都市政策専門家という肩書の市川氏(1947- 明治大学専門職大学院長、公共政策大学院ガバナンス研究科長)のリニア本。
読んで思った、1980年代のリニア提灯本とどこが違う?
ちなみにこの方は東京一極集中は素晴らしいことであるという立場であり、その辺が過去にリニア推進された学者、専門家の方の東京一極集中の弊害を改善するためのリニア推進派とは違う。(首都機能移転による国土開発)
未来の人口動態(生産年齢人口層等若干の記載、p177)も世界経済における日本の経済予測シミュレーションも無い。全て効率性で解決出来るようである。
殆どがすでにJR等やJR関連コンサル(三菱UFJリサーチ&コンサルティング)から公表されている資料・情報である。
また、ご多分にもれず、自然に与えるインパクト、環境影響等にはまったく触れていない。
技術革新あるいは技術発展が人間を必ずしも幸せにしないという事を都市政策では議論されないと言う事が良く分かる本でもある。
さて、いつもの備忘録メモ
リニア新幹線が私たちの暮らしを具体的にどう変えるかについて語った本は、いまのところ見当たらない。(本読んでないのか? 沢山ありますけど、甲府からリニア通勤だの、その他)
都市計画の基本は空間と時間を掛け合わせて考えること。
東京に政治・経済・文化などすべての要素が一極集中すればするほど、日本の国力も高まる。
2008年から相模原駅周辺土地利用計画検討委員会の委員長。
駅名は橋本では地域色が出ないため、「新相模原」などになりそうだ。
交通の高速化は都市を統合する(過疎を助長??)
巨大な都市圏(7300万人)はやがて日本経済全体の活性化へつながっていく。
2027年開業(品川ー名古屋)費用便益比1.25 45年 1.51 (平成23年5月12日交通政策審議会中央新幹線小委員会答申参考資料) だから意味がある。
所要時間の短縮→経費(交通費)の削減→生産性の向上→企業の利潤増加→従業員給与アップ→世帯消費の増加→企業の利潤増加、、、、、(企業の内部留保増加だけでしたよね?これまで)
結局、東京とペアを組むべき相手は、同じ大都市である名古屋と大阪しか考えられないことになる。

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リニアが日本を改造する本当の理由 (メディアファクトリー新書) 新書 – 2013/6/28
市川宏雄
(著)
リニア中央新幹線は、2027年に東京-名古屋間を40分、2045年に東京-大阪間を67分で結ぶという。時速500kmを超えるリニアの登場で、人と経済の動きは劇的に変わる。東京が名古屋、大阪と一つになり繁栄する「大首都圏」時代に突入するのだ。国土を改造し、日本再浮上の総仕上げとなるリニア新幹線計画の全貌を伝える一冊!
- 本の長さ222ページ
- 言語日本語
- 出版社メディアファクトリー
- 発売日2013/6/28
- ISBN-104840151768
- ISBN-13978-4840151764
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商品の説明
著者について
1947年、東京都生まれ。都市政策専門家。明治大学専門職大学院長、公共政策大学院ガバナンス研究科長、明大危機管理研究センター所長。早稲田大学理工学部建築学科、同大学院博士課程を経て、カナダ政府留学生としてウォータールー大学大学院博士(Ph.D.)を取得。先進国から途上国まで、都市整備や地域開発に数多く参画。国際都市間競争下での都市戦略を広く世界に提言する。東京都・都市計画審議会などの委員も歴任する東京研究の第一人者。「日本の未来をつくる会」副理事長、「都心のあたらしい街づくりを考える会」理事、森記念財団「都市戦略研究所」理事、日本危機管理士機構理事長など多数の要職を務める。著書に『山手線に新駅ができる本当の理由』などがある。
登録情報
- 出版社 : メディアファクトリー (2013/6/28)
- 発売日 : 2013/6/28
- 言語 : 日本語
- 新書 : 222ページ
- ISBN-10 : 4840151768
- ISBN-13 : 978-4840151764
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,348,201位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年7月1日に日本でレビュー済み
『山手線に新駅ができる本当の理由』の著者による最新刊。
