アメリカに住んでる日本人のコラムニストが,9.11前後に肌で感じたこと。
誰かも書いているけれど,そんなアメリカの属国であることには少し違和感を持つ本。
まぁ,偏った見かたと言えなくもないだろうけれど,ブッシュ嫌いには痛快かも。
華氏911のことが多く書かれていて,やや構成上にバランスを欠く。
もっと幅広くいろんなことを書いて欲しかったりもする。

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底抜け合衆国: アメリカが最もバカだった4年間 単行本 – 2004/8/1
町山 智浩
(著)
2000年ブッシュ大統領「疑惑の当選」から、9・11同時多発テロ、アフガン・イラク侵攻、そしてマイケル・ムーアの『華氏911』戦争まで、「自由」と「民主主義」の国アメリカが壊れていく4年間を描いたドキュメント・エッセイ。戦時下アメリカの恐ろしくもマヌケな真実がここにある! マイケル・ムーアのインタビューも収録!
- 本の長さ285ページ
- 言語日本語
- 出版社洋泉社
- 発売日2004/8/1
- ISBN-104896918436
- ISBN-13978-4896918434
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商品の説明
著者からのコメント
2000年秋の大統領選挙から、同時多発テロ、イラク戦争突入という4年間をリアルタイムで、アメリカの片隅に住む一児の父として体験し、「TVブロス」や「サイゾー」などに書き続けてきた連載コラムを集めた本です。
反戦ソングがラジオから消え、国民のプライバシーは政府に覗かれ、終わりのない戦争で政府は史上最大の赤字を抱え、警察、学校、福祉の予算は切り詰められ、失業者は増え、国内の治安は悪化してイラク以上の死者が出ているという日本では報道されていない現実を、生活者の立場から報告します。 でも、おなじみの軽い文章なのでご安心を。
出版社からのコメント
アメリカは底から見ないとわからない!
アメリカのラジオは右翼だらけ!?/「イラク戦争の英雄」と「イラク人虐待の悪女」はご近所さん!?/アメリカのマクドナルドは中毒になる!?/「ハッピー・バースデー」はもう歌えない!?/「狂気のベトナム帰還兵」は全部ウソ!?/カーツ大佐は実在した!?/陪審員制度は魔女裁判!?/「愛国法」でピースサインは禁止!?/レーガンの娘がヌードに!?……etc
著者について
映画評論家。1962年東京生まれ。早稲田大学法学部卒。宝島社にて『おたくの本』『裸の自衛隊』などを企画編集。洋泉社にて『映画秘宝』を創刊。97年よりアメリカに渡る。著書に『アメリカ横断TVガイド』『〈映画の見方〉がわかる本』、共著に『ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判1、2』(いずれも洋泉社)、訳書に『ブーンドックス』(アーロン・マッグルーダー作、幻冬舎)がある。
登録情報
- 出版社 : 洋泉社 (2004/8/1)
- 発売日 : 2004/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 285ページ
- ISBN-10 : 4896918436
- ISBN-13 : 978-4896918434
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,436,468位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 550位アメリカ・中南米の地理・地域研究
- - 656位アメリカのエリアスタディ
- - 1,522位政治史・比較政治
- カスタマーレビュー:
著者について
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映画評論家、コラムニスト。1962年東京生まれ。早稲田大学法学部卒。宝島社社員を経て、洋泉社にて『映画秘宝』を創刊。現在カリフォルニア州バークレーに在住。TBSラジオ「たまむすび」レギュラー。週刊文春などにコラム連載中。映画評論の著作に『映画の見方がわかる本』『ブレードランナーの未来世紀』『トラウマ映画館』『トラウマ恋愛映画入門』など。アメリカについてのエッセイ集に『底抜け合衆国』『アメリカ人の半分はニューヨークの場所を知らない』などがある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2006年4月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
