良いところもありましたが、
ゲームをクリアした手ごたえは物足りず、
勿体無いと言う印象です。
前半までは好印象。
中盤から徐々にマンネリ気味。
気になった物語の展開も、最初のうちは説明不足でも、
凄く意味深に感じ、唐突な「謎」も良い味になっていました。
強制バトルや謎の回想、さらにバッドエンドがあったりと、
やや複雑な構造であっても、ポジティブに受け止めました。
しかし、
だんだん雑な演出が目立ち始めます。
例えば、7体のボスを倒した際、
最初の1体こそ、7本の指に収められるシーンがありますが、
後は省略されてしまい、達成感が弱く感じました。
いま何体目のボスなのかも分かりにくく、
色々と損をしている感じ。
こうして、
徐々に、疑問に対する答えがないままの進行が続き、
全てが終わってみると、何かと消化不良。
気になった伏線も、未解決が多く、
置いて行かれた感があり、結末も呆気ないと感じました。
なので、後は、この説明不足な感触を、
「想像の余地がある」と前向きに解釈するかどうか。
その辺の「含み」が、
ゲームの評価を分けるような気がします。
以下、気になったところ、
購入の参考に。
・物語のテイスト
→神を題材にしているため、好き嫌いが分かれそう。
やや宗教チックな雰囲気で、
「光」とか「慈悲」など、神話や聖書を思わせる。
何度も白い光の扉を出入りするシーンが多用されていて、
洗脳映像に思ってしまう部分は惜しい。
せめてやって良いのは3回くらいまででしょう。
・体力の表示
→数値での表示ではなく、鎧の壊れ加減で判断します。
ピンチになるとドクドクという心臓音と、視界の一部が赤くなる。
やや分かり難いですが、緊張感は出ているので、
これはこれでアリなシステムだと思いました。
・グラフィックの個性
→筆で描いたような絵画風のCG
ただし、中には「筆の処置」が成されてない部分もあって残念。
敵の一部は光沢のせいで、やたら3Dな質感だったり、
メカニックは変にリアルだし。
もう気持ち、統一感のある表現でも良かった。
このバラ付きまでも「味」だとは思いたくないです。
・ボタンの連打で簡単に連続技が出る
→熟練度を上げると攻撃範囲や大技が個々に変化。
より爽快感のある攻撃が出来る。
・ステージ構成のバリエーションの広さ
→横スクロールのステージ、乗り物操作ステージなど、
中盤までは全く飽きなかった。
他のレビューにもありましたが「移動が多い」というのは、
ただ歩くというよりも、
主にジャンプを駆使して進むステージが多く、
章によっては、バランスが偏っていると感じる場面も。
・落下、失敗、死などからの復帰が早い
→特にイージーでは何度も復活が出来るので、
話だけ見たいなら、サクサク進めます。
ただし落下を重ねる死は、その場の復活は出来ず、
セーブした場所に戻る。
・3D酔いが少ない
→カメラが固定なので、変にアングルがブレないので、
3D酔いする人にはオススメ。
ただし、固定カメラは酔いしにくい反面、死角が出来る。
奥行きのある場面では距離感が分かりにくく、
ジャンプの失敗が多い。コツを掴むのに時間がかかる。
・音楽、効果音が良い
→最近のゲームの曲としては完成度が高く、
音がイヤだなと感じる事はありませんでした。
メニュー画面のサウンドも心地よく、
オプションで個々のボリューム調節があるのが良い。
・3種類の武器が個性的。
→「3すくみ」の関係。ジャンケンのような仕組み。
チェンジする手段はアイテムに依存するので、
いつでも変更が出来ないのは好みが分かれそうです。
・カタカナの武器の名前が覚えにくい
→「アーチが効くぞ!」「ベイルが効くぞ!」
と戦闘中にアドバイスがあるが、
名前と形状がリンクにしくく迷いやすい。
・回想や会話、歴史の紹介中の一部でアクション可能
→会話や説明の間で動けてザコ敵を倒せる。
ベヨネッタでもあったような遊び。
特に際立った成果は無いと思われるが、
工夫している感じがある。
・主人公
→「大丈夫だ!心配ない!」それ以外は無口な青年。
しかし、記憶の中のような心の声が聞こえるステージでも、
口数が少ないのはどうなのでしょう。
こういう時こそ饒舌になって心のうちを表現してくれると、
無口とのメリハリが付いたように思います。
ブラピ似というだけでは感情移入がしにくく勿体無いです。
・指パッチン
→ルシフェルの使うモーション。
時間や場面展開を見せるのに効果的なアクションです。
ただし何度かタイミングが変な所があり気になりました。
細かいようですが「パッチン」の瞬間に場面が暗転では無く、
なぜか映像を残した場面があります。意図的な演出ですかね?
・ネフィリムの存在
→某アニメのニョ○ニョ○を思わせる癒しの要素。
いっぱい落下してくるステージは見た目も楽しく、
良いアクセントで良かったです。
・乗り物操作のステージ
→異色のレースゲームのようなステージ。
個人的には、もっとレースしたかったです。
・ステンドグラスのステージ
→質感、デザインともに良かったです。
こういう場面をもっと見たかった。
・セーブポイントが多い。
→いつもセーブできるわけではないが、多い方です。
死んで「戻された」と不満に感じる場面は少なかったです。
さらにオートセーブおよびインスト−ル対応。
・ロード時間
→ステージの最初にありますが、
後は気にはならない程度。
・ギャラリーモードあり
→ある条件を満たすと見れます。
会話とムービーシーン、イラストなどが見れます。
・オートセーブと任意セーブ
→完全オートではなく、任意セーブと使い分け。
オートセーブのデータは、
別のデータでゲームを始めると上書きされるので注意。