前作と同じく、都市政策専門家の視点から、
インフラ(鉄道)を通して日本の未来を予測する内容になっています。
リニアが開通すれば、東京から名古屋まで40分、大阪まで67分。
著者によれば、リニアの高速性によって三大都市が一つになり、
かつて「太平洋ベルト地帯」と呼ばれた国土軸上に
人口7300万人以上の「東海道スーパーメガロポリス」が誕生し、
大きな経済効果を生むといいます。
また、「リニア計画はいまどうなっているのか」、
「結局どこを通るのか」「各駅の場所はどこか」「経済効果は?」
といった全体的な話がざっくり理解できますので、
鉄道ファンだけでなく、東京−大阪間を頻繁に移動するビジネスマンや
リニア沿線の都市に住む人も読んで損のない一冊だと思います。
個人的に面白かったのは、リニア新幹線の開通が
東京−名古屋間2027年、東京−大阪間2045年であることから、
「名古屋に18年間のアドバンテージ」が生まれるという話。
名古屋がリニアの終着駅である18年間、
その圧倒的な交通利便性によって名古屋と東京の関係は強まり、
名古屋が大阪よりも優位に立つ可能性があるというのです。
前作同様、路線図や地図もたくさん出てきますので、
地図好き、地理好きな方にもオススメできる一冊です。
前作と同じく、都市政策専門家の視点から、
インフラ(鉄道)を通して日本の未来を予測する内容になっています。
リニアが開通すれば、東京から名古屋まで40分、大阪まで67分。
著者によれば、リニアの高速性によって三大都市が一つになり、
かつて「太平洋ベルト地帯」と呼ばれた国土軸上に
人口7300万人以上の「東海道スーパーメガロポリス」が誕生し、
大きな経済効果を生むといいます。
また、「リニア計画はいまどうなっているのか」、
「結局どこを通るのか」「各駅の場所はどこか」「経済効果は?」
といった全体的な話がざっくり理解できますので、
鉄道ファンだけでなく、東京−大阪間を頻繁に移動するビジネスマンや
リニア沿線の都市に住む人も読んで損のない一冊だと思います。
個人的に面白かったのは、リニア新幹線の開通が
東京−名古屋間2027年、東京−大阪間2045年であることから、
「名古屋に18年間のアドバンテージ」が生まれるという話。
名古屋がリニアの終着駅である18年間、
その圧倒的な交通利便性によって名古屋と東京の関係は強まり、
名古屋が大阪よりも優位に立つ可能性があるというのです。
前作同様、路線図や地図もたくさん出てきますので、
地図好き、地理好きな方にもオススメできる一冊です。
2014年6月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
経済的メリットを過剰に強調して、巨大な環境破壊や採算の取れない可能性には目をつぶり、リニア新幹線によるバラ色の未来へと我々をいざなう本書は、さしずめ、ハーメルンの笛吹き男か、はたまた単なる提灯持ちか。
そもそも、(JR東海の主張であり、筆者が言っている訳ではないが)東海道新幹線の橋やトンネル補修のためにバイパスとしてのリニア中央新幹線を作るという理屈からしてよく分からない。橋の架け替えなら、現在の橋と並行して建造することは十分可能だろうし、営業を継続しながらのメンテナンスが不可能な理由が全く分からない。建設から50年経過した新幹線の橋やトンネルが危ないというなら、一部の区間は造られてから100年以上が経過している山手線の高架など無茶苦茶危ないのではないか?それなのに、私は寡聞にして、大規模補修が必要だという話は聞かないし、ましてや、補修のために第二山手線が必要だなどといえば、与太話だと思われるのが落ちだろう。そして、本当に補修が必要であれば、リニアができるのを待ったりせずに、すぐにでも運行を止めて補修を行うべきである。それによって、いくら運賃収入が入らなくなると言っても、9兆円かけてリニアを作るよりは桁違いに安く済むだろう。JR東海は営利企業なのだから、運行休止による社会的影響など過分に考慮する必要もない。営利企業が利益(単なる利潤のみならず、社会的信用の増大等も含む)を実現しようとすることで、自然、社会的影響も最小限に抑えられるものではないか。実際、JR東海とて、利益を度外視して社会的影響を考えてなどいまい。
