１ いわゆる在日韓国人に対しては、日本国民は妙な贖罪意識めいたものを持たされている。
それは主として、彼らがかつての日本帝国により強制的に日本列島に連れてこられたという
都市伝説がまかり通っているからであるが、他に李氏朝鮮にいわれのない迫害を加えた
かのような妄言を信じ込まされているからでもある。
２ さすがに最近では、そのような妄言も崩壊しつつあるが、2009年にこれだけの内容を論じた
勇気には率直に敬意を表する。近時の好ましい傾向は、筆者桜井氏のような人々の地道な努力
による面も大きいと思う。
３ 文章は明快でしっかりした根拠を挙げつつ、巷間まかり通る妄言を論点ごとに突き崩していく。
特に、強制連行に関しては、当時は日本帝国臣民であった朝鮮人には、むしろ適用が時期的に
遅く、日本人が先に戦時下の労働に従事していたこと、朝鮮人には戦争も末期になって適用され
日本列島に来た者たちも昭和35年ごろまでにはほとんど帰郷したことなどの具体的データによって、
状況を論証している。
つまり、今いる在日朝鮮人韓国人は不法入国や自己都合によるものなのだ。そうした連中が、
強制連行されたという都市伝説のもとで、「かわいそうな在日韓国人」という虚像を得て、税金や
福祉面での特権を手に入れ、ぬくぬくと日本国民のための財政的基盤を食いつぶしつつ、生活
している実態がよくわかる。
４ 他にも歴史や文化に関する、いわれのない妄言に関する論点が挙げられているが、この本の
出版時は李明博大統領の時代であったはずだ。その後の朴クネ政権のもとで、論点が指摘する
傾向は一層激しさを増している。
筆者の桜井氏には加筆のうえ、再出版をお願いしたいものである。書名に関しては、内容とのずれを
感じなくもない。私は最初、具体的な行動計画のようなものかと思った。「韓国人の妄言を撃つ」などの
ように内容がはっきり出る方が良いように思われる。
少々古い本だが、今だからこそ、国民全員で論点ごとに認識を正確にしていくための必読の書である。
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