マイケル・ムーアの華氏911が公開される前の2000年から書かれていますが、非常にこの映画と通じるものがあります。というより、アメリカがヤバイ国であることはもはや常識になってきたということでしょうか。この本ではイラク戦争とは別にベトナム戦争のトンキン湾事件のでっちあげをあげていますが、それどころか、真珠湾もやらせだったことももはや事実として知られていますから、別にアメリカはブッシュのせいで狂ったわけではなく、もとからトンデモナイ国であるわけです。
ブッシュになって特に悪くなったのは、巨大企業達の台頭でメディアが食われてしまい、ジャーナリズムが死んでしまったこと、ゴアとの投票の操作や国民を欺き、貧しい兵士と罪のないイラクの人々を殺したことです。
ただ、僕がアメ車とジャズの大ファンで、見る映画はやっぱりアメリカ映画が80%、さすがにマクドは食べませんが、アメリカに対してヤバイ国だけど好き、というところが、著者の町山さんと通じるものがあります。町山さんは、オークランド(犯罪多発地域らしい)に住んでいて娘をアメリカ人にするらしいのでアメリカ好きは僕の比ではないのでしょう。だからこそ、いまの状況が許せないという気持ちが強くベースにあるところが、この本がただのネタ本と違うところです。
ブッシュになって特に悪くなったのは、巨大企業達の台頭でメディアが食われてしまい、ジャーナリズムが死んでしまったこと、ゴアとの投票の操作や国民を欺き、貧しい兵士と罪のないイラクの人々を殺したことです。
ただ、僕がアメ車とジャズの大ファンで、見る映画はやっぱりアメリカ映画が80%、さすがにマクドは食べませんが、アメリカに対してヤバイ国だけど好き、というところが、著者の町山さんと通じるものがあります。町山さんは、オークランド(犯罪多発地域らしい)に住んでいて娘をアメリカ人にするらしいのでアメリカ好きは僕の比ではないのでしょう。だからこそ、いまの状況が許せないという気持ちが強くベースにあるところが、この本がただのネタ本と違うところです。
2006年10月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白かったです。そして意外と(失礼ながら)真面目な本でした。まず、アメリカの激動の4年間を、リアルタイムで書いてあるのがいい。そして筆者が大新聞、大テレビのサラリーマン記者じゃないので、自分がおもしろいと思ったネタを提供しているのがいい。ゴシップネタも満載。ただし、この本のいちばんの読みどころは、アメリカのマスコミが、いかにやすやすと、政府の宣伝部隊になってしまったか、を描いた部分だと思う。一般人以上に打たれ弱かったマスコミ、おいおいアメリカ大丈夫かよ、という著者の嘆きが聞こえてくる。でも流石ですよね。その嘆き方にユーモアと愛がある。とにかくどこかに笑いを見つけていこうぜ、という姿勢がいい。この姿勢こそアメリカから得たものじゃないのかな。情報源としても有益だし、暗い絵もかなりあるわりには、読後感はからっとしてる。いい本だと思いました。
2004年9月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私は映画秘宝のファンで、氏の連載も読んでいた。氏のホームページ
でマクナマラのフォッグ・オブ・ウォーの存在を知り、アメリカ版DVD
を買い、それが見たいがためにリージョンフリーのデッキも購入した。
一体これからアメリカはどこへ行こうとしているのか?
ベトナム戦争の教訓はもう今のアメリカからは消え去ったのか?
マイケル・ムーアへのバッシングに対する、氏の「同じ間違いでも、
ブッシュ大統領の間違いはムーアよりもはるかに影響が大きいのに、
何故その人たちはブッシュの方は問題にしないのか?」との論評をどこかで読
んだ。もっともである。
町山氏の今後にさらなる期待をします。
でマクナマラのフォッグ・オブ・ウォーの存在を知り、アメリカ版DVD
を買い、それが見たいがためにリージョンフリーのデッキも購入した。
一体これからアメリカはどこへ行こうとしているのか?
ベトナム戦争の教訓はもう今のアメリカからは消え去ったのか?
