テレビ東京版遊戯王シリーズの第3作目。
ストーリーは基本的にアニメスタッフのオリジナルですが、原作者の高橋和希氏が嘗てジャンプの読み切りに持ち込んだものがモチーフになっており(DUEL ARTより)、メインキャラクター・モンスター・メカのデザインも手掛けられています。
オンリーワンな濃いキャラクター達や、基本的に真面目でシリアスながらインパクト大のビジュアルを孕んだストーリーが非常に魅力的な作品です。恐らく一番の疑問である「何故バイクに乗ってカードバトルなのか?」という事については実際に視聴して頂いてその疾走感を体感して頂くしかありません(笑。本当にカードゲームとバイクがくっついた理由は本編で出てきません)。スピードワールドやスピードスペルが現時点ではOCG化されていないので再現が不可能なのは残念ですが、だんだんと病み付きになっていきます。
運という要素の強いカードゲームを通してキャラクターの主張や物事の決定を描いているため、どうしても人を選んでしまう上、長い作品な為、ストーリーも全体を見ると説明不足や粗もあるのですが(しかしキャラクターのドラマは最終回までに非常に綺麗に纏まっています)、そういった部分を補って有り余る程のカタルシスを与えてくれる作品です。
視聴するか悩んでいる方や、敬遠している方も是非手を伸ばしてみて欲しいです。
前作のGXは本編作画を韓国の同友アニメーションに殆ど丸投げされていましたが、今作から国内が主導に戻っており(DM時代の古参のスタッフも一部復帰)、要所で見応えのある作画が堪能できます。
(このBOXに収録されている回では原憲一氏が作監を務めた1話・7話、南伸一郎氏作監の8話、小林一幸氏作監の11話等に見所有)
また、前2作同様音楽が非常に素晴らしく、物語を一層盛り上げています。(サントラに未収録の曲が多いのが残念ですが)
【収録話】
第1話「ライディング・デュエル!アクセラレーション!」
脚本:冨岡淳広 演出:せとーけんじ 絵コンテ:小野勝巳 作画監督:原 憲一
第2話「パワーインセクトデッキ!蟻地獄の罠」
脚本:冨岡淳広 演出:山口健太郎 絵コンテ:杉山正樹 作画監督:Choi Hoon Chel
第3話「脱出!ニトロ・ウォリアーVSゴヨウ・ガーディアン」
脚本:冨岡淳広 演出:友田政晴 絵コンテ:中村憲由 作画監督:こかいゆうじ
第4話「運命の対決!立ちはだかるスターダスト・ドラゴン」
脚本:冨岡淳広 絵コンテ:せとーけんじ 演出・作画監督:武藤公春
第5話「激突するエースドラゴン!スターダストVSレッド・デーモンズ」
脚本:冨岡淳広 演出:佐々木真哉 絵コンテ:東海林真一 作画監督:高瀬 言
第6話「見てくれ!ワシの秘宝デッキ!」
脚本:冨岡淳広 演出:山口健太郎 絵コンテ:中村憲由 作画監督:Choi Hoon Chel
第7話「カードにこめた想い!水晶ドクロVS大牛鬼」
脚本:冨岡淳広 演出・絵コンテ:菱川直樹 作画監督:原 憲一
第8話「満たされぬ魂 シグナーと伝説の竜」
脚本:冨岡淳広 演出:浅見松雄 絵コンテ:飯島正勝 作画監督:南 伸一郎
第9話「カードにかける思い 仕組まれたライトニング・デスマッチ」
脚本:吉田 伸 絵コンテ:中村憲由 演出・作画監督:武藤公春
第10話「デッキ0 チェーントラップのループを破れ」
脚本:吉田 伸 演出:政木伸一 絵コンテ:東海林真一 作画監督:こかいゆうじ
第11話「特殊追跡デッキ再び 取り戻せ仲間との絆」
脚本:鈴木やすゆき 演出:佐々木真哉 絵コンテ:中村憲由 作画監督:小林一幸
第12話「死闘追跡!絆を紡げターボウォリアー」
脚本:鈴木やすゆき 演出:康村 諒 絵コンテ:中村憲由 作画監督:野口啓生・高瀬 言