バイノーラルマイクが必要な事情が発生。十年位前のダミーヘッド型で100万円程だった記憶があり、せめて20〜30万円の製品が無いか探し、このマイクを見つけた。とてつもない安値だが、録音音声サンプルを試聴し、其れなりの臨場感を確認した上で、7965円で2012/1/9購入。
[ 接続 ] 3.5mmmステレオミニジャック2本を、接続機器のマイク入力とイヤホン端子に挿す。独立しているので別々の機器に挿そうが、片方だけ使おうが問題無い。マイクは当然プラグインパワー型。
[ モニター ] 内蔵イヤホンは録音後の確認用で、リアルタイムモニターとしては使えない・・・ハウリングを起こす。イヤホンの再生音は、低音が増強された不思議な音(失敬)・・・まあ、オマケだし、何か意味があるのかも知れない。
[ 音質/音場 ] 千円に満たないイヤホンで確認。通常は「鼻腔のあたりにこじんまりとした音像が結ばれる」が、このマイク入力では「最大で音像が頭部の外側10cm位まで拡がる」感じ。意外だったのはスピーカーの再生音が、イヤホン以上に臨場感豊かに鳴った事。しかし、再生環境/音源に大きく左右されるので、自身の機器/耳で確認される事をお奨めする。
※ローランドHPのサイト内で「音の3D」検索し、「音の3Dを体感しよう!」にジャンプすると、音声サンプルがあります。但し、これは「プロのみ為せる音」と捉えるべきでしょう。実際の録音では何方かの指摘通り、「コードが鳴る」症状がありますし、他に「風きり音が際立つ」「低音で鳴るハウリングの様な奇妙な音」も確認しました、使うこつを幾つか修得する必要がありそうです・・・防風対策は不可避。
以降の内容は、難聴対策経験を記した物で、関心の無い方の閲覧は時間の無駄になります。
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このマイクとの出会いは、母が特異な事情で、聴力を失った事に端を発する。手術失敗の影響で外耳道が物理的に閉塞、音が内耳に届かない為耳が聴こえない。「補聴器では聴こえない可能性がある」として、病院は何もしようとしない・・・自力での解決を模索した。
内耳は正常だったので、骨伝導タイプ集音器ならば聴こえる事を確認。但し音質は悪く、健常者が一時間も聴いていると精神に悪影響を及ぼしそうな代物。試してみた巷の集音器関連機器を列挙する。
増幅力最強「骨伝道ヘッドセット助聴器」。 玩具「耳にすっぽり集音器 AKA-106」。 使用不可「耳かけ集音器 AKA-108」。 偽物骨伝導イヤホン「伊吹電子 KM-13E」。 本物骨伝導イヤホン「ゴールデンダンス GD-SB2」。 増幅力不足「ゴールデンダンス GD-S-SB2」。 最高音質「TEAC 骨伝導ヘッドホン HP-F200」。 増幅出来ない「ヘッドホンアンプ AT-PHA10」。
母の難聴を解決し得る製品が存在しない事が判り、音の本家である「音響機器」を組み込んでの音質向上を図る事にした。・・・<試行錯誤は長大なので省略>・・・下記「骨伝導集音システム」を組み上げた。母の頭上に設置したバイノーラルマイク画像をアップしたので参照されたし。
(1)バイノーラルマイク・・・ローランド CS-10EM
(2)マイクアンプ(マイクへの電源供給用)・・・
audio-technica AT-MA2
(3)主増幅器・・・
TEAC プリメインアンプ A-R630
(4)ヘッドホンアンプ(音量手元調整用)・・・
audio-technica AT-HA2
(5)会話聴き取り用イヤホン・・・
骨伝導イヤホン GD-SB2
(6)音楽鑑賞用ヘッドホン・・・
骨伝導ヘッドフォン HP-F200
(7)ラジカセ(異変監視用)・・・ヘッドホンアンプに接続し母に聴こえているのと同じ音を別室でモニターし、異変が無いか確認。
余命僅かな母が、目を見張り「耳が聴こえなくなる前と同じくらい良く聴こえる!」と大変喜びました。亡き母に代わり、ローランド株式会社に感謝の意を表します。
商品モデル番号 | CS-10EM |
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メーカーにより製造中止になりました | いいえ |
カラー | ブラック |
材質 | プラスチック |
サイズ | one size |
メディア形式 | 不明な形式 |
OS | not_machine_specific |