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どろぼうの神さま 単行本 – 2002/4/1
ドイツ・ハンブルグの家を飛び出してイタリア・ヴェネツィアまでたどり着く。
亡くなったお母さんがいつも「夢の町」「魔法とおとぎ話の町」と話していたからだ。
けれども少ないお金もすぐに底をつき、途方にくれる兄弟に救いの手をさしのべてくれたのが
「どろぼうの神さま」と名のる謎の少年怪盗。
美術館や大金持ちの家にしのびこんでは、ぬすんだ品々をお金にして、
帰る家のない (家に帰りたくない) 子どもたちに与えている。
どろぼうの神さまが見つけてくれた映画館の廃墟をかくれ家にして、兄弟はほかの子どもたちと
一緒に暮らしはじめる。うるさい大人のいない、子どもだけの生活の楽しいこと!
ところが、兄弟の足跡を追ってとうとうヴェネツィアまでやって来たおば夫妻が、町の名探偵に2人の捜索を依頼して……
- 本の長さ500ページ
- 言語日本語
- 出版社WAVE出版
- 発売日2002/4/1
- ISBN-104872901177
- ISBN-13978-4872901177
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商品の説明
商品説明
12歳の少年プロスパーと5歳になる弟のボーは、読書好きの少女ヴェスペやその仲間たちと、廃墟となった映画館で暮らしていた。兄弟は、2人を引き離そうとする伯母夫婦から逃れるため、ヴェネチアまで家出してきたのだ。そんな身寄りのない子どもたちのリーダーは「どろぼうの神さま」と呼ばれる少年スキピオ。スキピオは、金持ちの家や美術館に忍びこんでは、高価な品々を盗み出す怪盗だ。しかし、伯母夫婦から依頼を受けた探偵ヴィクトールの出現によって、子どもたちの生活に、少しずつ変化が訪れる。
年老いた伯爵からの奇妙な依頼、探偵との追跡劇、強欲な古物商との緊張感漂う取り引き、そしてスキピオの秘密。さまざまな謎と事件を追いかけ、町を駆け回る子どもたちを通して、著者は、大人になることの意味と切なさを語りかける。なかでも、「子どもは大人になり、大人はまた子どもにかえる」という伝説のメリーゴーラウンドを前に、戸惑うプロスパーの姿には、若い読者だけではなく、多くの大人たちも心揺さぶられるに違いない。胸を躍らせた幼いころの記憶が、はっきりと蘇ってくる本書は、物語中のメリーゴーラウンドに魔法をかけられたような、不思議な体験を約束してくれている。(中島正敏)
出版社からのコメント
謎とき、冒険、魔法etc.巧みなストーリーでわくわくドキドキ
「大人になる」って、どういうこと?
大人になりたかった子どもと、子どもになりたかった大人と、そしてありのままでいたかった大人と子どもの物語。
「ハリー・ポッター」を発掘したイギリス編集者が今最も注目している作家!
チューリヒ児童文学賞、ウィーン児童文学賞受賞作!
内容(「MARC」データベースより)
著者について
1958年、ドイツの西部、ウェストファーレン州にある町ドルステンに生まれる。ハンブルク大学で教育学を修め、卒業後、教育者としての仕事のかたわら専門大学に通い、本のイラストレーションを学ぶ。当初は子どもの本のイラストレーターとして出発。それがきっかけで28歳の時からは自分で文章も書くようになり、以来フリーのイラストレーター、作家として活躍している。ドイツでもっとも著名な児童文学作家の一人。ウィーン児童文学賞など、これまでに数多くの児童文学賞を受賞している。夫と2人の子どもとともに、ハンブルクに在住。
細井直子 (ほそい・なおこ)
1970年横浜生まれ。
慶應義塾大学ドイツ文学科大学院博士課程修了。
ドイツ児童文学の研究のため、ドイツ・ケルン大学に3年間留学。現在慶応義塾大学非常勤講師。
訳書に、『月の石』トールモー・ハウゲン著、『竜の騎士』コルネーリア・フンケ著 (ともに小社刊)、『夢分析II』カール・グスタフ・ユング著 (共訳、人文書院) がある。
登録情報
- 出版社 : WAVE出版 (2002/4/1)
- 発売日 : 2002/4/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 500ページ
- ISBN-10 : 4872901177
- ISBN-13 : 978-4872901177
- Amazon 売れ筋ランキング: - 133,861位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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ヴェネチアを舞台に、それぞれ理由があって親と離れた子供たちが身を寄せあって暮らしている。リーダー格が「どろぼうの神様」スキピオ。そこに新たに転がりこんだのが、プロスパーとボーの兄弟。ところがその叔父叔母がボーだけ連れ帰ろうとして 探偵を使って二人を探し 、というお話。まず、身を寄せあってサバイブしている子供たちのキャラが立っていて、「はみだしっ子」とかジョジョ5部ともちょっと共通するような雰囲気が好きです。身を寄せ合っているだけじゃなくて、それぞれの登場人物と登場人物の間での距離感というか関係が遠近あったりもとてもリアルだからこそ、そこから甘すぎない温かみみたいなものが感じられます。
