戸松さんのファン(俄かレベルかもしれません)です。シングルは一通り聞いています。
ヒカリギフトは、ジャケットと同じく冬を基調にした楽曲でとてもゆったりとしたテンポの温かみのある楽曲です。音楽については素人な私ですが音作りとしてはとてもシンプルです。シンプルとはいっても吹奏楽器やピアノ、それに鈴(?クリスマスの曲とかで鳴ってる奴です)などで、見事に冬の雰囲気を醸し出しています。歌詞も壮大なものや時々ある冬にちなんだ恋愛ソングというわけではなく、冬のなんてことないある日を自然に切り取ったような飾り気のないものになっています。そんな音楽、歌詞両方ともからつくられる「素朴な冬」の情景に戸松さんの透明感のある歌声はとても似合います。曲を聴いているだけで、柔らかくこの曲を歌いあげている彼女の姿がなんとなく想像できるようなな優しい歌い方をしてくれています。実際PVはそんな感じです。もともと私はたくさんいる声優さんの中で特別戸松さんを贔屓しているわけではないですが、戸松さんがとても綺麗であてられました。景色もとても楽曲に似合っていましたよ。
またカップリング曲はヒカリギフトとは打って変わってエレキギターをガンガン聞かせたアップチューンなのですが、戸松さんがこれほどパワフルにロックしている曲というのも今まであまりなかったのではないでしょうか。彼女のロック曲といえば「可愛い戸松さん」というイメージの曲が多かったですが、今回は「カッコいい戸松さん」です。ライブ映えしそうな曲です。
あと私が戸松遥さんの作品のレビューを書くのは初めてなので、常々思っていることを少し書かせていただきます。
(これはヒカリギフトのレビューというよりも今までのすべての戸松さん楽曲に対するレビューかもしれませんので、時間がなく、ヒカリギフトについてのレビューを見られたらいいという人はここで切ってください)
完全に主観になるので流し読んでもらえればよいのですが、彼女の歌は声に表情がある気がします。それはむろん、歌を歌うものとしては当然なのでしょうが、彼女の場合、声で表情を伝えたり使い分けたりというのがとても上手い気がしますね。そういった高い「表現力」があるからこそ、彼女は多くの楽曲を歌いこなせているのでしょう。実際戸松遥さんといえば「Q&Aリサイタル」のようなみんなで楽しく盛り上がる曲を思い浮かべる人が多いと思いますが、今までのアルバムやシングルを聞くと彼女の声優アーティストとしての引き出しの多さに驚かされます。歌い手の魅力といえば、音域の広さや声量といった「歌唱力」ばかりに目が行きがちですがこのような「表現力」に恵まれたアーティストも貴重な存在だと思います(今更ですが、戸松さんに歌唱力がないと言っているわけではありません。そういった『表現力』を発揮するためには一定以上の「歌唱力」が必要なのもまた事実でしょう)。
駄文失礼しました。