戦後日本で最悪の事故である「東京電力福島第一原子力発電所事故」から半年が経った。
しかしながら、「いつ」、「誰が」、「どのような」意思決定をしたのか、
国民は責任の所在を知らされないままである。
もちろん、本当の責任の所在、誤りの原点がどこにあったのかは国民は理解している。
しかし、マスコミが政府および電力会社の内部を真剣に検証し、責任を追及しようとはしないのである。
本来であれば、意志決定におけるプロセスで誰がどのような発言をして、
誰がどのようなミスをしたのかについて真剣に責任を追及するのがマスコミの社会的役割だろうと考えるが、
この「ディスカバリーチャンネル」のように、意思決定における各人の動きを見ようとは
日本のマスコミは考えないようである。
そういう点で、この「チェルノブイリ原発事故」のドキュメンタリは日本人にとって重要なサンプルになるだろう。
もちろん、チェルノブイリと福島は全く異なる事例ではある。
しかし、人為的なミスが長きに渡り人々を苦しめる結果となったのは同じであり、
このように内部の人間の動きの検証がなければ、本当に日本は没落してしまうと危惧する。