徳南晴一郎(とくなみ せいいちろう)「怪談 人間時計」を読みました。
「消えたマンガ家」で貸本漫画家の徳南晴一郎のことを知りました。
その中で、この本の復刻版が古書価格で10万円の高値をつけていました。
幸い再復刻され価格も安いので購入しました。
なるほど、これは今でも新鮮で魅力的です。
ストーリーはシュール、絵柄は下手さとデフォルメの微妙なバランスの上で綱渡りしています。
マニアックでカルト的な人気をえたのは頷けます。
キャラクターは、当時の人気貸本漫画家のパクリと言うか、コピペが目立ちます。
K・元美津、山森進、楳図かずおなどです。
徳南晴一郎さんは漫画家として芽が出ず、若くして引退し、ひっそりと生活して亡くなりました。
当時、夢破れた多くのマンガ家青年の一人でした。

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怪談人間時計 復刻版 (QJマンガ選書) 単行本 – 1996/11/1
徳南 晴一郎
(著)
- 本の長さ229ページ
- 言語日本語
- 出版社太田出版
- 発売日1996/11/1
- ISBN-104872333136
- ISBN-13978-4872333138
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登録情報
- 出版社 : 太田出版 (1996/11/1)
- 発売日 : 1996/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 229ページ
- ISBN-10 : 4872333136
- ISBN-13 : 978-4872333138
- Amazon 売れ筋ランキング: - 356,604位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 196,959位コミック
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年1月26日に日本でレビュー済み
カルトな人気がある本作、
ストーリー以上に、
計算された絵の「歪み」が、
作品の狂気をあらわしている。
もっと作者の怪談を読みたかった。残念。
ストーリー以上に、
計算された絵の「歪み」が、
作品の狂気をあらわしている。
もっと作者の怪談を読みたかった。残念。
2020年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
カルトな怪作です。作者の意思を離れて手軽に読める形で残された時点で殿堂入りです。内容はもちろん、復刻の背景などいろいろ考えさせられる作品です。過去の失敗や恥ずかしい記憶も全部ひっくるめて今の自分があるという当たり前の事実を思い知らされます。
2014年6月24日に日本でレビュー済み
カルト漫画の傑作として評価が高いようだが、世界漫画史上の最高傑作だと思う。一昔前のプロの漫画家や漫画家を目指す人などが、プレミア価格を出して原本を入手し、こっそり自作に徳南エキスを取り込んだ後、その原本を秘蔵し絶対に手放さないようにしたであろうから、現在、覆刻本しか市場に出回らないのだと推測される。もしも徳南の後継的な漫画家が出現したならば徳南より遥に劣っていたとしても読んでみたいものだ。
2011年6月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「無階」 はじめてこの漢字表記を目にした時、言いようもない悪寒に襲われ心底からゾッとしたのを覚えている。作品中に登場するキャラクターの苗字である。
当時の僕は、軽度の精神疾患を患っていて、自分の内側からこみ上げてくる得体の知れない感覚を吐き出さずにはおれず、拙いながらも表現者の真似事をやっていた覚えがあるのだが、この作品に出会ったことがきっかけで、きっぱりとそんな自己表現からは足を洗ってしまった。「かなわない」と思ったからではなく、この作品が持つ圧倒的な狂気のパワーに自分の抱えていた心の病巣を根こそぎ持っていかれてしまったのだ。狂気が狂気に駆逐されたのである。いわばカタルシスとして働いたというわけだ。
心の病に関する言葉がいとも軽々しく扱われ、果ては自己陶酔のツールにまで成り下がってしまった昨今、本物の狂気がどういうものか本当に知りたいのならばこの作品を読むがいい。生半可なメンヘラーなど一瞬にして現実に引き戻されるか、さもなくば真の狂気と闇に引きずり込まれ二度と戻ってこれないだろう。