舞台がヴェネチアに閉じていて全体を通して街の描写があり、ヴェネチアの空気感が伝わるのもいいです。それでヴェネチアに行きたくなるかと思ったら、全体的にずっと暗く、寒く、落ち着かない不安な感じのストーリーが続くので、あまり行きたいとは思いませんでした。 もっと痛快なお話かと予想しましたが、ジョジョやはみだしっ子のストーリーの中でもだいぶ暗い部分という感じです。 でもストーリーは意外で、最後まで読めないところが良かったです。計画したようにはうまくはいかない。でもなんとかうまくいく。そして出会った人を巻き込み賑やかになっていく感じがいいです。
作者はドイツ人で、物語の舞台はヴェネツィア。ちょうど陣内秀信氏の本を読んでいたので、ヴェネツィアは行ったことがないものの、建物や広場を思い浮かべつつ読みました。物語に出てくる主要キャラクターたちは、プロスパーとボーの兄弟、スキピオ、ヴェスペ、リッチオ、モスカの子どもたちだけでなく大人たちもとても個性豊かで魅力的です。ストーリーもユニークで、続きが気になる読ませる内容でした。最後、それぞれが決断した結果に各自が向き合わなければならない部分がすっきりしない印象を持ちますが、それこそが、読後に読者が物語を自分に置き換えて、自分だったら・・・と考えさせる部分なのかも知れません。スキピオには、もっとスケールの大きい舞台が用意されていたらという欲はありますが。
2006年に”The Thief Lord“というタイトルで映画化されたようで、日本でも公開されたら良かったのですが、そうならなかったためか、日本ではそこまで知名度がないのは残念です。映画は英語、あっても英語字幕なので、子どもに観せるのが難しい(時間の制約から短縮化している以外はほぼ原作通りなので、言葉がわからなくても観れるとは思いますが)。残念。でも興味がある方はおすすめです。
ヴィクトールは「ダウントン・アビー」のカーソンさんですし、スキピオ、プロスパー、ボー役もイメージ通りです。
英語のタイトルからすると「泥棒王」と言った意味だと思うので、「神様」はちょっと言い過ぎかも知れないですね。
作者はイラストレーターもしていたそうで、表紙と本文中のイラストも自身の手によるものらしく、多才です。
もっと読まれると良いのにと思う本でした。
タイトルに惹かれたので、内容はまだわかりませんがとても喜んでくれました。
蝶々になるとイモムシの頃の気持ちは忘れてしまう。
この一文に心を打たれました。
子供の頃は早く大人になりたかった。
逆に今は子供時代に帰りたいです…。
繰り返しのような感じで進み、想像力を、あまりかきたてられません。
終盤で一気に話がまとまりますが、今まで割いてきた分量に比べて、終盤は詰め込み過ぎている感が否めない。
悪くないが、傑作とは思わない
スキピオは友達を裏切ったのがきっかけでゆっくり友達の絆が深くなるのをフンケはよく表現していました。
あと、大人になりたい子供と子供に戻りたい大人ってよくいますよね。
私は子供と大人の間ですが大人になったら絶対伯爵みたいに子供に戻ることを祈ると思います。
フンケは子供にもどりたいのかが気になります..
500ページもあるわりにはあっという間に読んでしまい、とても読みやすいと感じられました。
何よりも、登場人物一人一人の個性が出ているところが良いと思います。
気分よく読めたのですが、最後のところは少しあせりがあるのか、
物語を省略的に書いてしまっているところがあるようです。
でも、全体的にはまとまっていて、私的には好きな作品となりました。
まだ読んでいない方は、ぜひ読んでみて、色々なことを感じとってみてください。
弟のおおボーだけがエスター叔母さんに引き取られ、自分は孤児院へ送られると知ったプロスパーは、弟を連れて、逃亡。ヴェネティアに隠れているとの情報を突き止めた叔母は、この町で評判の探偵ヴィクトールに捜索を依頼。
一方、プロスパーたちは、ヴェネティアの閉館された映画館で家なしの子どもたちと暮らしていた。彼らの生活費は、スキピオという謎の人物、自称「どろぼうの神様」によって支えられている。彼が盗んできたものを、怪しげな古道具屋に売るのだ。しかしこのどろぼうの神様は、どう見ても大人ではなく、プロスパーたちと同じ子どもだった。
はてさて、プロスパーたちは見つかってしまうのか、どろぼうの神様は誰なのか?
一言で言えば、「子どもであることの困難さ」を描いた作品。
舞台がヴェネティアなもんで、物語の不可解さは否が応でも増してきます。それぞれのキャラも立っている。
もちろん、ストーリーはめちゃくちゃおもしろいです。オチもいいしね。