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たしかに、このアルバムはアニメ「重戦機エルガイム」の主題歌と、アルバムタイトルにもなっている、エンディングテーマが収録されている点が大きな話題であるのは間違いないが、その2曲以外の楽曲群があまりにも高品質極まりない素晴らしい作品集なのである。
オープニングナンバー「morning bell」を
先入観は捨てて、無心に耳を傾けていただきたい。
楽曲タイトルからして、おそらくアル・ジャロウの「mornin'」を意識して制作されたであろう、舞い上がるストリングスとシンセサウンドに乗る、mioの表現力、安定感ともに抜群のVoが絶品のメロウチューン(小田裕一郎作曲)で、聴き手の不安は、一気に名作の予感に変わるはずだ。
その期待はその後も裏切られることはなく
、ミディアム〜スローナンバーが続いてゆくが、個人的には「time for L-GAIM」の位置に?が付いてしまう…。
リリース元がキングレコード(スターチャイルド)というところで、どうしてもセールスがアニメファン頼みになるという点で、収録せざるを得なかったのは理解できるにしても、できたらボートラ扱いで本編最後に曲順を組んで欲しかったと思うし、それならばエルガイムではなく、星銃士ビスマルクのエンディングのような楽曲であれば、まだ違和感なく収まったのでは？と考えてしまうのは自分だけであろうか。
とはいえ、素晴らしい楽曲と、一流のスタジオミュージシャンによるサウンドメイクが光る、アニメファンだけでなく、特にAOR・シティポップス好きであれば必ずや手に入れておきたい、いや必携盤と言って過言ではない、名作中の名作である。
竹内まりや、松原みきといったシティポップスの歌姫たちが国内外ともに再評価されている昨今、アニソン歌手というレッテルと不当な評価のもとに、こうした隠れた名作が無視されている状況に些か不満を覚えるが、こうした一過性のムーヴメントで終わらない、時の試練に耐えうる普遍のパワーを持った作品と信じたい。
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