ちなみに作者はすでに他界しておられるが、存命時この作品に関してはほとんど語ることもなく、また復刻に関しても当初は非常に強く拒否していたというが、なんとなく分かる気がする。病んだ精神が生み出した産物を振り返ることは純粋な恐怖でしかないからだ。かくいう僕も精神を病んでいた当時の表現物は、書いた次の日には必ず火にくべて燃やしていた。
当時の僕は、軽度の精神疾患を患っていて、自分の内側からこみ上げてくる得体の知れない感覚を吐き出さずにはおれず、拙いながらも表現者の真似事をやっていた覚えがあるのだが、この作品に出会ったことがきっかけで、きっぱりとそんな自己表現からは足を洗ってしまった。「かなわない」と思ったからではなく、この作品が持つ圧倒的な狂気のパワーに自分の抱えていた心の病巣を根こそぎ持っていかれてしまったのだ。狂気が狂気に駆逐されたのである。いわばカタルシスとして働いたというわけだ。
心の病に関する言葉がいとも軽々しく扱われ、果ては自己陶酔のツールにまで成り下がってしまった昨今、本物の狂気がどういうものか本当に知りたいのならばこの作品を読むがいい。生半可なメンヘラーなど一瞬にして現実に引き戻されるか、さもなくば真の狂気と闇に引きずり込まれ二度と戻ってこれないだろう。
ちなみに作者はすでに他界しておられるが、存命時この作品に関してはほとんど語ることもなく、また復刻に関しても当初は非常に強く拒否していたというが、なんとなく分かる気がする。病んだ精神が生み出した産物を振り返ることは純粋な恐怖でしかないからだ。かくいう僕も精神を病んでいた当時の表現物は、書いた次の日には必ず火にくべて燃やしていた。
2017年8月29日に日本でレビュー済み
ネットの評判に興味を持って、買ってみました。
まず表紙を見て、すでにヤバイ雰囲気。本を開いて、読んでみて、昭和の貸本の雰囲気は伝わってくるけど、デッサンは変に歪んでいるし、ストーリーもアレだし、気持ち悪い読後感でした。
例えていうなら、小学生の頃に、家庭用のベンジンを吸って、気持ち悪くラリった感じです。
漫画でこういうラリった感じを出せるのは、他にはないと思います。麻薬と呼ばれるのも納得です。
でも、自分には強すぎました。
家に置いておくのも怖いので、ヤフオクで次の持ち主を募ることにします。
まず表紙を見て、すでにヤバイ雰囲気。本を開いて、読んでみて、昭和の貸本の雰囲気は伝わってくるけど、デッサンは変に歪んでいるし、ストーリーもアレだし、気持ち悪い読後感でした。
例えていうなら、小学生の頃に、家庭用のベンジンを吸って、気持ち悪くラリった感じです。
漫画でこういうラリった感じを出せるのは、他にはないと思います。麻薬と呼ばれるのも納得です。
でも、自分には強すぎました。
家に置いておくのも怖いので、ヤフオクで次の持ち主を募ることにします。
2022年9月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
90年代末頃サブカル系の雑誌やムックで『幻の怪作』みたいな触れ込みで紹介されてたのを見た人もいるでしょうが…ま、どうもねえ…
独特の歪な画風には所謂ヘタウマ、またはアウトサイダーアートめいた味があると言えなくも無いが他は凡庸、割とそれだけの作品。
古本屋を漁るしか無かった時代には希少価値プレミアも付いたろうけど今となってはそれも詮なし、レトロな怪奇漫画を求めるなら素直に楳図かずおか水木しげるにすべきでしょうね。
とりあえず好奇心を満足させれば良い、またはコレクターアイテム的な物と割り切れる人向け。
独特の歪な画風には所謂ヘタウマ、またはアウトサイダーアートめいた味があると言えなくも無いが他は凡庸、割とそれだけの作品。
古本屋を漁るしか無かった時代には希少価値プレミアも付いたろうけど今となってはそれも詮なし、レトロな怪奇漫画を求めるなら素直に楳図かずおか水木しげるにすべきでしょうね。
とりあえず好奇心を満足させれば良い、またはコレクターアイテム的な物と割り切れる人向け。
2010年10月29日に日本でレビュー済み
徳南の絵の持つ、異常なエネルギーと、不安定なつながりを見せるストーリー、一読でこの作品の根底に流れるナチュラルな狂気を感じられます。当時から今に至るまで、どの流派の作家とも違う孤高のスタイルの持ち主です。水木しげる同様に、氏の絵はけっして真似できない。 唐沢俊一をして、全く真似が出来ない。 水木しげるの線に、怒りや魂、手塚の線に、笑いが乗っているのと同様に、徳南の線は、純粋なまでの、遣り場のない狂気が宿っている。 そのせいか、読み進めていくうちに、不思議な気分の高揚感に襲われる、是非とも御一読をお勧めしたい怪書だ。 注意点は、読後、高揚感が不安定な気分に変わることです。精神的に不安定な方は、気をつけてください。