ゆうゆPは初期ボカロブームからボカロ曲を作曲していたPの一人です。
自分も「SUPER HATSUNE BEAT」の時から好きになり、同人版を含む7枚のアルバムを持っていますが、
今回ゆうゆPが歌い手と初のコラボとの事を聞いて、正直な所、期待半分ショック半分でした。
今でこそ歌い手の存在が「ボカロ」というジャンルを有名にしましたが、
歌い手の存在については一時期かなり疑問視されました。
原曲のイメージを考えない歌い方等々。
自分もまた、原曲を大事に出来ない歌い手はあまり良いとは思えませんでした。
初期からボカロファンの方はそう言う意見を持つ方も少なくないのではないでしょうか?
今回のアルバムはゆうゆPが自ら「この曲をこの人に歌ってほしい。」と歌い手を選定したとの事。
一曲目のビビットカラービューティフルカンバスを聞いた瞬間、鳥肌が立ちました。
原曲のイメージとそのままだ・・・!と。
可愛らしい曲、切ない曲、力強い曲、全てが原曲のイメージを崩すことなく、
そして細かい歌い方まできっちりと5人の歌い手さんが丁寧に歌いきってくれています。
MIXもほとんど原曲に近いまま歌い手さん用にREMIXされています。
新曲のナイトメア・パラドクスはこれまでのゆうゆPのロック(極楽鳥、天樂、エンパス144等)に続く力強い曲に仕上がっています。
歌い手の秋赤音さんも素晴らしい。めちゃめちゃ格好良くて個人的には一番気に入っています。
気づけば5年もボカロ曲を書き続けてきたゆうゆさんの集大成であり、こだわりが伝わってくる一枚。
昔からのゆうゆPファンの方、歌い手ファンの方どちらにも聞いて欲しい素晴らしいアルバムです。