Amazonより
時は1975年。古きよき時代にあった日本の原風景がリアルに再現されており、そのなかを自由に行動していくというのが本作の特徴。これといった目的はなく、虫取りに精を出してもいいし、魚釣りばかりしていても構わない。勝手気ままに遊びにいくことができるという、何とも言えぬ懐かしさが味わえる異色の作品。
主人公は都会育ちの小学生の男の子。家庭の事情により、夏休みの1ヵ月間、田舎の親戚・空野家に預けられる。空野家の周りは、海や山などがある美しい自然に囲まれたところ。ここで、ラジオ体操、昆虫採集、魚釣り、朝顔の観察、絵日記、虫相撲、洞穴探検など、幼き日、だれもが体験したことを行っていく。空野家の姉妹との交流や、地元のガキ大将、きれいなお姉さんとの出会いなど、さまざまなイベントも盛り込まれて、自由度が高いうえに、飽きがこない構成になっているところがポイント。(池村慎一)
レビュー
かなり自由度の高いAVGです。叔父さんの家を中心に、好き勝手に探索するんだけど、調べる範囲が広くて、慣れるまでは大変。基本的には、朝食時に出た話題を中心に調べていくとイベントが発生する。ただ、序盤はイベントが少なくて、目的意識を持っていないと、退屈かも(ある意味リアル)。中盤(凧上げや虫相撲などができるあたり)からはイベントが増えてきて、むしろ時間が足りなくなってくる。それまで我慢できるかがポイント。ただし、条件の厳しいイベントも多いので、ひとつのことに熱中していると、他のイベントを見ることができなくなることあり。そうなると何も起こらない日も多くなるので注意しましょう。
システム部分では、移動方法が『バイオ』系なのが違和感あり。行きたい場所に行けなくてイライラすることが…。それに、調べる場所がわかりにくいところが、いくつかあるのも気になった。ほのぼのしたゲームが好きな人で、ジブリ系アニメ(意識して制作してるはず)の雰囲気が好きな人にはオススメできます。
(電撃王2000年8月号)