・クラリネットについて
クラリネットとバスクラリネットが各々ソロ1つ、パート3つある他、小クラリネット(エスクラ)とコントラバスクラがつきます。
エスクラリネット:G3-G6※1
クラリネット:D3-G6※2
バスクラリネット(ロング管):B♭1-F5
コントラバスクラリネット:C1-F3
※1 エスクラリネットが最も必要とされる高音域が欠けています。
※2 他社製管弦楽音源も概ね同じ音域です。A管最低音(C♯2)が必要な楽曲ではピッチペンドやチューニング、バスクラなどを工夫して使う必要があります。
※1,2 なお、公式サイトのサポートページに、音域の変更方法が書かれており、定義ファイルを自己責任で編集することによって無理やり音を出すこともできます。
同社製COMB(GARRITAN CONCERT & MARCHING BAND 2)ではバスクラ以外の音域が拡張されており、エスクラやA管も網羅しております。
しかし、こちらの音色はお世辞にも良いとは言えません。
・音量変化について
減衰音(ピアノやピッチカートなど)はベロシティのみです。
持続音(管楽器や弦楽器、打楽器のロールなど)は
音量をcc1モジュレーション(cc11エクスプレッションでも同じ動作)で、
アクセント・アタックをベロシティで行います。
ハード音源やVSCなどに親しんできた人からすれば操作が難しいかもしれませんが、
VSTiは各パラメータを独自に設定しているものが多いので、
いかにその音源を‘使いこなすか’が大切です。
・金管楽器
GPOの大半とProject SAMのすべてにストレートミュートが用意されています。
オーケストラ音源ではなかなか珍しいです。
・GPO全般について
非常に動作が軽いので、低スペックPCで比較的良い音を出そうとするなら、この音源は一押しです。
特に大編成の打ち込みを考えるなら、32bit OSではDAWのメモリ利用が2GBまでに限られるために、フリーズが使えないDAWの場合、他社製音源は音の読み込みすらままなりません。
また、楽譜制作ソフトFinaleを持っている人は特に購入し甲斐があると思います。
Finale自体がGPOを使うことを念頭に設計されているので、
ほかの音源に比べ楽譜の再生は忠実で、かつ各種設定も非常に楽です。
特にヴァイオリンは付属の音源より音域が広い上に、全音色の音量が大きくなっております。