彼らが出てきた時期はサカナクションもブレイクし、エレクトロを取り入れた次世代バンドが注目されていた時期でした。
バンドサウンドに電子音がのっかる、2010年代現在、特別珍しくはないスタイルではあるんですが
いわゆるPOPなイメージを優先させるバンドが多い中、女性ボーカルを据えて
バックで鳴る音はソリッドなギターサウンド、狂ったような変拍子も取り入れ
それをあくまでセンスよくまとめてしまうのがスクパニの特徴。なんとなくですが90年代末頃のJ-POPのスタイルを
踏襲しているような気もします。同時にいまの時代いきづいている音楽(たとえばポストロック、オルタナ、R&B)も
絶妙にブレンドされています。POPなんだけどきっちりロックバンドしているんですよね。
そして歌詞は散文的でありながら言葉選びが巧み、言葉の断片からイメージをうまく浮かび上がらせることができます。
ミニアルバムだからこそ、このバンドの持ち味が間延びすることなくギュッと濃縮されています。
ジャケットがそのまんまサウンドを表しているようで、お見事。