思えばラジオから始まった企画アルバム。
普通の企画モノなら「しゃべり」の部分が重視される。
ところが、彼女たちはそれだけではなかった。
「うた」にも高い評価と、それに対する賞賛が巻き起こったのだ。
1枚目”歌姫楽園”、2枚目”TOPxTOP”と、ヴォーカリストとしての比重が増え、
ついにこの3枚目では「うた」の魅力を徹底的に磨き上げたアルバムとなる。
さらにタイトルに注目して欲しい。”Performed by 今井麻美 & たかはし智秋”
そう、役名ではなく声優本人の名前がクレジットされたヴォーカルアルバムがこれだ。
1曲目から見事に引き込むその歌唱力は、聴く者に強い印象を与えるだろう。
ふたりのハーモニーが奏でる魅力に加え、今井・たかはし、それぞれの個性を引き出す
楽曲の選択と声優というジョブを活かした構成には、単なる”企画モノ”を超えた何かを
感じるリスナーも多いはずだ。
そして"Contradiction"−矛盾−と訳される曲で、それは頂点に達するはずだ。
外連味たっぷりのこの曲に対して評価が分かれるかも知れないが、私は推したい。
最後の曲はラジオリスナーへのオマージュとして。ある意味クールダウンさせてくれる一曲。
・・・で、間髪置かずにラジオアルバムが発売されるのだな。
「歌姫楽園」を買った頃は(ラジオ部分はよくわからん)などと言っていましたが、
いまではすっかりそちらにもはまってしまったことに気づいたりなんかして。
もし、このアルバムから聞き始めて気に入った方は「歌姫楽園」を買うといいですよ。
お奨めです。