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あなたの子どもを加害者にしないために: 思いやりと共感力を育てる17の法則 単行本 – 2005/7/1
衝撃と共に、自分とわが子の関係、そして自分と自分の親の関係を振り返ってしまいます。
この本からは、“子は親の鏡”という言葉の意味が真にわかります。
言って聞かせることではなく“親の振り見て子は育つ”ことがよく理解できるでしょう。
不安な社会の象徴となった「少年A」。
“異常”のレッテルを貼られようとしていますが、殺人に至る特異な世界観も家族との関係の中から紡ぎだされたことを知るとき、人は居住まいを正さざるを得なくなります。
では、どのように親は自分の姿に気づけばいいのか?
それは「思いやりと共感力を育てる17の法則」にわかりやすく提示されています。
子どもの姿を通して親が自らの姿勢に気づくとき、親自身が救われ、子どもも救われるのです。
また会社に引きこもるお父さんたちに向け、「家庭が大事」と言えるためのしっかりした考え方が示されています。
かつて組織改革を成し遂げた著者が身をもって紡ぎだしたその哲学は、最近ようやく言われ始めたワーク・ライフバランスの動きを促進させるでしょう。
著者は、完璧な人間はいないという立場に立っています。
子どもは家族だけでは育てられない。
今やブラックボックスとなりDVや虐待など犯罪の温床となっている核家族を救うためにも、地域を再生することも大切です。その地域づくりの具体事例も説かれています。
- 本の長さ221ページ
- 言語日本語
- 出版社生活情報センター
- 発売日2005/7/1
- ISBN-104861262127
- ISBN-13978-4861262128
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商品の説明
著者からのコメント
この本で言いたいことを一言で表現するとすれば、こうなるかもしれません。
人がありのままの自分でいることができず、いろんな要求を突きつけられる現代社会の中で、親もまた子どもに良かれと思いつつ、つい要求してしまいます。
「A」と名づけられた赤ちゃんもまた、白紙でこの世に生まれて以降ずっと両親から要求を突きつけられ続け、必死になってそれに対応しようとする運命の中に置かれました。
本書で取り上げたいくつかの不幸な事件の家族の背景には、いずれも疲れ果ててくたくたになった子どもたちの姿が見えます。
空回りする親の愛情が残念でなりません。
“普通”を目指して生き急がされる子どもたちがかわいそうでなりません。
子どものためにレールを敷くのが親の役目と思い込む「お膳立て症候群」の呪縛が、子どもから「生きる力」を奪っています。
この本を読まれる方が、先ず自分自身を縛っているものに気づき、それから解放されることを願っています。
そして、親が子どもにとっての“環境”であることがわかる時、自然や地域社会という環境がいかに大切な価値を持っているのかも改めてわかると思います。
家庭の窓を大きく開け放ち、明るい日差しとさわやかな風の中で、ひとつ大きな伸びをしてください。
この本が、皆様が走るのをやめて、歩き始めるきっかけになることを願っています。
出版社からのコメント
著者について
カウンセリングを志したのは40歳から。交流分析、サイコドラマ、SCT(文章完成法)などを学ぶほか、家族相談士、中級(現シニア)産業カウンセラーの資格を相次いで取得。2000年からCICフォーラムの代表としてシニア産業カウンセラーの育成を図っている。
家族療法の基礎原理であるシステムズアプローチを、家庭だけではなく組織に実践的に適用しており、かつ、それを分りやすく説くことのできる第一人者である。
著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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見る限り、両親、特に母親の態度が自己愛性人格障害の人間のあり方そのもの。
少年Aは生まれてからずっと親の自己愛の照射を浴び続け、モラルハラスメントで心を傷つけられることが日常茶飯事の中に育つうち、解離性同一性障害(旧:多重人格障害)を発病してしまったのだと思った。
防衛機制”解離”が生み落としたのが酒鬼薔薇なのだ。
こんな育てられ方したら誰でもおかしくなるし、ならなければそれこそおかしいでしょう。
少年A、彼は当然、犯した罪を背負い償うべきではあるが、かつて同じ子供であった一人の人間としては同情を禁じ得ない
神戸の事件に限らず、悲惨な凶悪事件の犯人、その生い立ちを分析したものを見ると、その親の大多数が極めて自己愛的な性格をした人間であることが窺える。
他者に共感する能力が欠落して持ち合わせていない自己愛性人格障害者は子供を持つべきでない、そう強く思ったしだいである。
本書は間違いなく、神戸の連続児童殺傷事件の真の闇に最も迫っている本ではあるが、精神医学などに興味をこれまで持ったことがなく事件にだけ興味があって読んでみたい人が読んでもわかりずらい部分があると思う。