東京と名古屋、あるいは大阪を短時間で結ぶことによる経済的メリットも説得的ではない。筆者は、繰り返し、サービス業などは規模のメリットがあるため、リニアにより、巨大な経済圏ができることにより、大きなビジネスチャンスが生まれるとする。でも、筆者の言うことは抽象的で、具体的にどんなメリットがあるのかさっぱり分からない。結局のところ、国内の限られた需要の総和は変わらないのだから、国内で需要の奪い合いになり、規模のでかい東京が全部持って行く、ということになるだけなのではないか?ま、世界で都市間競争を戦う東京に一極集中させるべき、との主張であれば分からなくもないけど。経済的なメリットとして唯一挙げられていた具体例は、「リニアができたので出張の際の交通手段を飛行機からリニアに変えて交通費が安くなり、その結果、企業の経費が減ることにより、社員の給料が増え、社員がより多く消費するようになり…」などとあるが、そもそも、飛行機の方が高いという前提からして間違ってませんか?しかも、サービス業とか全然関係ないし。
筆者の妄想は加速するばかりだ。東海道新幹線開業時には一面田んぼだった新横浜駅のその後の発展から、東京・名古屋間の中間駅である相模原、甲府、飯田、中津川の発展の可能性を夢想する。しかし、もともと大都市の横浜に距離的には近く、交通手段さえ発達すれば大いに発展の余地があった新横浜とは全く条件が異なるのではないだろうか?相模原はともかく、その他の中間駅の周辺が発展することは絶対にないだろう。その意味では、「オラが街を発展させよう」などという無駄な夢は捨てて、都会人にとっての静かな週末の隠れ家を目指せ、そのためには駅前には駐車場とレンタカー屋だけ作れ、という藻谷浩介氏の主張の方がよほど説得的だ。
大体、一私企業の都合で、南アルプスに穴を開け、取り返しのつかない自然破壊を行うなどということが本当に許されるのだろうか?我々はいつまでも土建国家を続けるのだろうか?美しい自然に恵まれた国土を子孫たちに残すのが、本当に豊かな社会なのではないだろうか?わが国の今後のあり方に関わる重大な問題であり、国民的な議論を望みたい。本書は、「リニア新幹線 巨大プロジェクトの『真実』」と一緒に読むことを勧めたい。
そもそも、(JR東海の主張であり、筆者が言っている訳ではないが)東海道新幹線の橋やトンネル補修のためにバイパスとしてのリニア中央新幹線を作るという理屈からしてよく分からない。橋の架け替えなら、現在の橋と並行して建造することは十分可能だろうし、営業を継続しながらのメンテナンスが不可能な理由が全く分からない。建設から50年経過した新幹線の橋やトンネルが危ないというなら、一部の区間は造られてから100年以上が経過している山手線の高架など無茶苦茶危ないのではないか?それなのに、私は寡聞にして、大規模補修が必要だという話は聞かないし、ましてや、補修のために第二山手線が必要だなどといえば、与太話だと思われるのが落ちだろう。そして、本当に補修が必要であれば、リニアができるのを待ったりせずに、すぐにでも運行を止めて補修を行うべきである。それによって、いくら運賃収入が入らなくなると言っても、9兆円かけてリニアを作るよりは桁違いに安く済むだろう。JR東海は営利企業なのだから、運行休止による社会的影響など過分に考慮する必要もない。営利企業が利益(単なる利潤のみならず、社会的信用の増大等も含む)を実現しようとすることで、自然、社会的影響も最小限に抑えられるものではないか。実際、JR東海とて、利益を度外視して社会的影響を考えてなどいまい。
東京と名古屋、あるいは大阪を短時間で結ぶことによる経済的メリットも説得的ではない。筆者は、繰り返し、サービス業などは規模のメリットがあるため、リニアにより、巨大な経済圏ができることにより、大きなビジネスチャンスが生まれるとする。でも、筆者の言うことは抽象的で、具体的にどんなメリットがあるのかさっぱり分からない。結局のところ、国内の限られた需要の総和は変わらないのだから、国内で需要の奪い合いになり、規模のでかい東京が全部持って行く、ということになるだけなのではないか?ま、世界で都市間競争を戦う東京に一極集中させるべき、との主張であれば分からなくもないけど。経済的なメリットとして唯一挙げられていた具体例は、「リニアができたので出張の際の交通手段を飛行機からリニアに変えて交通費が安くなり、その結果、企業の経費が減ることにより、社員の給料が増え、社員がより多く消費するようになり…」などとあるが、そもそも、飛行機の方が高いという前提からして間違ってませんか?しかも、サービス業とか全然関係ないし。
