ざわめき立つ出始め、そこに力強いブラスが現れてメロディを主導します。
歌詞中に
『叶えたい叶えられない 叶える』
とありますが、この中にある1文字の空白は、『自分で決める』を潔しとする決意の表れであり、また、それが最初のメロディラインを思い起こさせ、全体として、楽曲そのものの過激さや騒がしさとは違った力強さを生み出しています。
全てを忘れて、ただ、前に進むのではなく、何も忘れない上で、なお、前に進む決意。
高鳴る心に戸惑いを感じ、それを壊したがっていた少女が、より大人へと成長した姿。
そんな変化を見事に映した曲だと思います。
『灼眼のシャナIII-FINAL-』のオープニングとして用意された曲ですが、ファイナルに相応しいシャナの成長を表現した曲。
同作品に登場するヴィルヘルミナ・カルメルの視点で聴くと、より感慨が深くなるでしょう。
また、カップリングの『u/n』は、第15話で使われた挿入歌。
決意する重要な場面で効果的に使われましたが、そのためだけに用意されたとなれば、ものすごい贅沢な使い方。
アニメ本編同様、カップリング曲にも、一切の手抜きなしです。