回電王戦が3月23日から始まる。
コンピュータ将棋は1974年から開発が始まった。
2007年には、ボナンザが渡辺竜王に善戦した。
将棋は、チェスよりもコンピューターにとって遥かに難しいゲームであるが手法はコンピュータチェス研究で得られたものを多く利用している。
人間が将棋を指すに当って大切なものは、「読み」と「形勢判断」である。コンピュータ将棋ではそれが「探索」と「評価関数」となる。
ボナンザは、評価関数(勝ち負けの度合いのようなもの)のパラメータ(駒、複数の駒の位置関係、駒の損得、駒の働き、玉の危険度評価等々ーボナンザは5000万程度)の調整を自動学習の方法(実験的にコンピュータソフト同士を対戦させ出てきた手が、お手本の指し手に近いかどうかを判定し徐々にパラメータを調整する)で行う。機械学習と呼ばれているものである。
この手法により飛躍的な進歩を遂げた。
ボナンザの評価関数はプロ棋士等の指した5万局程度の棋譜を教師とした機械学習により作成されている。
コンピュータに高段者の思考方法を再現したいと考えたのが局面の実現確率に基づく探索範囲の制御方法である。
読む範囲を手数でなく、局面が実現するであろう確率(実現確率)を利用する。
確率の計算には、プロ棋士の棋譜集(例えば羽生)のデータを利用する。
人間のパターン認識的処理もロジスティック回帰モデルの手法を使えば簡単に利用できる。
コンピュータは、類似局面をまとめて評価することは殆んど出来ない。
局面の優劣認識の性能において人間を超えることは出来ない。
入玉のような棋譜の乏しい戦型は学習することが困難である。
以上のような問題があるようであるがいずれ別の手法でクリアーするだろう。
そしてもし、未来の技術で棋譜を分析すれば未だ知られていないものが人間とコンピュータの双方にあってそれぞれ、徐々に克服されていく過程を分析したり、微妙に形勢が揺れ動く名局を適切に言語化出来るようになるのではないかとの展望もある。
「あから」参加の4ソフトウェアと久保、谷川、渡辺、羽生、木村(攻撃的棋風の順)の棋風比較図は面白い。
人間のような仕組みで機能して、人間のように強いプログラムは難しいようだ。
しかし、数の暴力を頼りにコンピューターが人間に追いつき一気に追い越す日が来ているようだ。
その日が来たら技術者は急速に興味を失ってしまうだろう。次の標的は囲碁かもしれない。
だが、コンピュータ将棋は人間の棋譜の集積に拠っており本来、勝ち負けはないとも言える。
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人間に勝つコンピュータ将棋の作り方 単行本(ソフトカバー) – 2012/9/29
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「人間対コンピュータ」どちらが能力が上なのか? 創造性の点においてコンピュータは人間より劣るもの,と思われるが将棋ではどうなのか。清水女流王将とあから2010との対局はさまざまな反響を呼び起こした。本書は,単に人間に勝つ,というよりも「人間に勝てるコンピュータ」を人間がどのように開発していったのか,その過程を開発者自らが書き下ろした。「激指」「GPS将棋」「Bonanza」「YSS」などの強豪プログラムの設計思想から導かれる戦いの歴史。
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社技術評論社
- 発売日2012/9/29
- 寸法13.1 x 1.6 x 18.9 cm
- ISBN-104774153265
- ISBN-13978-4774153261
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登録情報
- 出版社 : 技術評論社 (2012/9/29)
- 発売日 : 2012/9/29
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 304ページ
- ISBN-10 : 4774153265
- ISBN-13 : 978-4774153261
- 寸法 : 13.1 x 1.6 x 18.9 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 676,116位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,868位将棋 (本)
- - 25,729位コンピュータ・IT (本)
- カスタマーレビュー:
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上位レビュー、対象国: 日本
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2013年3月20日に日本でレビュー済み
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2016年12月13日に日本でレビュー済み