マイケル・ムーアへのバッシングに対する、氏の「同じ間違いでも、
ブッシュ大統領の間違いはムーアよりもはるかに影響が大きいのに、
何故その人たちはブッシュの方は問題にしないのか?」との論評をどこかで読
んだ。もっともである。
町山氏の今後にさらなる期待をします。
2008年10月6日に日本でレビュー済み
著者が日本人なので偏見なくアメリカを語ってくれてます。こういった本は少ないのでは? かつアメリカ在住なので描写はリアルだし、内容もバラエティーに富んでいて飽きません。
ただ、本書を読んだのが「アンチ・ブッシュ」と声高に謳っていたムーア監督が実は裏でブッシュとつながっていた(それどころかお友達だった)事実が露呈した後だったので、結局アメリカって真実より利益を優先する国なんだよな…と白けたのも事実。
ただ、本書を読んだのが「アンチ・ブッシュ」と声高に謳っていたムーア監督が実は裏でブッシュとつながっていた(それどころかお友達だった)事実が露呈した後だったので、結局アメリカって真実より利益を優先する国なんだよな…と白けたのも事実。
2006年12月3日に日本でレビュー済み
とにかく町山の本は面白いんだから、未読の人はツベコベ言わずに読みなさい。町山の超インテリジェントな話芸に乗せられてクスクス、ゲラゲラ、イヒイヒ笑っているだけで、アラ不思議、あなたにも第一級のインテリジェンスが身につきます、パン・パン・パパン・パン!
本書がレポートするのは00年後半から04年夏ごろまでで、だから副題にある「アメリカが最もバカだった4年間」とは、言うまでもなく第43代米国大統領ブッシュの1期目のこと。民主党ゴアを制した(?)疑惑の選挙に始まり、9・11、イラク攻撃という狂騒、そして並行して進む国民への思想的締め付け、言論の窒息という、新世紀の幕開けにふさわしい、世界を巻き込んだ米国ゲキドーの4年間だ。
本書の初版が出た04年9月6日には、ブッシュvsケリーの選挙戦の帰趨はまだ明らかではなかった。その、まさに戦いの渦中で本書を出版したということ自体、町山が傍観者的な正確さよりも、反ブッシュの筋を通してマイケル・ムーアらに連帯の挨拶を贈ることを優先したと見るべきだろう。
え? そんならモー終わった話じゃん、って? チッ・チッ・チッ・チッ…キミもまだケツが青いね。これはゲンザイなんだよ。今、この世界の話なんだよ。そして未来の話でもあるのだよ。
とにかく悪いことは言わない。すぐ本屋に走れ!…って、ここ本屋だった(笑)。
本書がレポートするのは00年後半から04年夏ごろまでで、だから副題にある「アメリカが最もバカだった4年間」とは、言うまでもなく第43代米国大統領ブッシュの1期目のこと。民主党ゴアを制した(?)疑惑の選挙に始まり、9・11、イラク攻撃という狂騒、そして並行して進む国民への思想的締め付け、言論の窒息という、新世紀の幕開けにふさわしい、世界を巻き込んだ米国ゲキドーの4年間だ。
本書の初版が出た04年9月6日には、ブッシュvsケリーの選挙戦の帰趨はまだ明らかではなかった。その、まさに戦いの渦中で本書を出版したということ自体、町山が傍観者的な正確さよりも、反ブッシュの筋を通してマイケル・ムーアらに連帯の挨拶を贈ることを優先したと見るべきだろう。
え? そんならモー終わった話じゃん、って? チッ・チッ・チッ・チッ…キミもまだケツが青いね。これはゲンザイなんだよ。今、この世界の話なんだよ。そして未来の話でもあるのだよ。
とにかく悪いことは言わない。すぐ本屋に走れ!…って、ここ本屋だった(笑)。
2009年2月15日に日本でレビュー済み
ここに書かれている情報は大半がアメリカのメディアで発信されたものに著者がコメントをつけたものですが(一部自身でインタビューしてたり、体験もあります)、それでも我々日本人が知らないことだらけであることに軽いショックを受けました。ポリティカリーコレクトなんて差別表現に厳しい社会なんだと思っていたら人種差別丸出しのラジオパーソナリティ、カリフォルニア州知事選挙に立候補したセレブ?達。
