私はSC-88 MU1000のユーザーです。
元々譜面入力型のシーケンサで作曲していて、MIDI出力したデータをMusicatorで調整する…
なんてことをやってましたが、外国製ソフトが現在手に入り難い状況からでしょうか…
悩んだ挙げ句に、このMusic Maker MXに手を出してしまったというオチなんです。
はっきり言って…
非常に満足のいくものでした…ええ、ボカロパックに(笑)
Music Makerの使用で…というか、仕様かな?
一番驚いたのがサウンドプールの存在です。予め用意されたエフェクト系サウンドや音楽の断片を
繋ぎ合わせ統合して音楽を作り上げる。本来の作曲とは趣きがかなり違うと思うのだけど、
用意された音がかなり良質なのでクオリティの高い音楽を作成することができるわ。
勿論、MIDIの打ち込みも出来るけど、私の思い描いていたものとは違うようでした。
Music Makerの神髄はどうやらこれらの素材を生かした曲作りに重点が置かれていて、
一から曲を作り上げていく者には必要ない仕様かも知れませんが、
それでも色々と試して楽しくなると思いますし、インスピレーションも沸くでしょう。
さて、次はボーカロイドの方ですが、実はこちらの感動の方が高かったです。
元はボーカロイドに興味は無かったんですが、思ったよりもamazonのパック価格が安かったのね。
試してみようとボカロパックを買っちゃうのは自然な流れなんじゃないかしら。
以前ゆかりさんのボイスロイドの実況動画の声を聞いた事があったのも大きかったわ。
とても大人っぽい、落ち着いた口調が印象的だったから歌にも期待しちゃいます。
実際に適当に曲を作って歌わせてみたら良い感じに歌ってくれてビックリ。
後にVOCALOID3 IAの記念パックを手にいれて、その声と比較してみますと、
ゆかりさんは粗削りなんですが、より人間ぽい癖のある声に聴こえるので凄く気に入ってます。
特に抒情的な曲、ゆったりとドラマチックな音楽に合わせると、
情感たっぷりに(気のせいか頑張って)歌ってくれるので、更に調教し甲斐があります。
音域は広いと思います。
中〜低音域に強く、高音域が若干弱いので、高音域での昂揚感の出し方に工夫が要りますが、
頑張って調整し、頑張って歌わせてあげたくなっちゃいますね〜
とはいえ、作曲してて、この音域は辛いかな?と思ったら調性を変えた曲作りは必要だと思います。
ゆかりさんもそのほう気持ちよく歌えて喜びますよ。きっと(笑)
中音域辺りだと思いますが、一部ガ行やタ行に、声質が異なる箇所があるみたいね。
特に「〜と」等の接続詞で声を伸ばす際に、急に柔らかく響いて聴こえる事がよくあります。
発声自体が明瞭であるため、誰でもその違いが判るんじゃないかしら??
まあ、その声自体は 凄〜く 良いのだけど、歌の前後関係が崩れないように調整は必要かな〜
色々細かい作業は必要ですが、アクセントを極端に減らすことで、かなりの低減は可能です。
Editorは初心者でも何気に触って、扱えるくらい簡単でした。
実は私はどんなソフトでも最初はマニュアルなしで触っていくタイプなので、判るところはそのまま扱っていき、
判らない箇所だけ、後で調べる。この方が覚えが早いと思うのですが、どうかな〜?
起動すると、鍵盤を縦に配置したピアノロールがあって、右に向かって時間軸が進む画面構成だと判るし、
アイコンを鉛筆に変えてピアノの高さに合わせた位置に、横に向かってドラッグすると
その鍵盤の音の高さで、ドラッグした長さ分の音が入力されていく仕組みだと理解できるわ。
入力された音をさらにドラッグすると位置の移動が出来るし、隅で長さの調整も出来るでしょう。
入力された音をダブルクリックすると歌詞(発音)を入力できる。
実際これらのことが判れば、上手下手は関係なく、何か音を入力して曲を歌わせることは出来ると思うのです。
細かい発声のタイミングを計るために、予めクォンタイズを設定しておく事や、
調教の為に用意されたパラメータ群を理解するために、知識を蓄えておくことは勿論必要でしょう。
けれども、何らかの曲を打ち込んで、歌わせるという工程自体には、何ら苦労は感じられない。
作曲が出来るか否かという問題がありますが、作曲経験の無い方でも、
ゆかりさんと共に経験を積んで多くの方に楽しんでもらえるようになって欲しいと思います。
付随のexVOICEのブレス(息継ぎ)音も素晴らしいです。追加ダウンロードデータと併せ
可能性の広がりを実感できる素晴らしいコンテンツ群だと思いました。
Editorのマイナス評価を敢えてあげるなら自動ビブラートが不満かな?
ワウワウ奏法的な表現なので、例え綺麗なビブラートでも不自然に聴こえやすい。
アッアッ奏法的な音の強弱の要素も考慮され、調整が簡単に出来たらもっと良かったかなあ。
人は歌う時の発声の殆どを腹式呼吸で行うものなので重要だと思う。
自動ビブラートは全体に一定にかけるのではなく、音単位で波形の振り幅や長さを指定しつつ、
要所要所でピッチベンドやノコギリ波的な衰退音を自分でコツコツ設定していった方が納得できる歌声になると思う。
あと…注意する点は、これは多分にYAMAHA側のバグなんだろうと思いますが、
後で購入した記念パックのIAとVOCALOID3 Editorをインストールしたら、
Activateに成功してもTiny版共々Editorが起動出来なくなって仕舞ったことかな。
多分、Tiny版と正規版のVOCALOID3 Editorが競合するとダメみたいなの。
私がとった解決法は(VOCALOID3 Editorを後からインストールした場合)
いったん結月ゆかり等をアンインストールし、インストールし直す事ね。
するとTiny版 Editorはインストールされず、歌手ライブラリのみ導入されます。
インストールする際はカスタムでライブラリを別のフォルダにするとより安全ね。
まあ、はっきりと原因とかは判らないのだけど、取りあえずこれで私は使えてます。
このバグ?のせいで、1週間は使えず評価を落としそうなんだけど、
このMusic Maker MX ボカロパック自体に問題があった訳では無いので☆5つね。