【掲載作】
1.「肉屋敷」10頁。青林堂「ガロ」1972年5月号
2.「怨乳」12頁。東京三世社「MEN」1972年7月号
3.「怨獣」16頁。東京三世社「SMセレクト」1972年8月号
4.「赤ヒ夜」14頁。青林堂「ガロ」1972年9月号
5.「猟人」4頁。青林堂「ガロ」1972年9月号
6.「復讐 とかげ女」20頁。東京三世社「史実とマンガ」1972年11月号
7.「醜悪 ゴキブリ男」10頁。青林堂「ガロ」1973年1月号
8.「かいだんネコ」6頁。青林堂「ガロ」1973年2月号
9.「捨子物語」16頁。せぶん社「NOWコミック」1973年3月号
10.「豚女」16頁。東京三世社「SMセレクト」1973年4月号
11.「戦フ女」16頁。青林堂「ガロ」1973年5月号
12.「塗り込め蔵」16頁。東京三世社「SMセレクト」1973年8月号
13.「日本妖怪おどろ草紙」各4頁。少年画報社「漫画ボン」1975年1~6月号
・一つ目
・どろたぼう
・長壁姫
・産女
・土蜘蛛
・二口女
14.「垢嘗」10頁。少年画報社「漫画ボン」1974年10月号
15.「六福道」26頁。未発表 1981年4-6月執筆
伊藤彦造氏他昭和初期の名挿絵師の影響顕著な美麗精密な画風で描かれた身も蓋も無いエログロナンセンス作中心に編んだ初期花輪ファンには堪らない作品集です。
実は画風を大きく変えた後の「鬼(1980)」が花輪和一氏をリアルタイムで読んだ最初でした。
その後は「JUNE」誌に'81,'82年に再録された怪名作1と8を拝見し、度肝を抜かれ、一気に氏のファンとなりました。
これだけおどろおどろしい内容なのに、名立たる女流漫画家諸氏にもファンが多く、前記JUNEではおおやちき氏が花輪氏絶賛の評を載せて居られました。
最近では高橋留美子氏の「うる星やつら」の新装版10巻に、高橋氏に請われてか花輪氏がラムちゃんの絵を寄せて居られたのも記憶に新しいです。
特に「肉屋敷」と「赤ヒ夜(ママ)」の完成度は高く、同じく怪奇耽美派の大家、丸尾末広氏の「初恋~壹萬壹阡鞭譚(いちまんいっせんむちたん)」と並ぶ本ジャンル名作短編として今後も語り継がれる事でしょう。
「かいだん猫」の読む者を遠く光年の彼方へ置き去りにするパワーも強烈。
2、3,6,9,12-15が商業単行本では初収録。
ただ、2,3、6,9,12は原稿紛失の為、出版物からの復刻となっており、花輪氏の精密なペンタッチが一部潰れてしまっているのが残念。
作者の当時の心情を語ったあとがき付き。
本作品集に収められた時期の作風、特に絵の復活を願う気持ちが筆者にも御座いますが、花輪氏は内面の成長に合わせて作風を常に変える方なので、無い物ねだりは止めておきます。
現在の花輪氏作品もとても魅力的で御座います。

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花輪和一初期作品集 コミック – 2007/10/1
花輪 和一
(著)
「ブタブタブタぶたおまえはブタだブタ」(「豚女」より)長らく入手困難だった著者の初期作品を厳選、デビューから70年代半ばまでの"因業耽美路線"作品を中心に、初収録、未発表作品も加えた上一挙収録!伊藤彦造直系の過剰な描き込みで展開される、救いのない因業話の裏にあるユーモアには意外な解毒効果が。原稿所在不明のため惜しくも単行本未収録となっていた作品もまとめてお蔵出し。初版限定仕様、単行本初収録「日本妖怪おどろ草子」二色ページ完全再現!
- 本の長さ223ページ
- 言語日本語
- 出版社青林工藝舎
- 発売日2007/10/1
- ISBN-104883792528
- ISBN-13978-4883792528
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商品の説明
著者からのコメント
「僕は自分自身のことを『なんで自分はこんな人間なんだろう』とか『なんでこんなに苦しいんだろう』とかいつも悩んでたんです」
「マンガで食おうなんてことは思ってもみませんでした。そんなことはありえないって(笑)」
花輪和一(巻末「肉屋敷の頃」より)
「マンガで食おうなんてことは思ってもみませんでした。そんなことはありえないって(笑)」
花輪和一(巻末「肉屋敷の頃」より)
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2015年6月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2011年6月24日に日本でレビュー済み
著者の絵は、探偵小説専門誌「幻影城」誌上で初めて見たときに、大変なショックをうけた。
その後、幻影城誌ではレギュラーの挿し絵画家として活躍したが、その独特のタッチは、他の挿し絵とはひと味もふた味も違うものだった。
だから、著者の挿し絵がはいった作品を、毎号真っ先に読んだものだった。
著者が実はマンガ家であり、マンガ作品があることは、後年になって知った。
SFマンガ競作大全集かなにかだったように覚えている。
あの挿し絵のタッチで、ストーリーのある作品がそこにあった。
ものすごい違和感だった。
しかし、著者の肉感たっぷりの絵の魅力は、その後も私の頭から離れなかった。
そんな著者も、後年になると絵柄が荒れたり、書き込みが少なくシンプルになったりしたのだが、本書は初期の、まさに書き込みたっぷり、肉感たっぷりの作品集である。
著者の絵を見ていると、石原豪人の絵を連想する。
絵に込められた怨念と、その存在感が、非常に似ている気がする。
作品としては、かなりグロなものが多かったりする。
しかし、それを凌駕する絵の魅力がある。
その後、幻影城誌ではレギュラーの挿し絵画家として活躍したが、その独特のタッチは、他の挿し絵とはひと味もふた味も違うものだった。
だから、著者の挿し絵がはいった作品を、毎号真っ先に読んだものだった。
著者が実はマンガ家であり、マンガ作品があることは、後年になって知った。
SFマンガ競作大全集かなにかだったように覚えている。
あの挿し絵のタッチで、ストーリーのある作品がそこにあった。
ものすごい違和感だった。
しかし、著者の肉感たっぷりの絵の魅力は、その後も私の頭から離れなかった。
そんな著者も、後年になると絵柄が荒れたり、書き込みが少なくシンプルになったりしたのだが、本書は初期の、まさに書き込みたっぷり、肉感たっぷりの作品集である。
著者の絵を見ていると、石原豪人の絵を連想する。
絵に込められた怨念と、その存在感が、非常に似ている気がする。
作品としては、かなりグロなものが多かったりする。
しかし、それを凌駕する絵の魅力がある。
2008年2月17日に日本でレビュー済み
70年代に発表された作品をあつめた短編集。
読む人を選ぶと思いますが、好きな人はとても好きだと思います。
描かれた時代を考慮してもあえてレトロに走った「昭和カストリ雑誌」的な退廃さがたまりません。絵が圧倒的にうまいですねえ。2色カラーのページもあって値段に遜色ない価値のある本になっていると思いますよ。
読む人を選ぶと思いますが、好きな人はとても好きだと思います。
描かれた時代を考慮してもあえてレトロに走った「昭和カストリ雑誌」的な退廃さがたまりません。絵が圧倒的にうまいですねえ。2色カラーのページもあって値段に遜色ない価値のある本になっていると思いますよ。