どうしようもないように見えるけど「しょーがねーなー」というアメリカへの愛情あふれるツッコミが笑えます。
どうしようもないように見えるけど「しょーがねーなー」というアメリカへの愛情あふれるツッコミが笑えます。
2005年3月5日に日本でレビュー済み
アメリカに暮らす著者が 2000年から2004年にかけての“かの国”の様子を綴った論考集です。
著者自身がシュワルツネッガーやマイケル・ムーアなど対象を“一次取材”してまとめた文章は本書の1割程度に限られます。それ以外の大半は著者が目にするラジオ・テレビ・映画・雑誌・新聞といった様々なメディアに現れた“間接情報”としてのアメリカです。
私はそのことを批判的に指摘するつもりは毫もありません。むしろ生(き)のままの情報ではなく、お茶の間の人々に情報というものがいかにメディアによって濾過や加工をされた上で届けられているかということが、本書では生々しく報告されていると感じました。
ベトナム帰還兵の多くがPTSDに悩んでいるという神話についてのくだりを興味深く読みました。本書で指摘されているワシントン州の森の奥深くで孤独に暮らす帰還兵の話を私もかつてNHKで見たことがあり、ベトナム戦争の悲惨さを強く胸に刻んだものです。
しかし本書によれば、彼は米軍基地内の映写機係だっただけで、戦闘には一度も参加していなかったのです。彼以外にも政府の補償金を得るためにPTSDを装う帰還兵が相当数いると指摘した本が98年に出版されているとのことです。
アメリカ市民の(そして日本市民も)大半はこのように「メディアを通じた“事実”」にしかアクセスすることができません。メディアの命運を握るものが情報、そしてひいては事実を握ることができる。ディズニー帝国やブッシュ政権などの巧妙なメディア戦略の様子を引きあいに出して、情報と市民との危うく脆い関係を本書は浮き彫りにしてみせます。
私は本書を優れたアメリカ・メディア論として大変興味深く読みました。
なお、女性の股間を描いた「世界の始まり」という絵画の作者を「クルーベ」(34頁)としていますが、正しくは「クールベ」です。同作品はパリのオルセー美術館で見ることができます。
著者自身がシュワルツネッガーやマイケル・ムーアなど対象を“一次取材”してまとめた文章は本書の1割程度に限られます。それ以外の大半は著者が目にするラジオ・テレビ・映画・雑誌・新聞といった様々なメディアに現れた“間接情報”としてのアメリカです。
私はそのことを批判的に指摘するつもりは毫もありません。むしろ生(き)のままの情報ではなく、お茶の間の人々に情報というものがいかにメディアによって濾過や加工をされた上で届けられているかということが、本書では生々しく報告されていると感じました。
ベトナム帰還兵の多くがPTSDに悩んでいるという神話についてのくだりを興味深く読みました。本書で指摘されているワシントン州の森の奥深くで孤独に暮らす帰還兵の話を私もかつてNHKで見たことがあり、ベトナム戦争の悲惨さを強く胸に刻んだものです。
しかし本書によれば、彼は米軍基地内の映写機係だっただけで、戦闘には一度も参加していなかったのです。彼以外にも政府の補償金を得るためにPTSDを装う帰還兵が相当数いると指摘した本が98年に出版されているとのことです。
アメリカ市民の(そして日本市民も)大半はこのように「メディアを通じた“事実”」にしかアクセスすることができません。メディアの命運を握るものが情報、そしてひいては事実を握ることができる。ディズニー帝国やブッシュ政権などの巧妙なメディア戦略の様子を引きあいに出して、情報と市民との危うく脆い関係を本書は浮き彫りにしてみせます。
私は本書を優れたアメリカ・メディア論として大変興味深く読みました。
なお、女性の股間を描いた「世界の始まり」という絵画の作者を「クルーベ」(34頁)としていますが、正しくは「クールベ」です。同作品はパリのオルセー美術館で見ることができます。