筆者の妄想は加速するばかりだ。東海道新幹線開業時には一面田んぼだった新横浜駅のその後の発展から、東京・名古屋間の中間駅である相模原、甲府、飯田、中津川の発展の可能性を夢想する。しかし、もともと大都市の横浜に距離的には近く、交通手段さえ発達すれば大いに発展の余地があった新横浜とは全く条件が異なるのではないだろうか?相模原はともかく、その他の中間駅の周辺が発展することは絶対にないだろう。その意味では、「オラが街を発展させよう」などという無駄な夢は捨てて、都会人にとっての静かな週末の隠れ家を目指せ、そのためには駅前には駐車場とレンタカー屋だけ作れ、という藻谷浩介氏の主張の方がよほど説得的だ。
大体、一私企業の都合で、南アルプスに穴を開け、取り返しのつかない自然破壊を行うなどということが本当に許されるのだろうか?我々はいつまでも土建国家を続けるのだろうか?美しい自然に恵まれた国土を子孫たちに残すのが、本当に豊かな社会なのではないだろうか?わが国の今後のあり方に関わる重大な問題であり、国民的な議論を望みたい。本書は、「リニア新幹線 巨大プロジェクトの『真実』」と一緒に読むことを勧めたい。
2013年8月30日に日本でレビュー済み
昨日、リニアモーターカーの新型車両による走行試験が山梨県の実験場で2年ぶりに再開されたとのニュースを知り、いよいよ時速500キロの世界が現実化してきたのかと気になって読んだ本。
著者は都市政策専門家。
新幹線でも十分早い乗り物ですが、東京〜名古屋を40分、東京〜大阪を67分で結ぶ、さらに早いリニアを実現化させるための必然性が解かれています。
移動時間の短縮に加えて、人の流れや、居住環境の変化に伴い、経済発展も望めるという夢のような展望です。
JRは、線路を引く場合、基本的に駅の建設費は拠出せず、沿線自治体が建設費を出しているということが、意外でした。
ただ、今回は建設を急ぐために、中間駅(神奈川、山梨、長野、岐阜、三重、奈良)の駅はJR東海の負担で建設する案が出ているとのこと。
急ぐ理由としては、東海道新幹線の老朽化、そして大地震や津波などの自然災害に備えてだそうです。
リニアモーターカーというくくりは、すでに日常で運行されているということも驚きでした。
都営大江戸線や大阪や神戸、横浜、福岡の市営地下鉄もリニアモーターカーなのだとか。
とはいえ、鉄輪式で超電導ではなく、浮上はしていないそうです。
まだ詳細は決定されていない、推測の段階ですが、2027年に名古屋まで、2045年に大阪まで開業する予定とされています。
2027年とはまだまだ先のことだと思っても、14年後となると意外にあっという間。
東京から名古屋まで、そして大阪まで伸びた東海道スーパーメガロポリスパターンがそれぞれ紹介されており、現状では考えられないながら、リニア開通後は名古屋が東京のベッドタウンになるという可能性もありそうに思います。
最終章で紹介された開業後のシナリオを読むと、いよいよ近未来が近づいて現実味を帯びてきたと感じます。
鉄道については詳しくありませんが、知人が都留のリニア実験場に勤務しているため、興味深く読みました。
著者は都市政策専門家。
新幹線でも十分早い乗り物ですが、東京〜名古屋を40分、東京〜大阪を67分で結ぶ、さらに早いリニアを実現化させるための必然性が解かれています。
移動時間の短縮に加えて、人の流れや、居住環境の変化に伴い、経済発展も望めるという夢のような展望です。
JRは、線路を引く場合、基本的に駅の建設費は拠出せず、沿線自治体が建設費を出しているということが、意外でした。
ただ、今回は建設を急ぐために、中間駅(神奈川、山梨、長野、岐阜、三重、奈良)の駅はJR東海の負担で建設する案が出ているとのこと。
急ぐ理由としては、東海道新幹線の老朽化、そして大地震や津波などの自然災害に備えてだそうです。
リニアモーターカーというくくりは、すでに日常で運行されているということも驚きでした。
都営大江戸線や大阪や神戸、横浜、福岡の市営地下鉄もリニアモーターカーなのだとか。
とはいえ、鉄輪式で超電導ではなく、浮上はしていないそうです。
まだ詳細は決定されていない、推測の段階ですが、2027年に名古屋まで、2045年に大阪まで開業する予定とされています。
2027年とはまだまだ先のことだと思っても、14年後となると意外にあっという間。
東京から名古屋まで、そして大阪まで伸びた東海道スーパーメガロポリスパターンがそれぞれ紹介されており、現状では考えられないながら、リニア開通後は名古屋が東京のベッドタウンになるという可能性もありそうに思います。
最終章で紹介された開業後のシナリオを読むと、いよいよ近未来が近づいて現実味を帯びてきたと感じます。
鉄道については詳しくありませんが、知人が都留のリニア実験場に勤務しているため、興味深く読みました。