前提としてある程度の心理学的、精神医学的知識がないと理解しずらいと思われる箇所もあるので、興味がありこれから手にして読んでみようと思いの方がおられたら、事前に自己愛性人格(自己愛性パーソナリティ)障害者について、モラルハラスメントとその後遺症について、心的外傷(特に解離)について、あるていどお調べになって理解されてから手にすることをお薦めしたい。
そうすればすんなりと腑に落ちるはず。
人間の性格は遺伝か育ちか、よく議論されることだけども、近年ほぼ結論が出ているそうである。
鬱をはじめ、持っていることで各種の精神疾患のリスクが高まる遺伝子は存在はするが、その遺伝子が活性化するかどうかは環境、とりわけ親の接し方がそのトリガーになることがわかっているそうである。
・・とはいっても、著者は少年Aやその両親を直接取材したわけではなく、
書籍のインプットは少年Aの両親の手記と筆者の臨床経験(心理学知識)だと思われます。
大切なのは、このような少年犯罪が二度と起こらないように私たちが
できることをやっていくこと。
そのためには、少年Aがあのような犯行を行うようになった原因を考えることが重要ですが、
原因はきっとひとつではないのでしょうね・・・。
世間でよく言われているように少年A自体に何か生まれつき異常があったのかもしれないし、
この本の著者が言うように親の関わりに問題があったかもしれない。
ただ、原因をひとつに絞る必要はなく、いろんな観点から見ていけばいいはず。
そういった観点で読むと、この書籍は着眼点が非常に的確で、説明も論理的でわかりやすく、
「親の関わりのまずさが子どもに大きく影響する」という論旨にもとても納得感がありました。
ただし、それは「親の関わり方以外の問題があっても(生まれつきの異常など)、
親の関わり方に問題なければ犯罪者にはならない(=全部親のせい)」ということまで保障しようというものではありません。
そのようなことはする必要がないはず。
事実、少年Aの両親には子どもとの関わりにおいて問題があった。
何がどのように問題があったのかを知ることは、私たちが人間関係を築いていく上で有用なことだと思います。
値段はちょっと高いですが、情報量としてもとても多く、子どものいない人でも、(例えば会社の後輩と
どう接するかなど)人間関係を構築する上で結構役立つ情報になり得る書籍だと思います。
レッテル貼りとか、ダブルバインドとか、親子でなくともやってしまうことがあると思うので。
私は子どもはいませんが、そういった意味で大変参考になりました。
作者の説明も随所に織り込まれて読みやすいです。
作者の思い入れも強く感じるので
教科書という感じはあまりしませんでした。
ただ、同じような機能不全の家庭で育った子どもの立場を経験している人は
共感しやすく、読むことによって浄化するような感覚になるのではないでしょうか。
心理的虐待の問題は最近になって認定され始め、「毒親」ブームに収束していると感じます。
しかしこの少年Aの事例のような心理的ネグレクトが及ぼす影響は、今も昔もほぼ認識されていないと感じていました。
少なくともアダルトチルドレンやスーザン・フォワード関連の毒親本には、心理的ネグレクトについての記載はほとんどなかった、あったとしても少なかったと記憶しています。
心理的ネグレクトの恐ろしさ、家族の恐ろしさを垣間見ることができました。
家庭環境に恵まれなくとも、友達や学校の先生やいろんな人との関わりがあり、少年Aのような家庭環境で少年Aのようになる可能性は1%以下だと思います。「生まれつきの犯罪者はいない」とのことですが、脳の中のすべてはまだわかっていないので、先天性の障碍の可能性もあると思います。そもそも、人の性格は生まれつきの部分も大きいです。生まれてすぐの赤ちゃんでさえ個性があります。見た目が違うのと同様でみな同じではありません。
昔は自閉症は「親の育て方が悪い」と言われていたそうです。自閉症は脳の障碍なので親の育て方が原因ではありません。少年Aは小さい頃に頭をぶつけています。その影響がまったくないとも言えないと思います。
子育ての成功か失敗かは後付けで、少年Aのように犯罪を犯せば「子育てが間違っていた」と断言できるんだと思います。松下幸之助のようになれば「子育てが成功した」と言えるかもしれませんが、松下幸之助は親が破産して小学校を4年で中退し、9歳から丁稚奉公に出ています。世の中には不幸な人はたくさんいます。お金に余裕がある人は著者のようなカウンセラーにかかってカウンセリングを受けるでしょうが、できない人が大半です。カウンセリングはとても高額だからです。自分の力でなんとかしようともがいた方向が社会の求めるものと違っていれば少年Aのようになるだろうし、社会が求めるものとマッチしていれば松下幸之助のようになるのかもしれません。松下幸之助はビジネスでは成功者と言われていますが、女性関係は複雑だし、部下にもかなり厳しい人だったようです。スティーブ・ジョブズもしかり。
犯罪者は不遇な家庭環境だった人が多いのは事実だと思います。ただ、不遇な家庭環境に育った人で犯罪者になるのはごく一部です。「どうして凶悪犯罪者がいるんだろう。うちの息子が加害者にならないためにどうしたらいいんだろう」と不安で、この種の本をたくさん読み漁ったのですが、この本を読んで、私の中で「原因を追求することは不可能。気にしすぎずのびのび育てよう」という気持ちがはっきりしたので良かったです。
しかし、再度読み返したいとは思わない。あまりにも恐ろし過ぎるためだ。