「日常」はかつてNHKのEテレでも放送されて見てたけど、今、テレビ愛知で深夜に放送されいて、佐咲紗花のED曲が欲しくなり、捜していて、この「なののCD」の存在を知った。こんなのがあったのか。
「日常」は脳天気なおバカキャラばかりで、大笑いしながら見てられるけど、唯一、不憫(ふびん)に思えてくるのが「東雲なの」だ。
掃除、洗濯、料理、育児、買い物などの家事を一人でこなしながら、高校に通う女の子。それだけでも同情に値するが、彼女は人間では無い。
いつの日か、こんなAIロボが本当に出来るかもしれないが、映画等に登場する設定では決まって感情が無く、人の喜怒哀楽が理解出来ない。
ところが、なのは「完全な人の心」を持ってる。それが返って可愛そうに思えてしまうのだ。
しかも、なのの開発者はガキなのだ。
鉄腕アトムの「お茶の水博士」がわがまま放題の幼女になったようなもんで、なのの体にいろんな細工をして楽しんでる。なのはそれに困惑しながらも、博士を自分の子供のように面倒を見てるのである。
1曲目は、そんななのの本音や愚痴、願いなどが歌われていて、聞いてて涙がこみ上げてくるのは、感情移入してしまってる私だけなのだろうか。
「みんなと同じ、東雲なの、普通の高校生」
「また右手が取れた!変な改造されてる」
「今夜また頼んでみようかな。ネジ回し外し」
博士に対する愚痴を並べた後で
「大事な博士、守ってあげなくちゃ」
「悩みだらけの毎日です。イヤになる事もあるけれど」
「このおうちに生まれてよかったなぁ。みんな大好きです」
2曲目は博士が昼寝中の静かな日曜日で、なのにとってはホッと出来るひと時なのだろう。
ここでは、風に揺れる洗濯物や小鳥のさえずりなどの穏やかな情景と、博士への母性が表現されてる。
そして、「もしも願いが一つ叶うなら」として、
「こんな日常、続けばいいのにな」と健気に歌ってる。