昨年数号掲載された表記2名による「まほう少女トメ」が連載で登場。
従来のおおひなたさんの作品が持っていた少年らしい可愛らしさを意識的に減らして、ブラックジョークに都市伝説をブレンドしたかなり怪奇風味が強い読み切り連作となっており、今後に注目です。
表紙の看板作ヤマザキマリさん「テルマエ・ロマエ」は主人公の時空をかける浴室設計技師のルシウスが友人達の経済的支援の為に心ならずも成金趣味の解放奴隷達の為に金無垢の浴場を設計しなければいけなくなり悩みますが…。
今号印象に残ったのは
・しりあがり寿さんが己の行為が取り返しの付かない結果を引き起こしてしまった主人公と呑気な周囲を見事にGAGにしている「ノアの阿呆舟」
・どこかで見た事の有る小道具を見事に自分の作品に昇華する三家本礼さんのさらしふんどし巨乳中学生スプラッターアクション「血まみれスケバンチェーンソー」
・異性装を扱いながらその繊細な筆致に読んでいて目が潤む志村貴子さん「放蕩息子」
・フィルム・ノワール的空気が堪らない塚本晋也さんと深谷陽さんの「鉄男」
・主人公達のネグレクトされた子供時代と関西弁が涙を誘う松田洋子さん「ママゴト」
・ついに重大な決心をした主人公デュルクとその陰画の様な女装の麗人ミューバが変わり果てたあの人物によって危険な彩輪の力を宿す三宅乱丈さん「イムリ」
・今回は絵で笑わせてくれた上野顕太郎さん「夜は千の眼を持つ」
・作画の市川ラクさんのセンスに唸る河井克夫さん原作の「趣味の店ヨーロッパ」
・この方々の作品がなかったら、ビームはもっと殺伐とした雑誌になっていたであろう須藤真澄さんと竹本泉さん、その他読み切りで無愛想な女性主人公が魅力的な新田章さん「ランタンパレード」、小林哲也さん、田邊剛さん以来の個性的な筆致の森泉岳士さん「盗賊は砂漠を走る」、未来の自分に対する手紙の様なおくやまゆかさん「あなたへの遺言」が掲載されて居ます。
しかし青少年向けの月刊漫画誌では、美少女・萌えに関する成分が他誌に比べて非常に少なく、ダメ人間率が非常に高い(登場人物がダメな(「SCATTER」「限界集落温泉」「まんが極道」「澄江堂主人」、登場人物と作者が両方ダメ(と言う設定)な「敗北DNA」「がけっぷち漫金日記」)ですが描かれている人物達が皆、愛しい雑誌です。来月はいましろたかしさんと鮪オーケストラさんが帰って来ますので更に濃厚な雑誌となりそうです。

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月刊コミックビーム 2011年2月号 [雑誌] 雑誌 – 2011/1/12
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