「危機」「展覧会の絵」など70年代のロック&ポップスを代表する名作の多くは、博士の発明なしには存在し得ません。しかし、彼のインタビューにはその事に対する驕りが微塵も感じられず、とても気持ちよく鑑賞することができました。
「音楽とは作り手と聞き手の間のインタラクションから生まれるものであり、ライブの重要性を忘れないで欲しい」「シンセサイザーは私がつくったと言うよりも、自然に生まれてきたもの」「楽器は自分の延長であり、ミュージシャンの音楽の中に自分を感じる」などの表現に含蓄と同時に博士の謙虚さが感じられます。
映画も見に行ったのですが、私のようなリアルタイムで博士の世代を生きてきた人間だけでなく、若者(しかも女性)が多く見にきていたのは驚くと同時に嬉しく思いました。
確かに、万人受けする作品ではないかもしれませんが、当BOXセットには3回劇場に足を運ばないともらえなかったキーホルダーも付属していてお得ですし、多くの人に見ていただきたいと思います。