2011年5月に発売されたDJ Technorchの3rdアルバム「内閣総理大臣賞」のリミックスが早くも登場。2011年10月発売。
REDALiCE、イオシスのARM、初音ミクを従えたデッドボールP、RoughSketch、DJ Sharpnelと、リミキサー陣も豪華。全15曲中、ほとんどの曲が「内閣総理大臣賞」と「少女IN」のリミックスだが、淡々と抑えのきいたヴァージョンからひたすらカオスなヴァージョンまで、全体を通してリミキサー陣の個性とセンスが如何なく発揮。濃厚でバラエティに富んだアルバムとなっている。
特に「内閣総理大臣賞」と「少女IN」の2曲を違和感なく繋いだDJ Sharpnelのリミックスと、テクノウチ氏本人による、1stアルバム収録曲「Gothic system」の2011ヴァージョンが強烈。
個人的には、(現実の方の)内閣総理大臣賞にそれほど価値があるとは思えない。明治時代ならともかく今の内閣の権威はすっかり地に落ちてしまっている。なので曲の内容はともかく、「内閣総理大臣賞」というタイトルを付けたことに対しては戸惑いの方が大きかった。しかしそれも、この「内閣総辞職」というタイトルのリミックスアルバムの伏線と考えれば納得。
DJ Sharpnelの曲の途中に突如挿入されるNHK風の淡々としたアナウンス、及び15曲目の「政見放送」は、かなり面白いので一聴の価値あり。
ジャケットは氏賀Y太。臓物描写こそ無いものの、ある意味それ以上にグロテスクで狂っており、それでいて新しい信仰すら生まれそうな神々しさ。