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期待していたけど、自分が求めている内容とは少し違ったかな。
こういう内容が好きな人なら評価も上がると思うけど、自分が期待した内容とは違ったので厳しい評価にさせてもらいました。
もう少し「作り方」というところで具体的に書いてもらえれば、評価も上がったんですけどね。
やっぱり、企業秘密的な部分もあるのでしょうけど。
ちょっと残念です。
こういう内容が好きな人なら評価も上がると思うけど、自分が期待した内容とは違ったので厳しい評価にさせてもらいました。
もう少し「作り方」というところで具体的に書いてもらえれば、評価も上がったんですけどね。
やっぱり、企業秘密的な部分もあるのでしょうけど。
ちょっと残念です。
2021年6月14日に日本でレビュー済み
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期待していたものと内容が違っていた。当方の選択ミスではありますが・・・
2019年1月4日に日本でレビュー済み
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少し情報は古いですが、コンピューター将棋の作り手の方々の書かれた書籍として非常に面白かったです。
一通りのソフトではなく多数の著名なソフトについてそれぞれの作者が書かれているので他の本にはない内容が盛りだくさんでした。コンピューター将棋の歴史やその難しさを感じ取ることが出来ました。
一通りのソフトではなく多数の著名なソフトについてそれぞれの作者が書かれているので他の本にはない内容が盛りだくさんでした。コンピューター将棋の歴史やその難しさを感じ取ることが出来ました。
2013年1月12日に日本でレビュー済み
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将棋という頭脳ゲームを主題にしたゲームプログラミングやビッグデータの元となる統計アルゴリズムの歴史本というのが近いのかなと思います。コンピュータ将棋に関わった様々な開発(関係)者の方が惜しげもなく色々なノウハウを解説されています。
将棋部でそこそこ頑張っていた私は、コンピュータでの膨大な棋譜の機械学習と、それを覚える人工知能アルゴリズムがあったから、あんなに急速に強くなったんだなと色々と納得できました。
こんなに凄いプログラムがオープンソースとして公開されてるなんて、関係者の方々には頭が下がります。将棋だけでない様々なIT分野(人工知能やビッグデータ等)に応用出来る色々なノウハウや理論が詰まった本だと思います。
将棋部でそこそこ頑張っていた私は、コンピュータでの膨大な棋譜の機械学習と、それを覚える人工知能アルゴリズムがあったから、あんなに急速に強くなったんだなと色々と納得できました。
こんなに凄いプログラムがオープンソースとして公開されてるなんて、関係者の方々には頭が下がります。将棋だけでない様々なIT分野(人工知能やビッグデータ等)に応用出来る色々なノウハウや理論が詰まった本だと思います。
2014年3月6日に日本でレビュー済み
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コンピュータ将棋がプロ棋士に挑戦できるほどの力量をつけるまでの、その進歩の歴史を記したものである。
私は駒の動かし方くらいしか分からない、将棋に関してはほとんど素人であるが、本書は素人レベルでも十分楽しめる読み物になっている。
本書の後半には、コンピュータ将棋がプロ棋士に勝利した一番について、棋譜を交えた解説がついているのだが、さすがにこのあたりはある程度棋譜を読める人でないと面白さは半減するのかもしれない。
コンピューターの機械学習やアーキテクチャー上の工夫など、技術的な面でも興味をそそる内容が盛り込まれている。
私は駒の動かし方くらいしか分からない、将棋に関してはほとんど素人であるが、本書は素人レベルでも十分楽しめる読み物になっている。
本書の後半には、コンピュータ将棋がプロ棋士に勝利した一番について、棋譜を交えた解説がついているのだが、さすがにこのあたりはある程度棋譜を読める人でないと面白さは半減するのかもしれない。
コンピューターの機械学習やアーキテクチャー上の工夫など、技術的な面でも興味をそそる内容が盛り込まれている。
2012年12月16日に日本でレビュー済み
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ぼくがいつも負けている強いコンピュータソフトの,過去と現在のはなし。初めの頃の逸話は泣ける。それにしても,人間の直観をコンピュータが表現できるようになるのだろうか?
2014年2月5日に日本でレビュー済み
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BonanzaやGPSはソースコードを読めばわかるが、習甦は公開されていないのでコンピュータ選手権のアピール文章でしか推測できなかったが、具体的な構造が書かれていたので興味深く読んだ。